月の都へと連れ戻された鈴仙は、上からの召集を受けて宮殿へとやって来ていた。其処には、既に他の主力メンバー達が勢揃いしていた
清蘭:遅かったじゃないか、鈴仙。
鈴瑚:皆とっくに集まってるよ。
鈴仙:ごめん・・・
???:恐れながら王よ。我々を召集したと言う事は、何か良からぬ事態が起きたと言う事でしょうか?
薄紫の髪をポニーテールにした、厳格な雰囲気を持った女性が、その場にひざまずきながら口を開いた
王:偵察部隊から、この月へ1つの宇宙船が向かって来ているとの情報が入った。
???:宇宙船?もしや・・・
王:恐らく、幻想郷の者達の物と見て間違い無い。
鈴仙:えっ・・・
???:彼等の目的は、言うまでも無さそうね。
ポニーテールの女性の横に居る、金髪のおっとりとした印象を持たせる女性が、扇子で口元を隠しながら口を開いた。彼女達を含めたその場に居る全員の視線が鈴仙に集まった
鈴仙:・・・
鈴仙は、言葉を失い俯いている
王:情報によると、もう1日2日程度で此処に到着するだろうとの事だ。
清蘭:どうします?到着前に撃ち落としますか?
王:構わぬ、泳がせておけ。
???:しかしそれでは・・・
王:奴等の首を残らず刈り取り、幻想郷への再侵攻の際の手土産としてくれよう。そして、奴等への見せしめとして、奴等の眼前にそれらを高々と掲げてくれる。
鈴瑚:王も人が悪いねぇ。
王:奴等のが到着次第、丁重にもてなし、生かした状態で我が元に連れて来るのだ。其処で、我が力を見せ付けた上で、穢れた地上の民に制裁を下す。
???:御意。
鈴仙:ま、待って!御待ち下さい!
王:何だ?
鈴仙:恐れながら申し上げます!彼等が到着した際には、せめてこの私に彼等と話をする許可を!
???:何故だ?
鈴仙:そ、それは・・・その・・・せめて、最後に正式に御別れを言いたいと思いまして・・・その後は、どんな手を使ってでも彼等を捕らえ、王の前に連れて参りますので!御願い致します!
鈴仙は、その場で深々と土下座をした。その場に居る全員が、鈴仙のその行為を黙って見ている
王:其処まで言うならば、やってみるが良い。
鈴仙:あ・・・有難うございます!
鈴仙は、一度顔を上げた後再び頭を下げた
王:期待している。行って良し。
鈴仙:ハイ!失礼致します!
鈴仙は、その場から足早に立ち去った
王:・・・期待している・・・か・・・フン・・・誰か、あの者を監視せよ。不審な動きを見せた時は、すぐに拘束して我が元に連れて来るのだ。
???:御意。清蘭、鈴瑚。奴の監視を頼む。
清蘭:了解。
鈴瑚:分かってますって。
ポニーテールの女性に命じられ、清蘭と鈴瑚は、鈴仙にバレない様に彼女の後を追う
???:王よ。あの子は我々の大切なペットです。手荒な真似は御控え下さいます様、御願い致しますわ。
王:それは、奴の出方次第だ。
金髪の女性の言葉を聞きつつ、王はニヤリと微笑む
王:話は以上だ、各々持ち場に戻って構わぬ。
???:失礼します。
2人の女性も、ゆっくりと移動を開始した
王:ククク・・・
他の面々は気付いていなかった。この時、王の体に明らかに異変が起きていた事を・・・
軽くネタバレ
王の中には、かつてフランや妹紅、妖夢達を飲み込んでいた力が植え付けられています