誇り高き弱虫の幻想郷生活   作:パラリズム

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幻想の地の聖なる夜に…(中編)


第311話

紫の思い付きにより、人里の子供達にクリスマスプレゼントを贈ると言う企画に(若干数名半強制的に)参加する事になったラディッツ達。只今、その打ち合わせの真っ最中…

 

ラディッツ:それで?具体的には、俺達はどうすれば良いんだ?

 

紫:やる事はそんなに難しく無いわよ。前以て上白沢慧音に頼んで、里の子供達を全員寺子屋に集めて貰う様にしてるから。

 

ラディッツ:慧音もグルかよ。

 

妹紅:そんな話聞いて無いぞ…

 

紫:さっきも言ったけど、子供達は地獄から復活した連中のせいで傷付き恐怖してるわ。くれぐれも、子供達を怯えさせない様に注意して頂戴。特に…ターレス、貴方はね。

 

椛:ターレスさんはそんな事しませんよ!

 

ターレス:まぁ落ち着けよ。そうならない様に、精々気を付けるさ。

 

紫:本当かしら…プレゼントを贈るだけじゃなく、他にも子供達を楽しませる見世物をしたいなと考えてるわ。何をやるかは貴方達次第だけどね。

 

アリス:出し物か…

 

はたて:むぅ…

 

早苗:ジースさん、隊の皆さんへの連絡は?

 

ジース:皆張り切ってた、いつでも行けるぞ。

 

早苗:それは何よりです♪

 

魔理沙:行くならさっさと行こうぜ。私達皆、準備は出来てるぞ。

 

霊夢:早く済ませましょ。

 

紫:そうね。それじゃ、行きましょうか。

 

フラン:御姉様、咲夜。ちょっと出掛けて来るね♪

 

レミリア:しっかりね。

 

咲夜:行ってらっしゃいませ。

 

レミリアと咲夜、珍しく門前で仕事をしていた美鈴に見送られ、ラディッツ達は揃って紫の隙間に入り、人里へと移動した。一方、人里の寺子屋では…

 

子供A:先生、待ちくたびれたよー。

 

子供B:先生、寒いよー。

 

慧音:皆、もうすぐ楽しい事が始まる。寒さや退屈等吹き飛ぶ程のな。

 

紫:その通り♪退屈する暇は与えないわよ♪

 

慧音や子供達の前に、隙間から紫が姿を現す

 

慧音:おっと、噂をすれば…

 

紫:御待たせ♪今日は、貴方達を元気付ける為にゲストを沢山連れて来たわよ♪さぁ皆!出てらっしゃい!

 

紫の号令で、隙間からサンタ姿のラディッツ達が次々と姿を現した

 

魔理沙:メリークリスマース♪

 

ラディッツ:喜べガキ共。今日は俺達が、楽しい時間をプレゼントしてやるぞ。

 

文:プレゼントが欲しい子は並んで下さいねー♪

 

子供達は、歓声を上げたり目を輝かせたりしながら、プレゼントを貰う為にラディッツ達に群がって行く…

 

妖夢:慌てなくて大丈夫、プレゼントは沢山用意してありますよ。

 

ターレス:一列に並べ、割り込むんじゃねぇぞ。

 

椛:順番待ちの子は空いてる場所にどうぞ。

 

こいし:御菓子にオモチャ、御洋服とかもあるからね♪

 

次々とプレゼントを貰い、笑顔になって行く子供達。しかし、皆が皆積極的な子供ばかりでは無く…

 

子供C:・・・

 

後ろでモジモジしている子供に、パチュリーと妹紅が近付いて行く…

 

パチュリー:どうしたの?プレゼント貰いに行かないの?

 

子供C:えっ…えっと…その…いきなりの事でどうして良いか分からなくて…私、友達とか居ないし…

 

パチュリー:そう…まぁ困惑するのも無理も無いわよね。いきなりこんなイベントが始まった訳だし…

 

妹紅:友達が居ないなら、今がチャンスかもな。

 

子供C:えっ?

 

妹紅:此処には、お前と同じ年頃の奴等も居る。きっと、趣味の合う奴も居ると思うぞ。

 

子供C:そう…かな…

 

パチュリー:1人で好きな事をするのも悪く無いわ…だけど…誰かと一緒にバカ騒ぎって言うのも、案外悪く無い物よ?

