誇り高き弱虫の幻想郷生活   作:パラリズム

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罪人、ラディッツ!?その5


第307話

博麗神社に到着したフラン達が目にしたのは、敵対心を露にして霊夢達と睨み合うラディッツだった…彼の姿や声はは本物と瓜二つだが、本物とは違い、邪悪その物だった…

 

ラディッツ?:さっさと掛かって来い、全員纏めて片付けてやる。

 

妹紅:出来ると良いな。

 

フラン:行っくぞー!

 

フランと妹紅が2人掛かりでラディッツにラッシュ攻撃を仕掛けるが、ラディッツは2人の攻撃を軽々と受け止め、余裕の笑みを浮かべる

 

ラディッツ?:どうした?この程度か?

 

フラン:くっ…

 

妹紅:コイツ…

 

はたて:私達も出るよ!

 

鈴仙:了解です!

 

フラン達の攻撃を受け止めているラディッツの真後ろから攻撃を試みる鈴仙とはたて。しかし…

 

ラディッツ?:後ろ!

 

前に居るフランと妹紅を気合いで吹き飛ばした後、背後から迫る2人を両足で蹴り飛ばした

 

はたて:へぇ、やるじゃん…

 

鈴仙:つ、強い…

 

ラディッツ?:数人掛かりでコレじゃ、まるで話にならんな。

 

アリス:悔しいけど、実力は確かな様ね。

 

パチュリー:それでも、本物には数段劣るけど…

 

妹紅:こんな時に、アイツ等は何をしてるんだ…全く…

 

魔理沙:アイツ等?

 

ジース:此処に来たのは、お前達だけじゃねぇのか?

 

フラン:あ、うん。此処に向かってる途中でちょっとね…

 

霊夢:何があったのよ?

 

フラン:えっと…

 

時間は少し遡り、フラン達が博麗神社に向かって移動している彼女達。その前に、隙間妖怪の紫が立ち塞がった…

 

紫:ちょっと待ちなさい、貴方達。

 

はたて:隙間妖怪!

 

妹紅:今はアンタに構ってる暇は無いんだ!其処を退け!

 

アリス:私達は急いでるのよ!

 

鈴仙:紫さん!御願いです!通して下さい!

 

フラン:何も悪い事をしてない御兄ちゃんを、いつまでもあんな所に放置しておけないよ!

 

パチュリー:邪魔をするつもりなら、私達にも考えがあるわよ?

 

紫:あーもう!煩いわね!ちょっと落ち着きなさい!私が用があるのは…悟空さん、貴方だけよ。

 

悟空:ん?オラか?

 

紫:そう、貴方に大事な話があるのよ。他の皆は行って良いわよ。

 

パチュリー:何よそれ…

 

はたて:私達には言えない事な訳?

 

紫:別に居ても良いけど、先を急ぐんじゃ無かったかしら?

 

鈴仙:そ、それは…

 

妹紅:…先を急ぐぞ。一刻も早く、あの男をあの薄暗い牢獄から出してやりたいからな。

 

アリス:それが良さそうね。

 

パチュリー:それじゃ、私達は先に神社に行ってるわ。

 

悟空:あぁ。紫の話が済んだら、オラもすぐ追っ掛ける。

 

悟空と紫をその場に残し、フラン達は神社への移動を再開した。そして回想終了…

 

アリス:と言う事があったのよ。

 

ジース:成る程な…

 

妹紅:アイツ等の事より、今は目の前の奴をどうにかすべきだな。

 

鈴仙:そ、そうですね!

 

魔理沙:とは言え、1人ずつで戦ったってなぁ…

 

現在、1ヶ所に集まって作戦会議中…

 

ラディッツ?:どう作戦を立てようと無駄だ。その程度の力しか無い貴様等が勝てる確率は0だ。

 

紫:さぁて、それはどうかしらね?

 

ラディッツ?:むっ…

 

その直後、隙間から紫が姿を現した…

 

ラディッツ?:何だ貴様は?

 

紫:私の名は、八雲紫。歳は…17歳です♪

 

他全員:・・・

 

可愛らしく舌を出し、ウインクしつつそう言う紫を見て、その場の空気が凍り付いた…

 

紫:ちょっと!何か反応してくれないと寂しいじゃない!さて、冗談は此処までにして…

 

先程までの御茶目な様子は一瞬で消え、目付きが鋭くなり、ラディッツを睨み付ける

 

紫:貴方に会えて嬉しいわ。今回、この幻想郷を荒らし回った犯人さん?

 

ラディッツ?:何の事だ?

 

紫:しらばっくれたって無駄よ、全て調べは付いてるから。勿論、貴方の正体も…

 

ラディッツ?:何?

 

鈴仙:どう言う事ですか?

 

魔理沙:コイツの正体って?

 

紫:彼の正体…それは、最後まで極悪人として地獄に落ちた後、今回の黒幕の手で蘇った別の歴史のラディッツよ。

 

アリス:別の歴史の…

 

はたて:それじゃ、私達の良く知るラディッツは…

 

紫:そうね…貴方達、もう出て来ても良いわよ。

 

紫がそう言うと、彼女の隙間の中からラディッツと悟空、ターレス、椛、こいしが次々と姿を現した(以下、原作のラディッツを闇ラディッツと言う名前で表記します)

 

悟空:へへ、漸く出番か?

 

ラディッツ:ふぅ、久々にシャバに出た気分だぜ…

 

ターレス:牢獄の次は隙間の中だったからな。無理もねぇさ。

 

こいし:大変だったね。

 

椛:御疲れ様でした。

 

闇ラディッツ:カ、カカロットだと?それに…

 

フラン:御兄ちゃんが2人?

 

パチュリー:違うわ。後から出て来たのは、間違い無く本物よ。

 

はたて:ち、ちょっと待って!何が何だかさっぱりなんだけど…

 

鈴仙:えっと…コレは一体…

 

アリス:ラディッツさん、貴方どうして此処に?

 

ラディッツ:あー、それなんだが…

 

ターレス:詳しい事情は後でゆっくり話してやれば良いさ。今やるべき事は…

 

紫:えぇ、そうね…

 

ラディッツ:皆。急な事で戸惑いもあるだろうが、コイツを倒す為に手を貸してくれ。

 

妹紅:あ、あぁ…

 

魔理沙:本当に、後で事情を教えてくれよ?

 

ラディッツ:あぁ、分かってるよ。

 

闇ラディッツ:糞ったれ…ゴミが幾ら湧いて来ても無駄だと、思い知らせてやるぞ!

 

各々身構えたラディッツ達や幻想少女達に対し、闇ラディッツは、栽培マンとクローン戦士達を大量に呼び出して身構えた…

 




今回で、事件を起こしたラディッツの正体が明らかになりました

その正体は、地獄から復活させられた、原作そのままのラディッツだったと言う訳です

本作品の主人公のラディッツは、スパーキングネオのイフストーリーのラディッツです(因みに、ザーボンもイフストーリーの彼ですが、原作の彼は出ていません)

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