誇り高き弱虫の幻想郷生活   作:パラリズム

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ライバルとして・・・

ゆっくりして行ってね


第314話

紅魔館の一室・・・其処に集まっているのは、ラディッツと特に関係を深めて来た幻想少女達だった・・・一体何を話しているのやら・・・

 

パチュリー:忙しいのに集まって貰って悪いわね。

 

鈴仙:それは構いませんけど・・・

 

アリス:珍しいわね、貴方が私達を集めるなんて・・・

 

パチュリー:そうね・・・

 

妹紅:私らに共通する事と言ったら、あの男絡みの事か?

 

はたて:だろうね。

 

パチュリー:察しが良いわね、その通りよ。

 

フラン:パチェ、どうしたの?御兄ちゃんに何かされたの?

 

パチュリー:別に何も?と言うか、そう言う事じゃ無くて・・・

 

パチュリーは、無言になり少し頬を赤らめつつ俯いた・・・フランや妹紅達は、そんな彼女を見て不思議そうに首を傾げる。少しして、彼女の口から出た言葉は・・・

 

パチュリー:んん・・・単刀直入に聞くわ。今この瞬間、貴方達はラディッツの事をどんな風に見ているのか・・・それを聞いてみたいのよ。

 

鈴仙:ファッ!?

 

妹紅:いきなり何の話だよ?

 

パチュリー:・・・我ながら、いきなり皆を呼びつけてこんな事を聞くなんてどうかしてると思うわよ・・・だけど・・・その・・・ちょっと気になって・・・

 

はたて:・・・

 

パチュリー:彼にコレを聞かれる心配は無いわ。以前と同じく、美鈴と悟空と一緒に門前で修行してる筈だから。

 

そう言った後、パチュリー、鈴仙、妹紅、アリスは少し俯いてしまった。フランはキョトンとしていたが、はたてだけはその光景を見て顔を引き吊らせていた。心の中で彼女は思った。「コレ、ひょっとしなくてもヤバい感じ?」と・・・そんな空気を壊すかの様に、フランが最初に口を開いた・・・

 

フラン:御兄ちゃんの事は大好きだよ♪

 

鈴仙:だ、大好き!?

 

パチュリー:それって・・・

 

フラン:だって、御兄ちゃんは毎日私と遊んでくれるし♪強くて優しくて、私を本当の妹みたいに大事にしてくれるし♪私も、本当の御兄ちゃんだと思ってるし♪

 

妹紅:だ、大好きって・・・

 

アリス:そう言う意味?

 

フラン:えっ?何か違うの?

 

パチュリー:あ、いや・・・まぁ良いか・・・

 

少しの沈黙の後、次に口を開いたのは鈴仙だった・・・

 

鈴仙:ラディッツさんは、今まで出会って来た男性の中で一番魅力的な方だと思ってます。フランさんも言っていた通り、本当に強くて優しくて格好良くて・・・仕事の愚痴を嫌な顔せずに聞いてくれたり、人里での行商が大変な時には手伝ってくれたりもしてるんです。

 

パチュリー:そんな事してたのね・・・

 

鈴仙:初めてです。一緒に居てあんなに楽しいと感じる男性は・・・

 

パチュリー:・・・

 

次に口を開いたのは、妹紅だった・・・

 

妹紅:まぁ何だ・・・不死身の化け物とか言われ続けて、いつしか女である事すら捨ててた私を、あの男は1人の女として見、接してくれてる・・・あの男と居る時は、普通の女に戻れてる、生きてるんだって実感するんだ・・・いざって時は、この身を盾にしてでも助けたい・・・そんな奴だと思ってる。

 

パチュリー:そう・・・

 

その少し後、今度はアリスがゆっくりと口を開いた・・・

 

アリス:正直に言うわ。私、以前彼に自分の想いを伝えた事があるのよ。

 

パチュリー:なっ・・・

 

鈴仙:想いをって・・・

 

妹紅:まさか、告白したって事か?

 

アリス:えぇ、そうよ。彼には、ゲームの世界で一緒に冒険してた時に命を救われた事があって、それ以来ずっと気になっているのよ。

 

鈴仙:そ、そう言えばそんな事もあった様な・・・

 

パチュリー:えっと・・・告白した時、彼は何て言ったのよ?

 

アリス:恋愛の事とか良く分からない。だから、今はまだ何も言えない・・・こんな感じの答えだったわ。

 

鈴仙:あー・・・

 

妹紅:まぁアイツは戦う為に生きて来た奴だからな・・・

 

フラン:アリスはそれで良いの?

