誇り高き弱虫の幻想郷生活   作:パラリズム

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第356話

レイセン率いる月の玉兎の部隊を、たった1人で圧倒したフラン。しかし、戦いを終えてラディッツ達の後を追おうとした彼女に何者かが接触し、その直後に彼女(更に戦いに敗れたレイセンや玉兎兵達も含める)は忽然と姿を消した。それを感じたのは、やはりこの男だった・・・

 

ラディッツ:フラン・・・

 

輝夜:彼女の気も消えたのね・・・

 

ラディッツ:あぁ・・・一体何が起きてるってんだ・・・

 

輝夜:どうする?一度戻ってみる?

 

ラディッツ:・・・そんな時間は無い。今やるべき事は、進み続ける事だ。鈴仙・・・アイツは必ず助け出す。

 

輝夜:あら、見掛けに寄らず熱いのね♪

 

ラディッツ:自分でも驚いてるよ。どうしようもねぇ悪党だった筈の自分の変わり様にな。全部アイツのせい・・・いや、御蔭と言うべきか・・・アイツの近くに居る奴は、皆ある病気にやられちまうんだ。

 

輝夜:病気?

 

ラディッツ:あぁ。優しく温厚な性格になっちまうって言う、かなり厄介な病気だ。俺も、例外無くそれに感染しちまったって訳だ。

 

フッと笑うラディッツの脳裏には、満面の笑みを浮かべた弟の顔が浮かんでいた

 

輝夜:フフ♪その素敵な病気は、永琳でも治療出来なさそうね♪

 

ラディッツ:あぁ。そして、コレからも色々な奴がソイツに感染する・・・そんな気がするよ。

 

輝夜:それは怖いわね♪

 

笑いながらそう話しつつ、宮殿へと着実に近付いて行くラディッツと輝夜。しかし、彼等は異変を感じ始めていた

 

ラディッツ:姫さん、気付いてるか?

 

輝夜:えぇ。侵入者が宮殿に近付いてると言うのに、月の兵士達の姿が見えないわ。

 

ラディッツ:コイツは、警備が手薄なんてもんじゃねぇぞ。来てくれと言ってる様なもんだ。

 

輝夜:敢えてそうしておいて、私達を誘い込もうとしているのかも知れないわ。そして、其処で私達全員始末してしまおうと言う算段かも・・・

 

ラディッツ:俺達程度どうとでもなるってか?イラつく奴等だ。

 

輝夜:兎に角、鈴仙の元に急ぎましょ。後少しで目的地よ。

 

ラディッツ:あぁ。

 

更に宮殿へと近付いたラディッツと輝夜だったが、そんな彼等の前に1人(?)の男が現れた

 

???:御待ちしていましたよ。

 

輝夜:貴方は?

 

???:名乗る程の者ではありません。私は、御仲間の為に遥々月までやって来た貴方達に力を貸したいと思った者です。

 

輝夜:・・・

 

???:まずは、御近付きの印に握手でも・・・

 

その者は、笑みを浮かべつつ右手を差し出した。しかし・・・

 

ラディッツ:成る程、アイツの言った通りだな。

 

???:ん?

 

ラディッツ:弟から聞いてる。貴様と同じ容姿をした奴と、ガキの頃に会った事があると・・・

 

???:一体何の話を・・・

 

ラディッツ:ソイツはこう言ってた。ソイツの能力は、触れた物をどんな奴でも人参に変え、無力化すると・・・そうだろう?兎人参化さんよ?

 

兎人参化:なっ・・・何故・・・何故私の名を・・・

 

ズバリ名前を言い当てられ、その男・・・兎人参化は驚いた

 

ラディッツ:さっき言った筈だ。弟から聞いたと。

 

兎人参化:お、弟?

 

ラディッツ:そうだ。孫悟空・・・この名に聞き覚えがある筈だぜ?

 

兎人参化:孫・・・悟空・・・その名前は・・・

 

兎人参化の脳裏には、かつて地球で自分を返り討ちにし、月へ飛ばしたサイヤ人の子供の顔が浮かんだ。それと同時に、怒りの感情が沸き上がって来るのを感じていた

 

兎人参化:貴方・・・いや・・・貴様、あのガキの何なんだ!

 

ラディッツ:自己紹介がまだだったな。俺の名はラディッツ。さっきも言った筈だが、孫悟空は俺の実の弟だ。

 

兎人参化:弟・・・孫・・・悟空・・・ぐぬぬぬ・・・

 

ラディッツ:フランやはたての気が消えたのが気になってたが・・・成る程、それも貴様の仕業か。

 

輝夜:えっと・・・どう言う事?

