誇り高き弱虫の幻想郷生活   作:パラリズム

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海へ行きたい! その1


第338話

ある日の紅魔館の広間。始まりは、フランのこの一言から始まった

 

フラン:御兄ちゃん!私、海に行きたい!

 

ラディッツ:あん?

 

フラン:海だよ!海!

 

ラディッツ:海っつってもな・・・確か、幻想郷に海はねぇよな。

 

フラン:そうだけど・・・でも行きたいの!

 

ラディッツ:むぅ・・・

 

首根っこに飛び付きながらねだるフランを宥めつつ、ラディッツは考え込む

 

レミリア:フラン、ワガママを言わないの。さっきラディッツも言ってたけど、幻想郷に海は無いのよ。

 

フラン:それは分かってるけど・・・どうしても駄目?

 

レミリア:諦めなさい。無理な物は無理なの。

 

フラン:むぅ・・・

 

フランは、不機嫌そうにむくれてしまう

 

咲夜:妹様、何故いきなりその様な事を言い出したのですか?

 

フラン:それは・・・

 

パチュリー:恐らく、私が彼女に話したからよ。

 

ラディッツ達が話し合ってる広間に、パチュリーと小悪魔が入室して来た

 

ラディッツ:パチュリー、どう言う事だ?

 

パチュリー:数日前の事よ。大図書館にフランが遊びに来てね。其処である本を読んだ彼女が、私に質問をして来たの。「外の世界には海って言う場所があるらしいけど、どんな場所なのか」って・・・それで、本の知識を元に色々教えてあげたんだけど・・・

 

ラディッツ:それで興味を持ち、直接見てみたくなっちまったって事か・・・

 

パチュリー:そうなるわね。

 

レミリア:教えてあげたって・・・パチェ、貴方も元々筋金入りの引きこもりでしょうが・・・

 

小悪魔:そうなんですよね。

 

パチュリー:う、煩いわよ!

 

咲夜:何とかしてあげたい所ですけど、無い物はどうしようもありませんしね・・・

 

全員、暫し考え込む

 

ラディッツ:いや、もしかしたら何とかなるかも知れんぞ。

 

フラン:本当?

 

ラディッツ:あぁ。

 

レミリア:何とかって、一体どうするつもりよ?

 

ラディッツ:居るだろ?この幻想郷で、外の世界に行く手段を持つ奴がよ。

 

咲夜:・・・それって・・・

 

レミリア:もしかして・・・

 

ラディッツ:そのまさかだ。今からソイツに掛け合って来る。

 

小悪魔:今からですか?

 

咲夜:聞き入れてくれるかどうか・・・

 

ラディッツ:ま、奴の気分次第だな。一応、先に連絡しておくか・・・

 

紫に連絡し、彼女の元に向かったラディッツ。その場所とは、白玉楼だった。妖夢の案内で此処を訪ねた後、幽々子も交えて紫に事情説明中

 

ラディッツ:と言う訳なんだ。何とかならんか?

 

紫:またそんな面倒事を安請け合いして・・・

 

ラディッツ:スマン・・・だが、何とかしてフランの願いを叶えてやりたくてな。

 

紫:いきなり頼みがあるって連絡して来るから、何の用かと思えば・・・

 

幽々子:そんなあからさまに面倒臭そうな顔しないの。貴方の力なら、外の世界に空間を繋げるなんて簡単な筈よ?

 

紫:・・・

 

紫は、尚も渋い顔をしている

 

幽々子:意地悪しないの。この子達はいつも頑張ってくれてるんだし、コレくらいの御褒美はあげても良いんじゃない?

 

紫:・・・

 

ラディッツ:悪かった。いきなり押し掛けて、こんな事を頼む方がどうかしてたな。フランには俺から説明しておく。邪魔したな。

 

ラディッツはスッと立ち上がり、その場から移動を始めた

 

紫:はぁ・・・分かったわよ・・・

 

ラディッツ:ん?

 

紫の言葉を聞き、ラディッツは歩みを止めて振り返った

 

紫:幽々子の言う通り、貴方達は色々頑張ってくれてるからね。一応、私の方で良い場所を探してみるわ。

 

ラディッツ:そうか、悪いな。

 

紫:言っておくけど、あんまり期待はしないでよ?

 

ラディッツ:あぁ。

 

幽々子:妖夢、御客様の御帰りよ。冥界の入口まで案内してあげて頂戴。

 

妖夢:了解です。では、行きましょうか。

 

ラディッツ:あぁ。それじゃ、邪魔したな。

 

ラディッツは、妖夢と共に白玉楼を後にした

 

紫:さて・・・私も行かなくちゃね・・・

 

幽々子:頑張ってねー♪

 

紫:完全に他人事・・・

 

笑顔で応援して来る親友に若干の苛立ちを覚えつつ、紫は隙間を潜って外の世界へと移動した

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