誇り高き弱虫の幻想郷生活   作:パラリズム

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雨の日、人里にて・・・


第388話

その日、幻想郷は昼過ぎから突然の大雨となっていた。人里に買い出しに出掛けていたザーボンと華扇は、傘を忘れてしまい、已む無く(華扇談)茶屋で雨宿りをしていた・・・

 

ザーボン:まさか、突然こんな天気になろうとは・・・

 

華扇:まぁ仕方無いわ。自然現象ばかりは、私達ではどうにもならないもの。

 

ザーボン:・・・

 

華扇:それにしても、此処の店の御手洗団子は本当に美味しいわ♪

 

華扇は、笑顔で御手洗団子を食べ続けている

 

ザーボン:御言葉ですが華扇様・・・その・・・幾ら割引中とは言え、少々食べ過ぎなのでは?

 

華扇:あら、そうかしら?

 

ザーボン:私が見ている限り、もうその御手洗団子だけで5人前は平らげているかと・・・

 

華扇:だって、こんなに美味しいんだもの♪

 

ザーボンの言葉を気にする様子も無く、華扇は団子を食べ続ける

 

ザーボン:それにしても、雨が止む気配がありませんね。

 

華扇:そうねぇ・・・スミマセン、御手洗団子の御代わりを御願いしまーす♪

 

ザーボン:・・・

 

「まだ食べるのか・・・」と思ったザーボンだったが、幸せそうに食べている華扇を見て、それ以上は何も言わなかった

 

華扇:さて・・・ザーボン、最近どうかしら?

 

ザーボン:どうとは?

 

華扇:この世界での生活よ。貴方が来てから大分時間が経ったけど、もう慣れたかしら?

 

ザーボン:そうですね・・・元居た場所と環境が全く違う為、未だに戸惑う事もあります。しかし、この世界の人々は、余所者の私にも温かく接してくれる人ばかりで・・・嘘偽り等一切無く、心から必要としてくれる人も居て・・・その為居心地はとても良く・・・いや、寧ろ温か過ぎて火傷してしまいそうで・・・元々敵対していた者達との交流で、彼等の新たな一面を知れたり、学ぶべき事が多々あり、今はそれもまた悪く無いと思えて・・・その・・・情けない話ですが、もう元の生活には戻れそうにありません。

 

ザーボンは、苦笑いを浮かべながらそう語る

 

華扇:もう戻る必要なんか無いのよ。貴方は此処に居て良いの。それを拒む者は、私も含め誰も居ないのだから。

 

ザーボン:有難うございます。貴方には、感謝してもしきれません。

 

笑顔でそう言う華扇に対し、ゆっくりと頭を下げるザーボンだった

 

華扇:私は当然の事をしているまでよ。コレからも、貴方が強くなれる様にビシバシ鍛えてあげるから、私に付いて来なさい。

 

ザーボン:ハッ!

 

小傘:ザーボンさん、仙人様。やっぱり此処に居たんですね。

 

其処に、小傘が姿を現した

 

ザーボン:小傘さん。

 

華扇:どうして此処に?そしてやっぱりとは?

 

小傘:2人を迎えに来ました。今日、2人は買い出しに出掛けるって言ってました。そしてこの時間、此処の茶屋では割引キャンペーンを開催している。甘い物に目が無い仙人様の性格上、コレを見逃す筈は無い。突然の大雨までは予想して無かったとは言え、雨宿りも兼ねて立ち寄る事は十分に考えられる。と、わちきなりに推理してみたんですが、どうですか?

 

ザーボン:正にその通りです。突然、この時間に買い出しに行こうと誘われたので、何かあるとは思いましたが・・・

 

華扇:だ、だってこんな機会は見逃せないでしょ?ね?ね?

 

ザーボン:やれやれ・・・

 

小傘:さ、帰りましょう。送りますから。

 

ザーボン:有難うございます。

 

華扇:ちょっと待って。さっき注文した団子、持ち帰り用に包んで貰うから。

 

そんなこんなで、注文した分を包んで貰い、代金を払って茶屋を出た3人。生憎の天候の中、小傘の傘に入りながら人里を歩いている

 

華扇:うーん・・・やっぱり、3人で傘に入るのは少し狭く感じるわね。

 

小傘:何かゴメンなさい・・・

 

華扇:あぁ、責めたつもりは無いのよ?

 

小傘:分かってますよ♪

 

ザーボン:・・・

 

小傘:ザーボンさん、どうかしましたか?

 

ザーボン:あ、いえ・・・こうして見ると、鬱陶しいと思っていた雨の日も悪く無い物だと思いまして。

 

華扇:えぇ、そうね。

 

小傘:それは良かったです♪

 

雨の中、傘に入って仲良く歩く3人はとても楽しそうに見えたとかどうとか・・・

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