天界にある広場で戦っていたターレスと天子の前に姿を現したのは、地獄の女神ヘカーティアと21号の2人組だった。彼女達の目的は、ターレスを誘う事だと言う。その真意とは・・・
ターレス:俺を何処かに誘いに来たらしいが、一体何だ?デートの御誘い・・・なんて事は無さそうだな?
21号:えぇ、残念ながら違うわ。
ターレス:だろうな。
21号:単刀直入に言うわ。ターレス、私達と共に来なさい。あの御方の元にね。
ターレス:何だと?
ヘカーティア:あの御方は、貴方の事を凄く良く評価している様なのよ。貴方が外の世界での活躍、この世界に来てからの事・・・
ターレス:それで高く評価してくれてるってか?嬉しいねぇ・・・
ヘカーティア:あの御方は言っていたわ。「貴方が我々の元に来るならば、貴方が望む物を何でも与える」とね。
ターレス:ほぅ・・・
ヘカーティア:何でもよ、何でも。美味しい食事や御酒だって食べ放題飲み放題。優秀な仲間も沢山つけて貰えるそうよ。それに・・・
21号:不老不死の体・・・それさえあれば、死を恐れる事も無く、貴方が大好きな強い奴との戦いを永遠に楽しむ事だって出来る。
ヘカーティア:世界の支配も夢物語じゃないわよん♪
ターレス:そりゃ、魅力的な話だな。
ヘカーティア:そうでしょう?
ターレス:あぁ・・・
椛:ちょっ・・・
天子:アンタ・・・
こいし&衣玖:・・・
21号:それで、どうする?
ターレス:そりゃあ勿論・・・丁重に御断りする。
ターレスは、ニヤリと笑ってそう言い放った・・・
21号:何ですって?
ターレス:確かに、不老不死には興味がある。死すら恐れずに戦い続けられるなんて、俺達サイヤ人にとっちゃ最高の環境だ。だがな・・・
21号&ヘカーティア:・・・
ターレス:俺は、誰かの敷いたレールの上を進む様な不様な人生は御免なんだよ。自由気儘に生き、欲しい物は自分の力で全て手に入れるのが俺のやり方だ。飯も酒も・・・そして、優秀な仲間もな。
そう言いつつ、ターレスは後ろに居る椛とこいしに視線を送り、僅かに微笑んだ。それを感じ、椛達も笑みを浮かべた・・・
ターレス:戦う相手も自分で決める。人が楽しんでる時に、横から口出しするんじゃねぇよ。
21号:あの御方の施しは要らない・・・そう判断して良いのね?
ターレス:そう言う事だ。
21号:交渉は決裂ね・・・
ヘカーティア:どうするのん?
21号:戻ってあの御方に報告するわよ。
ターレス:帰るなら、そのある御方とか言う奴に伝えておいてくれ。「俺達は、力を付けて必ず貴様を潰しに行く。その時まで、首を洗って待ってやがれ」とな。
ターレスは、2人を真っ直ぐ見据えてそう言い放った・・・
21号:えぇ、分かった。伝えておくわ。
21号とヘカーティアは、その場から姿を消した・・・
ターレス:フン・・・
椛:ターレスさん!
21号達が姿を消してすぐ、椛とこいしがターレスに駆け寄った・・・
こいし:御兄さん、格好良かったよー♪
椛:奴等の話に乗るかと、少しヒヤッとしましたけどね。
ターレス:正直に言うと、奴等の話に乗っても良かったかもと思うがな。
椛:コラコラ・・・
こいし:御兄さんは、自由が好きだからね。アイツ等の所に行くと、それを失っちゃう・・・それが嫌だったんだよね?
ターレス:そうだ。
椛:全く、貴方と言う人は・・・
笑顔を見せるこいしと、半ば呆れつつ溜め息を吐く椛。そんな彼女達の少し後ろからターレスに歩み寄ったのは、天子と衣玖だった・・・
天子:やるじゃないアンタ♪
衣玖:どうやら、総領娘様は貴方の事が大層気に入った様です。
ターレス:そりゃどうも。邪魔が入っちまったが、さっきの続きをしたいんだが、付き合ってくれや。
天子:勿論構わないわよ。勝負はまだ終わって無かったからね。
ターレス:そう来なくちゃな。お前達、もう一度離れてろ。
天子:衣玖、アンタもよ。
衣玖:ハイ。
椛:どうぞ存分に。
こいし:頑張ってね♪
2人から再び距離を取る椛達。それと同時に、ターレスと天子は気を高めた・・・
ターレス:それじゃ・・・
天子:第2ラウンド、始めるわよ!
互いに身構え、火花を散らす2人。嵐はまだまだ収まる様子は無い・・・
次回、ターレスVS天子、第2ラウンドへ・・・