 

妹紅:勇気を出して行って来い。何なら、手伝ってやろうか?

 

パチュリーと妹紅の言葉で、モジモジしていた子供の顔付きが少し変わる

 

子供C:…大丈夫…ちょっとだけ…頑張ってみようかな…

 

妹紅:その意気だ。

 

パチュリー:ま、頑張りなさい。

 

子供C:…うん!

 

2人に笑顔を見せた後、その子供は他の子供達の輪の中に向かって歩き出した…

 

妹紅:やれやれ…私達もすっかり変わっちまったもんだな…

 

パチュリー:本当に…何処かの誰かさんに、厄介な病気を貰っちゃったわ。

 

妹紅:コレばっかりは、誰にも治せそうに無いな。

 

パチュリー:そうね…それにしても…

 

妹紅:何だよ?

 

パチュリー:その格好で言われても、説得力たったの5のゴミレベルね。

 

妹紅:燃やすぞ?

 

ミニスカサンタ姿の自分を見て半笑いのパチュリーに対し、少し殺意を覚えた妹紅だった…一方、プレゼントを渡し続けるザーボン達は…

 

ザーボン:ふぅ…この人数を相手にするのは、中々に骨が折れる…

 

華扇:あら、軍に居た頃に多勢に無勢は経験していた筈では?

 

ザーボン:ハハ…邪魔な奴等を蹴散らせた分、軍に居た頃の方がまだマシだったかも知れません。

 

華扇:成る程…

 

小傘:ザーボンさん、仙人様。ちょっと良いですか?

 

ザーボン:どうかしましたか?

 

小傘:この子、覚えてますか?

 

小傘が連れて来た子供の顔を見て、ザーボンと華扇はすぐにピンと来た…

 

ザーボン:この子供は確か…

 

華扇:ザーボンがこの世界に来てすぐの頃、里を案内している時に川で溺れていて、其処を小傘に助けられた子ね。

 

子供D:覚えててくれたの?

 

華扇:勿論♪

 

ザーボン:久しいな、元気そうで何よりだ。

 

華扇:親御さんは元気かしら?

 

子供D:うん♪毎日元気に御仕事してるよ♪

 

華扇:それは良かった♪

 

子供D:えっと…実は、その御母さんの事で1つ御願いがあるんだけど…

 

小傘:何かしら?

 

子供D:いつも頑張ってる御母さんに、何かプレゼントしてあげようかと思ってて…でも、僕の御小遣いじゃそんなに高価な物はあげられなくて…

 

華扇:まぁ…

 

ザーボン:ならば、このプレゼントの中から何か…

 

小傘:ザーボンさん!ちょっと待って!

 

ザーボン:えっ?

 

プレゼントの入った袋に手を伸ばしたザーボンを、小傘は言葉で制止した。そして、子供に目線を合わせる様にゆっくりと座る…

 

小傘:プレゼントって言うのはね、高価なら良いって物じゃないの。一番大事なのは、君のその気持ち…気持ちさえ込められてれば、どんなに小さな物だって良いんだよ。

 

子供D:そうなの?

 

小傘:そう。ベタな所で肩叩き券とか、ちょっと家事を手伝ってあげるとかでもね。

 

子供D:そ、それくらいなら僕にも出来るかも…

 

小傘:それでもまだ何か悩み事があるなら、わちきで良ければいつでも相談に乗るからね?

 

子供:頑張る♪あ、それと…プレゼント、どうも有難う♪

 

小傘:どう致しまして♪

 

華扇:御母さんへのプレゼント、上手く行くと良いわね。

 

子供D:うん♪

 

3人は、プレゼントの御礼を言い終わり、元気に走り去る子供を見送った…

 

ザーボン:プレゼントは気持ち…か…この世界に来てから、驚く事、勉強する事が尽きません。私は、まだまだ修行不足ですね。

 

華扇:それで良いんですよ。

 

小傘:ですね。まだまだ成長出来ると言う事ですから。

 

華扇:その通り♪コレからもビシビシ鍛えるので、覚悟しなさい♪

 

ザーボン:宜しく御願いします。

 

小傘:アハハ…どうぞ御手柔らかに…

 

この話は、まだちょっとだけ続くのだ…




次回は少し長くなる…かも?
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