天子の後に続いて移動したターレス達が目にした物は、僅かばかりの生活スペースと広大な部屋だった。天子曰く、この部屋は精進と時の部屋と言うそうだが・・・
ターレス:まさかとは思うが、この部屋が貴様の言う取って置きの場所とやらなのか?
天子:そのまさかよ。
椛:こんな何も無い場所が何だと・・・
天子:何も無いから良いんじゃないの。周りを気にせず、好き放題修行出来るわよ。
椛:そ、それはそうかも知れませんけど・・・
天子:因みに、この部屋の広さは地球の広さと同等くらいあるわよ。
ターレス:へぇ、ソイツは凄いな。
天子:あー・・・衣玖、後の説明は頼んだわよ。詳しい説明は苦手なのよ。
衣玖:分かりました。
こいし:見た感じ、某有名な作品のあの部屋みたいな感じなの?
椛:そ、その発言は・・・
衣玖:まぁそんな所です。
ターレス:どうした?
椛:・・・いえ、何でもありません・・・
こいしの危ない発言にツッコミ掛けた椛だったが、何も言わない事にした・・・
椛:それはそうと・・・この部屋、少し息苦しい感じがするんですが・・・体も重い様な・・・
衣玖:まずは、この部屋の特徴について1つ1つ説明をすべきですかね。
椛:あ、御願いします。
衣玖:まず、広さは先程総領娘様が仰った通り。次に、この部屋は入口の扉を閉めている場合、外界とは完全に隔絶された状態になっています。つまり、外界の様子を気にする事無く修行する事が出来ます。
ターレス:ほぅ・・・
衣玖:次に、先程椛さんが息苦しく体が重いと言っていた原因ですが・・・この部屋の中は、空気が外界の約4分の1と非常に薄くなっているんです。更に、居住スペース以外の全ての地面に常に10Gの重力が掛かっています。
椛:何・・・だと・・・
衣玖:更に更に。気温の変化が非常に激しく、最大50度から最低マイナス40度となっています。
椛:さ、殺人的過ぎる・・・
ターレス:成る程、負荷を掛けて修行するには最適の場所って訳か。
衣玖:そうなりますね。但し、某作品と違い、中と外の時間設定には大きな違いがあります。流石にそのままと言う訳にはいきませんでしたので。
ターレス:どう言う事だ?
衣玖:例えば、この部屋で1年間みっちり修行したとします。修行を終えて外に出ると、外では1週間程経過していると言う事になります。
こいし:原作だと、中で1年経っても外では1日しか経ってないんだっけ?
衣玖:その通りです。詳しいですね。
こいし:全巻読破したからね♪
椛:・・・
自由過ぎる(メタ)発言に、椛は言葉を失った・・・
衣玖:但し、一度に入室出来る人数に縛りは無く、期間も出入りも個々の自由となっています。食糧については、質素な粉と水があるのみですので、各自で用意して頂く必要があります。少しの相違点はありますが、大体こんな所ですかね。
ターレス:過酷な環境だって事は良く分かった。コレくらいじゃ無きゃ、修行にならねぇしな。
天子:どうやら、聞くまでも無くやる気みたいね。
ターレス:当たり前だ、アイツには負けてられねぇからな。お前達はどうする?やりたくねぇってんならそれでも良い、今ならまだ間に合うぞ?
椛:私はやります。コレからの戦いで生き残る為、私の目的を果たす為、もっと力を付けなくては・・・
こいし:私の辞書に、逃げ出すなんて選択肢は無いよ。
ターレス:その言葉、後悔しねぇんだな?
椛:ハイ!
こいし:二言は無いよ♪
ターレス:へっ・・・
天子:全員やる気みたいね・・・気に入ったわ。アンタ達の修行、そしてこの先の旅、この比那名居天子様が付き合ってあげるわよ。
ターレス:修行だけじゃなく、旅にも付いて来るだと?
天子:そうよ。悪いけど、コレはもう決めた事だから。
ターレス:オイオイ・・・
椛:また勝手に・・・それに、先程私に修行は必要無いと・・・
天子:正直、他にやる事も無いし暇なのよ。何か刺激が欲しいの。それに、修行の相手や旅の戦力は多い方が良いでしょ?
ターレス:まぁそれはそうだが・・・
椛:衣玖さんは、それで良いんですか?
衣玖:御心配無く。私は勿論、上の方々には前以て許可を頂いてますので。但し、この場所の使用に関してのみ・・・ですがね。
椛:そ、そうなんですね・・・
天子:衣玖、私達が此処に居る間、外の事は頼んだわよ。
衣玖:分かっています。
天子:ま、そう言う訳だから宜しくね。
こいし:此方こそ宜しくー♪
椛:ああ言ってますけど、どうします?
ターレス:まぁ俺の大技をモロに食らって平気で居られる奴だ、戦力にはなるか。性格に難ありだが・・・
椛:ターレスさんがそう言うなら・・・
ターレス:兎に角、コレから暫くこの部屋でみっちり鍛える。立ち止まって力を付けるんだ。死ぬ気でやれ、良いな?
椛:ハイ!
こうして、精進と時の部屋でターレス達と天子の過酷な修行が始まった・・・
こいしはメタ発言要員・・・(笑)
3月24日の朝方、明らかに誤字や妙な所があったので直しました