第316話
ある日、ラディッツ、フラン、悟空の3人は紫に呼び出され、彼女の住んでいる屋敷を訪れていた・・・
紫:突然呼び出してゴメンなさいね。
ラディッツ:何、構わんさ。
悟空:で?オラ達に何か用があるんか?
フラン:もしかして、敵に動きがあったとか?
紫:違う違う♪因みに、敵の動向は藍に探らせてるわ。奴等に何か動きがあり次第、すぐに知らせる手筈になってるから心配しないで頂戴。
ラディッツ:じゃあ、一体何の用で・・・
紫:今更ながら、命蓮寺で修行をしていた事に対しての労いをと思ってね。本当に御疲れ様。初めて此処に来た時とは比べ物にならないくらい見違えたわね。
ラディッツ:そう言う事か・・・まぁ寺での修行は中々キツかったが、それだけに成果はあったって所だ。尤も、コレで満足した訳じゃ無いがな。
フラン:私も。
悟空:オラもだ。もっともっと強くなるつもりだぞ。
紫:頼もしい限りだわ。それはそうと・・・貴方達が修行をしていた間、他の皆がどの様に過ごしていたのか・・・気にならない?
ラディッツ:そりゃあ気になるが・・・
紫:そうよね。それじゃ・・・いらっしゃい、貴方達。
ラディッツ:あん?
そう言いつつ紫が出現させた隙間の中から、ターレスと椛、こいしの3人が姿を現した・・・
ラディッツ:ターレス。
フラン:椛さん、それにこいしちゃんも。
椛:こんにちは。
こいし:ヤッホー♪
悟空:オメェ達、そんな所で何してたんだ?
ターレス:紫の奴に呼び出されたのさ。理由も言わずにな・・・
ラディッツ:オイオイ・・・
紫:フフフ♪隙間の中で話は聞いてたわよね?
ターレス:あぁ、ソイツらが修行してた間、俺達が何をしてたのか・・・それを話せって言うんだろ?
紫:そう言う事♪察しの良い子は好きよ♪
ターレス:強制的に連れて来といて良く言うぜ・・・
椛:全くです。
こいし:まぁまぁ♪
ターレス:まぁ良いだろ・・・お前達が修行をしていた間、俺達だって遊んでた訳じゃねぇ。教えてやるよ、あの時の事をな。
時は、ラディッツ達が命蓮寺で修行を始めた時まで遡る。今日も今日とて、ドラゴンボールを探して旅を続けるターレス一味であったが・・・
ターレス:何?ドラゴンボールの反応があるだと?
椛:はい。
こいしと共に組手をしていたターレスは、レーダーの反応を見ていた椛の報告を受けていた・・・
ターレス:それで、ボールの場所は何処なんだ?
椛:それが、少々厄介な場所の様でして・・・
ターレス:厄介?どう言う事だ?
こいし:何処から反応があるの?
椛:反応している方角から察するに・・・その・・・恐らくですが、天界なんです。
ターレス:天界?何だそれは?
椛:天界とは、天人と言う人間が住む異界の事です。
ターレス:待て、まず天人ってのは何なんだ?
椛:簡単に言うと、厳しい修行を積んだ、選ばれた人間と言った所でしょうか・・・
ターレス:ほぅ・・・
椛:危険等は一切無く、毎日歌って踊って遊んで暮らせる場所・・・天界は、言ってみれば理想郷と言えるでしょう。
ターレス:羨ましい限りだぜ。そんな自由気儘な暮らしが出来りゃ、さぞ楽しいだろうな。
椛:・・・
「私からしてみれば、貴方もかなりの自由人なんですけど・・・」と思った椛だったが、それは胸の内に留めた・・・
ターレス:それで?その天界とやらには、どうやれば向かえるんだ?
椛:妖怪の山上空をずっと昇って行けば辿り着けますよ。
ターレス:何だ、妖怪の山の上空にあるのか。
椛:いえ、そうでは無いんですけど・・・
ターレス:違うのか?
椛:先程異界と言いましたよね?天界は、私達が住んでいる世界とは全く別の世界なんです。
ターレス:そうなのか・・・
椛:存在しているのは冥界の何処かと言う事ですが、私も其処まで詳しくは無いんですよ。
ターレス:フム・・・
椛:ですが、其処にボールがあると分かった以上、行かないと言う選択肢はありませんよね?
ターレス:勿論だ。準備しろ、お前達。
椛:言われるまでも無く、既に準備完了していますよ。
こいし:私も出来てる♪
ターレス:よし…天界に殴り込みを掛けるぞ。
こいし:覚悟は良いか?私は出来てる♪
椛:殴り込みじゃ無いです!目的はあくまでもドラゴンボールですからね!
ターレス:へっ・・・
気合十分に天界を目指して移動を開始した新生ターレス一味。はてさて、コレからどうなります事やら…
読者諸君、覚悟は良いか?