誇り高き弱虫の幻想郷生活   作:パラリズム

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この話で急展開が…?


第261話

守矢神社でのギニュー特戦隊との戦いは、ラディッツ達の勝利で幕を閉じたかに見えた。しかし、その直後に21号と正邪が乱入し、元から彼等の事を切り捨てるつもりだったと言い出した。その言葉を聞いた早苗が彼女達に憤り、彼女達と戦う為に前に出た。尚、生きてはいる物の気を失って動けないメンバーは、魔理沙とジースが協力してバリアの中に避難させた…

 

正邪:てめぇ、確かこの神社の巫女だったな。そのてめぇが、何の関係もねぇ…しかも地獄に居た奴等を庇う理由なんてねぇだろうよ?

 

早苗:魔理沙さんも言っていたけど、敵とか味方とか関係無いわ。仲間を平気で切り捨て、嘲笑う貴方達を許せない。それだけよ。

 

21号:聞いていた通り、この世界に居る連中は甘い奴等ばかりね。

 

正邪:反吐が出るだろ?

 

21号:そうね…

 

早苗:何とでも言いなさい!兎に角、私は貴方達を絶対に許さない!覚悟しなさい!

 

正邪:偉そうな事言いやがって…

 

21号:その実力が伴うかどうか、私が見てあげるわ。正邪、貴方もやりなさい。

 

正邪:言われなくても分かってる。偉そうに命令してんじゃねぇ!

 

正邪と21号は、早苗に狙いを定めて気弾や光線を連射し始めた。対する早苗は、星型のバリアで2人の全ての攻撃を防ぎ続けている

 

21号:へぇ、少しはやるみたいね。

 

正邪:けど、こんなんまだまだ小手調べだ!ガンガン行くぞ!

 

2人の攻撃は止む所か激しさを増すが、早苗のバリアも負けじとそれらを無効化し続けている

 

ラディッツ:あの早苗って奴、中々の実力者だな。しかし、俺達とは違う力を感じるぞ。神聖な感じがすると言うか…

 

魔理沙:そりゃそうだろ。アイツは、曲がりなりにも神だからな。

 

ラディッツ:何?アイツ、神様なのか?

 

魔理沙:あぁ、そうだ。

 

パチュリー:神が存在してるくらいで驚く事は無いんじゃない?この幻想郷には、神なんて腐る程居るんだから。

 

ラディッツ:そうなのか?

 

はたて:そうだよ。前に私と一緒に妖怪の山に行った時、雛って子が居たでしょ?あの子も神様だよ。まぁ彼女の場合、厄神だけどね。

 

ラディッツ:マジでか…じゃあ、雛やアイツの他にも沢山居るってのか?

 

フラン:そうみたいだね。と言っても、私は良くは知らないんだけど…

 

パチュリー:まぁ八百万の神なんて言うくらいだからね。それくらいの数は居ると考えて良いわ。

 

ラディッツ:マジかよ…まるで神のバーゲンセールだな…

 

ジース:そんな奴が、何で俺達を庇って…

 

魔理沙:私達と同じだろうな。

 

ジース:何?

 

魔理沙:お前達には、何か大事な目的があるんだろ?ま、それが何かはまだ分からないけどな…アイツは、それを利用してバカにした奴等を許せなかったんだろうよ。

 

ジース:・・・

 

リクーム:ぬぅ…

 

バータ:ちっ…頭がクラクラするぜ…

 

グルド:奴等め、やってくれたな…

 

その直後、気絶していた特戦隊のメンバーが目を覚まして起き上がった

 

フラン:あ、起きた。

 

はたて:予想より早い御目覚めだったね。

 

ラディッツ:あぁ。

 

パチュリー:命を奪わない様に加減したのが仇になったみたいね。

 

魔理沙:ちっ…

 

グルド:あ!てめぇら!

 

リクーム:さっきはよくもやってくれたな!

 

バータ:今度はさっきみたいに上手く行くと思うなよ!

 

ラディッツ達を見据えて身構えるリクーム達。しかし…

 

ジース:止めろ!お前等!

 

リクーム:あん?

 

グルド:何で止めるんだよ?

 

バータ:ジース!ソイツ等は、俺達の敵だぞ!それを分かってんのか?

 

ジース:周りを良く見てみろ。

 

リクーム:周りだと?

 

リクーム達が周りを見ると、正邪や21号と戦っている早苗の姿があった

 

リクーム:一体、何がどうなってんだ?

 

グルド:この状況…まるで俺達はあの緑髪の女に守られてるみたいじゃねぇか…

 

ジース:みたいじゃなく、そうなんだよ。

 

バータ:どう言う事だよ?

 

ジース:単刀直入に言うぞ…俺達は、俺達の目的を餌に奴等に利用されてただけなんだ。騙されてたんだよ、俺達は…

 

リクーム:何…だと?

