ラディッツと月の王の戦いは続いていた。余裕の表情を浮かべ、玉座に座ったままの月の王に自らの攻撃を軽々といなされているラディッツは、徐々に苛立ち始めていた
月の王:どうしたどうした?その程度か?私を倒すのでは無かったのかな?
ラディッツ:くっ・・・どうなってやがる・・・さっきから何度も攻撃を当ててる筈なのに、効いてる様子が全くねぇ・・・
月の王:そう、それが地上の民である貴様の限界だ。そして、月の王である私との力の差なのだ。
ラディッツ:・・・
月の王:悪足掻きは止せ。潔く諦める事も大切な事だぞ?
ラディッツ:王自らの忠告は痛み入るが、生憎こちとら諦めが悪くてね。それに、こんな所で諦めたら、今まで築いて来たもんが全部崩れて無くなっちまうからな。
月の王:口だけは立派だが、実力が伴っていないな。先の言葉をそのまま返そう。ハッキリ言って興醒めだ。
ラディッツ:高い所から物を言うのも其処までだ!まずは玉座から引きずり落としてやるぞ!
ラディッツは、玉座に座ったままの王に急接近し、その胸ぐらを掴もうとするが、バリアから放たれた高圧の電流に怯み、すぐに弾き飛ばされてしまった
月の王:残念だったな。
月の王はニヤリと笑う
ラディッツ:チッ、バリアまで張ってやがったか・・・
月の王:この程度のバリアにすら負けてしまう様では、私が相手をするまでも無い。
ラディッツ:そんなもんに閉じ籠もる様な臆病者に・・・負けて堪るか!
ラディッツは、再び王に急接近し、バリアを割る為に攻撃を仕掛ける
ラディッツ:ぐ・・・ぐぐ・・・この・・・
バリアの電流に顔をしかめたラディッツだったが、気を高めてそれを耐え、固く握り締めた右拳でバリアにヒビを入れる
月の王:何?
ラディッツ:畜生がぁぁぁっ!
気合いでバリアを砕き、その手で月の王の胸ぐらを掴み上げ、そのまま真後ろに殴り飛ばした
月の王:ぬぅ・・・
月の王は、起き上がりつつラディッツを睨み付けた
ラディッツ:コレで漸く、対等に話せるな。
月の王:おのれ、罪深き地上の民め・・・
フラン:御兄ちゃん!
ラディッツ:あん?
月の王と睨み合うラディッツの元に、フラン達が駆け付けた
ラディッツ:お前達、無事だったか。
フラン:うん!
妹紅:ま、何とかな。
はたて:悪いね、ちょっと道が混んでてさ。
輝夜:貴方も大丈夫そうね。
ラディッツ:あぁ、まぁな。それと、メインイベントはコレからだよ。
はたて:あ、そうなの?
フラン:間に合って良かった♪
輝夜:ラディッツさん、鈴仙は?
ラディッツ:向こうの壁に凭れ掛からせてる。奴等の妙な術に操られてたから、少し眠って貰ってる所だ。
ラディッツは、少し後ろで眠っている鈴仙の方を指差しながら言う。すぐにはたてが鈴仙に駆け寄った
はたて:大丈夫、大した怪我はしてないみたい。
輝夜:そう、何よりだわ♪
和気藹々と話すラディッツ達とは対象的に、月の王の顔は少し険しくなっていた
月の王:貴様等が此処に辿り着いたと言う事は、我が精鋭部隊は敗北したと言う事か・・・
妹紅:そう言う事になるな。
輝夜:とは言え、命までは奪っていないから安心して。
月の王:フン・・・月の民の面汚し共め・・・
妹紅:何だって?
月の王:貴様等程度の者達に敗北する等、万死に値する大罪・・・どうやら、罰を与えるべき者が増えた様だな。
はたて:ちょっと。そんな言い方は無いんじゃない?
月の王の言葉に対し、ムッとした様子ではたてが返した。その言葉に、更に妹紅が続く
妹紅:奴等は、アンタの為に精一杯戦ったんだ。まずは労うべきなんじゃないのか?
月の王:弱者等、月には必要無し。必要なのは強者のみ・・・ククク・・・
月の王の目が赤く光り、体から溢れ出した黒い靄(もや)がゆっくりと彼の全身を包み込んだ
フラン:あの黒いのって・・・
妹紅:以前の私達と同じだ・・・
はたて:・・・気のせいであって欲しかったけど・・・
輝夜:どうやら、そうはいかなかったみたいね。
ラディッツ:・・・
月の王:私を玉座から引きずり降ろした褒美だ・・・この力を以て、貴様達には地獄を見せてやろう・・・
妹紅:誰か、鈴仙を叩き起こして来い!一緒に戦わせるぞ!
フラン:じゃあ私が・・・2、3発叩けば良いかな?
はたて:いやいや、フランに文字通り叩き起こされたらヤバいって!私がやるから!
フラン:あ、そう?
はたて:鈴仙!鈴仙!緊急事態だから起きて!
はたては、鈴仙の体を揺さぶっている
鈴仙:・・・ん・・・あれ?はたて・・・さん?私、一体何を・・・えっ?えっ?何々?コレどんな状況?一体何が起きてるんですか!?
鈴仙は、目を覚まして早々辺りを見渡すが、情報量が多過ぎて今の状況を飲み込めていない様子だった
はたて:あー・・・寝起き早々で混乱するだろうねぇ・・・まぁ取り敢えず、諸々の説明は戦いながらって事でOK?
鈴仙:???
寝起きで何が何だか分からない鈴仙も巻き込み、ラディッツ一行と月の王の戦いは益々激化する・・・