今まではそうでも無い?
覚悟しろ・・・此処からが本当の地獄だ・・・
演劇会の役者も集まり、一行は残された時間の殆どを本番に向けた稽古に使った・・・えっ?まだ桃太郎を育てた老夫婦が決まってないんじゃないかって?ラディッツ達が役者を集めて回っている間に他の面々で相談し、劇の総監督はアリス、御爺さんは妹紅、御婆さんはパチュリー、ついでに語り部ははたてが務める事に決められました。そう言う事にしといて下さい、何でもしますから・・・そうこうしている間に、あっと言う間に1ヶ月が過ぎ、演劇会の本番の日を迎えた。舞台裏では、役者に選ばれた面々が最後の打ち合わせをしていた・・・
アリス:今見て来たけど、観客が沢山来てる様ね。
椛:き、緊張するなぁ・・・
フラン:うぅ・・・台詞飛んじゃったらどうしよう・・・
ラディッツ:気持ちは分かるが、今までやって来た事を精一杯やれば大丈夫だ。万が一の時は、俺がフォローしてやるよ。
パチュリー:貴方、ちゃんと台詞は覚えてるんでしょうね?
空:大丈夫♪台本は勿論、原作も何度も読み込んで、ちゃんと台詞を覚えたよ♪
パチュリー:本当かしら・・・
妹紅:ま、なる様にしかならんだろ。
はたて:て言うか、鬼役を引き受けてくれたターレス達がまだ来てないみたいだけど?
ラディッツ:アイツ等は、少し遅れて来るそうだ。出番までには間に合う様に来るらしいが。
アリス:はぁ・・・自由奔放と言うか自分勝手と言うか・・・まぁ良いわ。皆、此方に集まって。
アリスの指示で、全員で円陣を組む
アリス:里の子供達の為、この劇を必ず成功させましょう。
全員:おぉーっ!
観客席には、彼等の晴れ舞台を見届ける為、紅魔館や白玉楼、地底等、彼等と縁を結んで来た面々が勢揃いしていた。そして、遂に本番の時間となった。まず、語り部役のはたてが姿を現し、物語を読み始めた・・・
はたて:昔々、ある所に大層仲の良い老夫婦が住んでいました。ある日、御爺さんは山へ芝刈りに、御婆さんは川へ洗濯をしに出掛けました。御婆さんが洗濯をしていると、川上の方からとても大きな桃が流れて来ました。
フランが中に入った桃が、ゆっくりと流れて来る
パチュリー:まぁ、何て大きな桃なのかしら。持って帰って御爺さんと食べましょう。
少しステージが暗くなり、舞台は老夫婦の家に変わっていた
パチュリー:と言う訳で、こんなに大きな桃を拾って来たのよ。
妹紅:コレは美味しそうだ。早速切って食べよう。
はたて:そう言って、老夫婦が桃を真っ二つに切ると、中から赤ちゃんが元気良く現れました。
フラン:私!参上!
何処かの赤ら面の台詞を叫びながら、桃を割って元気良く登場したフランであった
レミリア:待ってました大統領♪咲夜!こぁ!ビデオはちゃんと撮れてるかしら?
こぁ:勿論です御嬢様!
咲夜:妹様の晴れ舞台を逃す等と、その様な失態を犯す筈がございません!
レミリア:フラーン!此方向いてー♪
美鈴:えっと・・・皆さんその辺で・・・
ビデオカメラと、ついでに写真でも撮影しながらハイテンションの紅魔館組(美鈴、悟空を除く)であった。観客席には笑いが起こったが、当のフランは顔を真っ赤にして俯いてしまった
フラン:御姉様・・・後で岩盤浴させてやる・・・
紅魔館当主の岩盤浴が決定したのはさておき、物語は進み、桃太郎と名付けられた男の子が成長し、老夫婦に鬼の話を聞いている場面になった
妹紅:最近、鬼ヶ島の鬼達があちこちで悪さをしているらしい。
フラン:それなら、私がその悪い鬼達を退治して参ります。
妹紅:フム・・・危険ではあるが、任せてみよう。
パチュリー:旅に出るなら、コレを渡しておくわ。私が作ったきび団子よ。
フラン:有難う♪頑張って来るね♪
はたて:老夫婦からきび団子を受け取り、悪い鬼達を退治すべく、桃太郎は旅立ちました。鬼ヶ島を目指す旅の途中、1匹の犬に出会いました。
椛:桃太郎さん、その腰に付けた食べ物を私に下さいな。
フラン:鬼退治を手伝ってくれるなら、コレをあげるよ♪
椛:御安い御用です!
はたて : 犬を旅の仲間に加えた桃太郎は、旅を続けます。そんな彼等が次に出会ったのは、逞しい猿でした。
ラディッツ:お前が桃太郎か?風の噂で、お前達が鬼ヶ島を目指してると聞いてるぞ。良ければ、俺にも手伝わせて貰いたいんだが。
フラン:有難う、頼もしいよ♪
鈴仙:ラディッツさん、若干台詞をアレンジしてますが・・・
アリス:まぁあのくらいなら問題無し・・・かな?
はたて:猿を仲間に加え、旅を続ける桃太郎。そんな彼等の前に姿を現したのは・・・
空:爆裂覚醒!行くぜ鬼退治!猪突猛進!
何処かの猪少年宜しく、元気良く叫びながら登場した空。再び、観客席から多くの笑い声が響いた
アリス:違う!それも確かに鬼退治だけど、何か違う!
鈴仙:読み込んだって、そっち・・・?
舞台裏で頭を抱えるアリスと、苦笑いを浮かべる鈴仙だった
椛:空さん、台詞が違いますよ・・・
椛は、小声で空にそう伝えた
空:おっと失礼・・・桃太郎さん。私は雉だよ。今、ちょっと御腹空いてるんだ。何か食べ物頂戴♪
フラン:鬼退治を手伝ってくれるなら、あげても良いよ。
空:わーい♪やるやる♪宜しくね♪
はたて:えーっと・・・生真面目な犬、逞しい猿、天真爛漫な雉を仲間に加えた桃太郎は、悪事を働く鬼達が待つ鬼ヶ島へと向かうのでした。
はたてが舞台裏の方に目をやると、アリスが鬼役の面々がまだ来ていないと言うカンペを翳している
はたて:えー・・・次の舞台である鬼ヶ島のセット等の準備があるので、この辺で暫し休憩とします。後半も御楽しみに♪
と言う訳で、劇の前半は無事に・・・何とか?終了したのだった・・・後半へ続く・・・