 

バータ:冗談を言ってる様には見えねぇな…

 

ジース:あぁ、事実だ。

 

グルド:そんな…バカな…

 

ジース:さっきの戦いの後、俺もアイツ等に殺されかけた。けど、其処に居る白黒の服の女が不思議な豆みたいな物で治してくれたんだ。動けないお前等を避難させる為に力を貸してくれたのもソイツだ。ソイツ等が居なきゃ、今頃は俺達全員消されてた筈だ。

 

リクーム:マジか…

 

バータ:知らなかったぜ…

 

グルド:・・・

 

ジースに事実を告げられ、意気消沈した特戦隊の面々。勿論、当のジースも…一方、早苗と戦う正邪と21号は、彼女の抵抗に徐々にイラつき出していた…

 

正邪:クソッ!無駄な抵抗しやがって!

 

21号:面倒臭い…此処は奴等の出番ね。

 

正邪:奴等?

 

21号:そうよ…出て来なさい!

 

21号の合図で、異空間から大量のクローン戦士達が姿を現す。中には、今まで彼等と敵対した悪の戦士達の姿をした者達も居た

 

早苗:な、何ですか!?

 

ラディッツ:困った時にはクローン戦士共ってか…芸のねぇ奴等だ…

 

パチュリー:全くね…

 

ラディッツ:しかも、ガーリックやスラッグ達まで居やがる…悪趣味な奴等だぜ…

 

はたて:にしても、凄い数だね…

 

魔理沙:ざっと100…いや、200は居るかもな…

 

フラン:でも、何でこんなに沢山呼び出したんだろ?

 

21号:勿論、貴方達を皆殺しにする為よ。

 

正邪:てめぇらがどれだけ強くても、この数のクローン共を相手にしちゃ無事で済まねぇだろうしな。

 

21号:それじゃ、私達は帰るから。アンタ達の死に様を見られないのは残念だけどね。

 

正邪:だな。騙されて利用されてたとも知らず、それを今更理解した間抜け共の悔しそうな面も見られて満足した事だしな。

 

21号:それじゃあね♪

 

正邪と21号は、特戦隊を嘲笑った後異空間へと入り姿を消した

 

魔理沙:アイツ等!

 

早苗:何処までもバカにして!

 

ラディッツ:特戦隊の連中の目的とやらを詳しく聞きたい所だが、まずは…

 

パチュリー:神社と私達の身を守る為、奴等が出現させたクローン達を全滅させるのが先…よね?

 

ラディッツ:あぁ、そう言う事だ。フラン、パチュリー、はたて、魔理沙。戦えるか?

 

フラン:勿論!

 

はたて:やれるに決まってるじゃん!

 

魔理沙:さっき負けた分の憂さ晴らしだ!奴等を相手に暴れてやるぜ!

 

パチュリー:はぁ…どうせ、嫌って言ってもやらせるんでしょ?

 

ラディッツ:やれねぇのか?

 

パチュリー:フン、誰に物言ってるのかしら?

 

ラディッツ:へっ…

 

早苗:私も一緒に戦います!やらせて下さい!

 

ラディッツ:あぁ、宜しく頼む。

 

早苗:ハイ!

 

ラディッツ達は、各々身構えた。と、その時…

 

ジース:待てよ…

 

ラディッツ:あん?

 

ジース:さっきは悪かった。もし良かったら、俺達も共に戦わせてくれ。

 

ラディッツ:何?

 

ジース:お前達には借りもある。間抜けなりに、この件にケジメを付けさせてくれ。

 

グルド:お前、正気かよ?

 

バータ:こんな奴等と共闘する気か?

 

リクーム:何を考えてんだよ?

 

ジース:天下のギニュー特戦隊が、あんな奴等に騙されて間抜けを晒したままで引き下がれるか?この後どうなるかは分かりきってる…けど…ならせめて、奴等の計画をブッ潰してからでも良いだろ。

 

他全員:・・・

 

ジース:俺達の目的は後で必ず話す。その為には、まず奴等を倒してからだ。違うか?

 

ラディッツ:そうだが…

 

早苗:良いんじゃないでしょうか?

 

魔理沙:私も賛成だ。コイツ等の力があれば、あんな偽者共敵じゃ無いぜ?

 

はたて:そりゃまぁ…

 

フラン:そうかも知れないけど…

 

ラディッツ:へっ…

 

ジース:何がおかしいんだ?

 

ラディッツ:まさか、下級戦士と蔑まれてたこの俺が、特戦隊の奴等に共闘してくれと頼まれる日が来るとは思わなかったからよ。

 

ジース:ハハ、確かにそうだな…

 

軽く微笑んだラディッツに対し、ジースも苦笑いを浮かべた

 

ラディッツ:よし…いっちょやってみるか!但し、足を引っ張ったら承知しねぇからな!

 

ジース:そりゃ此方の台詞だ。強くなったからって油断すんなよ?

 

ラディッツ:言ってろ…

 

ジース:リクーム!バータ!グルド!ボーッとしてないでさっさと構えろ!奴等が来るぞ!

 

グルド:お、おう!

 

バータ:まさか、こんな展開になるとはな…

 

リクーム:まぁ良いんじゃないの?楽しくなりそうだしよ?

 

ジース:あぁ!

 

ラディッツ:それじや…行くぞ!

 

全員:おぉーっ!

 

此処に、ラディッツ達と早苗、そしてギニュー特戦隊による奇妙な共同戦線が生まれた。戦いの行方はどうなりますやら…




てな訳で、次回からは奇妙な共同戦線が始まります

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