 

ラディッツ:簡単な話だ。戦いを終えたアイツ等に奇襲でも仕掛けて、その能力で奴等を人参にしたんだろう。

 

兎人参化:・・・

 

ラディッツ:その様子だと図星かな?今ならまだ間に合う。今すぐ俺の仲間と妹を元に戻せ。命だけは助けてやる。

 

兎人参化:助けてやる・・・だと・・・

 

ラディッツ:あぁ、貴様の様な雑魚の命等奪う価値も無いからな。戦うにしても、貴様が俺に勝てる確率は0だ。

 

兎人参化:ククク・・・貴様、どうやら自分の立場が分かっていない様だな?

 

ラディッツ:何?

 

兎人参化:貴様が言った通り、私は貴様の仲間をこの力で無力化した。そして、奴等は今私の手の中にある。この意味が分かるか?サイヤ人?

 

そう言いつつ、懐から数本の人参を取り出して見せた

 

ラディッツ:人質にするつもりか・・・

 

兎人参化:その通りだ!動くなよ!この私に逆らうな!少しでも逆らえば、コイツ等を粉々に粉砕するぞ!

 

兎人参化の体から闇のオーラが溢れ出し、目が真っ赤に染まる

 

ラディッツ:この力・・・

 

輝夜:私達が過去に操られていた時の・・・

 

兎人参化:ククク・・・憎い・・・憎い・・・貴様の弟・・・孫悟空のせいで、私がどれだけ辛い目にあったか、貴様には分かるまい!

 

ラディッツ:知った事かよ。どうせ自業自得だろう?そして、本性が隠せてねぇぜ?この小悪党が。

 

兎人参化:ぐぬぬ・・・許さん!おぉぉぉぉっ!

 

ラディッツの煽りで、更に顔も真っ赤にした兎人参化は、人参を高々と振り上げた

 

ラディッツ:させるか!

 

ラディッツがその隙を逃す筈も無く、気弾を兎人参化の顔面目掛けて投げ付けた。隙だらけの所にその直撃を受けた兎人参化は、その場から少し吹き飛んで倒れた。それと同時に黒いオーラは消え失せた

 

兎人参化:お・・・おぉぉ・・・

 

ラディッツ:だから言っただろ。貴様の勝てる確率は0だとな。それにしても、どれだけの奴を人参にしやがったんだコイツ・・・

 

兎人参化が落とした沢山の人参を見ながらそう呟いた

 

輝夜:コレ、どうやって戻せるのかしら?

 

ラディッツ:奴を起こして吐かせるか・・・

 

ラディッツは、倒れた兎人参化に近付いて行く

 

兎人参化:ひ、ひぃ・・・く、来るな・・・い、命だけは・・・命だけは助けてくれ・・・いや、下さい・・・

 

さっきの威勢は何処へやら、兎人参化は迫るラディッツに命乞いを始めた

 

ラディッツ:殺しはしない。その代わりに、コイツ等を元に戻せ。

 

兎人参化:わ、分かった・・・くっ・・・

 

悔しそうに顔をしかめつつ、両手をパンパンと打ち鳴らすと、途端に人参にされていたフラン、はたて、妹紅、そしてレイセンや玉兎兵達が気を失った状態で全員元の姿に戻った

 

兎人参化:へへ・・・コ、コレで良いでしょうか?

 

ラディッツ:あぁ。コレで貴様に用はねぇ。それじゃ・・・

 

ラディッツは、兎人参化の胸ぐらを掴み上げ、拳を握り固めた

 

兎人参化:な、何を・・・?

 

ラディッツ:何・・・貴様に人参にされた奴等の借りを・・・奴等の代わりに返すだけだ!

 

ラディッツの鉄拳が、兎人参化の顔面に力一杯叩き込まれた

 

兎人参化:ぎゃあぁぁぁぁっ!

 

兎人参化は、そのまま遥か彼方に吹き飛んで行った。兎人参化は、吹き飛びながら考えていた。月の兵士達に手を出した自分はこの後どうなるのか・・・宇宙へと流されるか・・・万一許されたとしても、再び月の兎達と共に嫌いな餅を作らされる生活に戻るのか・・・どちらにしても絶望しか待っていない未来に涙しつつ、その内彼は考えるのを止めた・・・




兎人参化・・・コレにて出番終了でございます!(笑)

雑でごめんなさい・・・

掴み上げた時に触れられたら・・・と言うのは考えない方向で・・・
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