誇り高き弱虫の幻想郷生活   作:パラリズム

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鯢呑亭へようこそ 前編


第386話

ある日、ラディッツは月での一件で共に戦った仲間達と、宇宙船を貸してくれたターレスに礼をする為、共に夜の人里へとやって来ていた。ターレス曰く、良い飲み屋を見付けたとの事らしいが・・・

 

ラディッツ:ターレスよ、その飲み屋まではまだ時間が掛かるのか?

 

ターレス:まぁそう焦るな。もうすぐ到着するからよ。

 

色々話しつつ、目的地へと到着した一行。しかし、店は既に営業を終了していた・・・

 

ラディッツ:おい、こりゃどう言う事だ?

 

妹紅:既に閉店してる様に見えるな。

 

鈴仙:私にもそう見えますけど・・・

 

フラン:看板に何か・・・

 

輝夜:店の名前かしらね?

 

フラン:えっと・・・何て読むんだろ・・・

 

はたて:コレは、鯢呑亭(げいどんてい)って読むのよ。

 

フラン:へー・・・

 

ターレスは、構わず店の入口の戸に手を掛け、ゆっくりと開いた

 

ラディッツ:お、おい!

 

???:スミマセン、今日はもう閉店時間で・・・って、貴方は・・・

 

ターレス:よぅ女将、邪魔するぜ?

 

???:いらっしゃいませ。それと、前にも言いましたが、私はあくまでもこの店の看板娘ですよ。女将なんてとてもとても・・・

 

ターレス:いやいや、アンタは店の為に良くやってるぜ。

 

???:いえ、そんな事は・・・

 

ターレス:今日は連れも沢山居るが、構わねぇよな?

 

???:勿論大歓迎ですよ♪奥の座敷席で、他の皆さんが御待ちですよ。

 

ターレス:あぁ、分かった。

 

???:他の皆さんも、此方へどうぞ。

 

看板娘の女性に案内され、店の奥の座敷席へと移動した一行。其処には、先に来ていた椛、こいし、天子、勇儀、幽香、そして頭の両側に2本の大きな角が生えた少女(見た目だけ)、頭に葉っぱの形の髪留めを付けた大人な雰囲気の女性の姿があった

 

勇儀:おっ、漸く来たね。

 

幽香:女を待たせるなんて、いけない人ね。

 

こいし:こんばんはー♪

 

天子:あんまり遅いから、先に始めてるわよ。

 

椛:一応止めたんですけどね・・・

 

ターレス:待たせちまってすまねぇな。

 

???:後ろの小僧が、アンタが良く話してる奴かい?

 

ターレス:あぁ、そうだ。

 

???:フムフム、成る程・・・まだ眠っておる様じゃが、なかなかの力を持っておるな。

 

妹紅:オイオイ、何つー面子が集まってるんだよ・・・

 

はたて:ビックリしたわ・・・

 

鈴仙:私、場違い感半端無いんですけど・・・

 

妹紅、はたて、鈴仙は、強者達が集まっている事に驚きを隠せずに居た

 

ラディッツ:何人か初対面の奴等が居るが、どっちも只者じゃねぇ雰囲気がビシビシと伝わって来やがる・・・何者なんだ・・・

 

ターレス:そうだな。軽く紹介しとくとするか。

 

???:それじゃ、まずは私からだね。

 

頭の両側に2本の大きな角が生えた少女は、酒を飲み干してからゆっくりと口を開いた

 

萃香:私は、伊吹萃香。其処に居る勇儀の同胞さね。

 

ラディッツ:伊吹萃香・・・勇儀の同胞って事は・・・

 

勇儀:そう。萃香は私と同じ鬼さ。

 

ラディッツ:成る程・・・待てよ?鬼って事は・・・

 

はたて:そ。私等天狗の上司的な立ち位置にある人よ。

 

ラディッツ:・・・

 

萃香:アンタの武勇伝は、天狗の新聞やら其処に居る小僧から色々聞いてるよ。一度、酒を酌み交わしながらゆっくり話をしてみたいと思ってたんだよねぇ♪

 

ラディッツ:そりゃ光栄だな。

 

???:フォッフォッフォッ♪御主と話したいと思っておったのは、何も其奴だけでは無いぞ?

 

ラディッツ:ん?

 

???:儂は、二ツ岩マミゾウと言う者じゃ。ま、何処にでも居るしがない一般人じゃよ♪

 

マミゾウと名乗ったその女性は、自己紹介をしながらにこやかに笑う

 

ラディッツ:嘘を吐け。アンタは隠してるつもりらしいが、それでも伝わって来るぜ。有象無象の連中とは明らかに違う、強大な気配がな。

 

マミゾウ:フォッフォッフォッ♪まぁ儂の事等どうでも良かろうて♪それより・・・地獄から蘇った極悪人共達が、この幻想の地で起こした数々の異変。その解決の場には、いつも御主の姿があったらしいでは無いか。後ろに居る者達との関係性も含め、是非詳しく話を聞かせて貰いたいもんじゃ。

 

萃香:そんな所でボーッとして無いで、此方へ来て座りなよ♪

 

ラディッツ:あ、あぁ。それもそうだな。

 

ラディッツ達が座敷に上がり、各々席に着いた所で、看板娘の女性が声を掛けた

 

???:御酒と御食事の追加はいかがですか?

 

ターレス:頼むぜ、女将。

 

???:いえ、ですから・・・まぁ良いですけど・・・

 

ラディッツ:そういや、アンタの名前をまだ聞いて無かったな?

 

美宵:あ、コレは大変失礼を致しました。私、この鯢呑亭の看板娘をさせて頂いております、奥野田美宵と申します。

 

ラディッツ:美宵か。俺の名は・・・

 

美宵:外来人のラディッツさんですよね?御活躍の御噂は聞いていますよ。本日は、ようこそおいで下さいました♪

 

ラディッツ:お、おう・・・

 

手本の様な綺麗な御辞儀と共に挨拶をする美宵に対し、ラディッツは少し困惑した様子である

 

美宵:御酒と御食事はすぐに御持ちしますので、少々御待ち下さいね。

 

そう言いつつ、美宵はその場から移動した

 

勇儀:ハッハッハッ!すっかり有名人じゃないか!

 

輝夜:異変解決、頑張ってるものね♪

 

ラディッツ:全部俺1人の力で片付けた訳じゃねぇ。仲間達が居たからこそだ。

 

妹紅:それでも、私達がこうして居られるのはアンタの御蔭さ。

 

フラン:うんうん♪

 

はたて:ま、確かにね。

 

鈴仙:本当に有難うございます♪

 

ラディッツ:・・・

 

ラディッツは、照れながらそっぽを向いた

 

ターレス:ククク・・・あんまり弄らねぇでやってくれよ?コイツは、昔から弱虫だの何だのと罵られたりバカにされたりするのには慣れてるが、誰かに褒められたり感謝されたりってのには不慣れなんでねぇ。

 

ラディッツ:や、喧しい!

 

天子:それはアンタもじゃないの?

 

ターレス:違いねぇ。

 

その場に笑い声が響いた。賑かな飲み会はもう少しだけ続く・・・




鯢呑亭の看板娘、奥野田美宵、鬼の伊吹萃香、化け狸の二ツ岩マミゾウと、新キャラが3人も登場しました

軽いネタバレになりますが、萃香はこの後に起こるとある事件でもラディッツに力を貸しくれます

因みに、勇儀姐さんと幽香さん、マミゾウはターレスの飲み仲間って設定になってます

萃香とマミゾウは、美宵が登場する原作でキーとなる立ち位置のキャラなので此処で登場させました
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