 

アリス:構わないわ。どうなるかは分からないけど、私から答えを急かす様な事はしないつもりよ。

 

妹紅:お前・・・

 

鈴仙:大人だ・・・

 

フラン:何か格好良い♪

 

アリス:そう言う貴方はどうなのよ?

 

パチュリー:えっ?

 

アリス:彼の事よ。私達に聞いておいて、自分は何も言わないって言うのは無しよ?

 

パチュリー:・・・そう・・・よね・・・

 

再び沈黙したパチュリーだったが、それから少しして静かに口を開いた・・・

 

パチュリー:男として魅力的である事は確かよ。一緒に居て楽しいのも同意するわ。ただ、そっち方面に対しては激鈍過ぎるのと、無茶して怪我ばっかりするのがたまにキズなのよ・・・でも・・・

 

言葉に詰まったパチュリーだったが、鈴仙や妹紅達は顔を見合わせて笑った・・・

 

妹紅:そんなアイツを放っておけない・・・そうだろ?

 

パチュリー:・・・悪い?

 

妹紅:そんな事言って無いだろ?

 

鈴仙:その気持ち、凄く分かります!

 

フラン:まぁそう言う所も御兄ちゃんの魅力って思うんだけどね。

 

アリス:色々教えてあげなきゃって思っちゃうのよね。

 

何故か盛り上がるフラン達。そんな彼女達を見て、ポカンとしている者が只1人・・・

 

はたて:・・・

 

フラン:ねぇ、はたてさんはどう思うの?

 

はたて:へっ?

 

アリス:ラディッツさんの事よ。

 

鈴仙:そう言えば・・・はたてさんって、しょっちゅう彼と絡んでますよね?

 

妹紅:どうなんだよ?

 

パチュリー:正直に言いなさいよ。

 

はたて:えーっと・・・その・・・

 

他全員:・・・

 

はたて:私にとっては、貴重な定期講読者であり、大事な友達ではあるけど、それくらいかなぁ・・・何て・・・

 

他全員:・・・

 

他の面々にジト目で見つめられ、汗が止まらないはたてだった・・・

 

はたて:ゴメン!私、ちょっと生理現象!

 

はたては急いで立ち上がり、足早に退室した・・・

 

はたて:薄々気付いては居たけど、まさかあの子達全員ラディッツの事をねぇ・・・いや、フランはちょっと違うか・・・三角関係所じゃないくらい厄介な事になってんじゃんか・・・てか、色々な所で思わせ振りな事するからこうなってるんだよなぁ・・・あの無意識天然タラシめ・・・けど、ドロドロの昼ドラ風な展開になるかと思いきや、そんな事も無かった訳で・・・あーもう!この先どうなるか、メッチャ気になるーっ!

 

洗面台で顔を洗いつつ、1人悶々とする鴉天狗が其処に居た・・・一方で、フラン達はまだラディッツの事について話していた・・・

 

パチュリー:つまる所、此処に居る全員が彼に対して好意を持っている・・・そう考えて良いのよね?

 

鈴仙:ま、まぁ・・・

 

妹紅:そうなるのかな・・・

 

アリス:良いと思うわ。

 

フラン:それがどうかしたの?

 

パチュリー:・・・そうだとしても、本当の意味で彼とそう言う関係になれるのは1人だけ・・・

 

他全員:・・・

 

意を決し、パチュリーは言葉を続けた・・・

 

パチュリー:約束しましょう。妨害工作とかの小細工は決してしないと。そして、誰が彼とそうなろうと決して恨む事無く、心の底から祝福すると。

 

妹紅:へっ、望む所だ。

 

鈴仙:言っておきますが、負けませんよ?

 

アリス:ライバル同士、正々堂々と戦いましょう。

 

ガッシリと固い握手を交わしたパチュリー、鈴仙、妹紅、アリスだった・・・

 

フラン:何々?コレから勝負するの?私も混ぜて♪

 

パチュリー:この勝負は、貴方にはちょっと早いかも知れないわね。

 

フラン:???

 

横で話の一部始終を聞いて居ながら、小首を傾げるフランだった・・・帰り際、はたてから「色々気を付けた方が良いかも」と言う言葉を掛けられ、ラディッツ(と悟空)も同じ様に首を傾げていたとかどうとか・・・




一般的には大変な事になるでしょうが、此処ではドロドロにはなりませんでしたとさ(笑)

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