誇り高き弱虫の幻想郷生活   作:パラリズム

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一生物の友情


第416話

ある日、寺子屋に行って帰宅したフランが落ち込んだ様子で帰って来た。偶々(しょっちゅうではあるが)遊びに来ていたはたて、アリスを含めた紅魔館の面々は、現在その訳を聞いている真っ最中なのだが・・・

 

ラディッツ:チルノと喧嘩しただと?

 

フラン:うん。

 

レミリア:へぇ、珍しい事もあるのね。

 

アリス:いつもはあんなに仲良しなのに・・・

 

はたて:一体、何が原因な訳?

 

フラン:それは・・・

 

フランは、言い辛そうに俯く

 

美鈴:とても言い辛い事が原因なんですか?

 

フラン:出来れば、聞かないで貰えると助かる・・・かな・・・

 

美鈴:は、はぁ・・・

 

パチュリー:大方、下らない事でしょうけどね・・・

 

小悪魔:ど、どうにか仲直りとかさせてあげられませんかね・・・

 

悟空:空腹や疲れでイライラしてたんじゃねぇか?美味い飯食ってグッスリ寝りゃ、明日には仲直り出来るさ。

 

咲夜:だと良いんですけど・・・

 

フラン:・・・

 

フランは、俯いたままで館の中へと移動を開始した

 

ラディッツ:フラン、今晩話がある。お前の部屋に行っても構わんか?

 

フラン:・・・別に良いけど・・・

 

尚も暗い表情のままそう答えるフラン。はたてやアリスは、そんな彼女を心配しつつ、暫く雑談した後にそれぞれの居場所へと戻って行った。その日の夕食時も、彼女はずっと暗い表情、無言のままだった。フランが部屋に戻って少しして、心配するレミリアや咲夜に応援されつつ、ラディッツはフランの部屋へと向かった

 

ラディッツ:フラン、入るぞ。

 

フラン:どうぞ。

 

彼女の許可を得て、ラディッツはフランの部屋に入る

 

ラディッツ:ベッドに座っても良いか?

 

フラン:・・・うん・・・

 

フランが少し横に避け、其処にラディッツがゆっくりと腰掛けた

 

ラディッツ:レミリアや咲夜、はたて達も心配してたぞ。

 

フラン:・・・ゴメンなさい・・・

 

ラディッツ:取り敢えず、今のお前の様子を見て確実な事が1つだけある。

 

フラン:・・・それは何?

 

ラディッツ:お前は、チルノと喧嘩した事を心の底から悔いている。違うか?

 

フラン:・・・どうしてそれを・・・

 

ラディッツ:お前の表情や様子を見てりゃ、誰がどう見てもそうとしか思えんからな。

 

フラン:そんなに顔に出てたかな?

 

ラディッツ:バッチリとな。

 

フラン:・・・そっか・・・

 

ラディッツ:お前とチルノがどんなやり取りをし、どうやって今の状況になったのかは分からんが・・・コレだけは言っておくぞ。

 

フラン:・・・

 

ラディッツ:言葉ってのは、目には見えん刃物なんだ。勢いで言ったほんの一言で、一生もんのダチを失っちまう事だってある。そうなったら、本当に二度と会えなくなっちまうぞ。

 

それを聞いたフランの目には、見る見る内に涙が溜まり、どんどん溢れ出す

 

フラン:・・・私、喧嘩した弾みでチルノに言っちゃったんだよ。もう二度と口を利かない、顔も見たくないって・・・

 

ラディッツ:・・・

 

フラン:本気で言った訳じゃない・・・でも・・・もう遅いのかなぁ・・・もう二度と・・・会えないのかなぁ・・・

 

溢れ続ける涙を拭いつつ、尚も泣き続けるフラン。ラディッツは、無言のままでそんな彼女の頭をゆっくりと撫でる。それから少しして、フランは泣き止んだが・・・

 

ラディッツ:俺はお前が羨ましいぞ、フラン。

 

フラン:えっ?何が?

 

ラディッツ:一緒にバカな事をやれたり、今回みたいに対等に喧嘩出来る相手が居る事がだよ。

 

フラン:御兄ちゃんにだって、ターレスが居るじゃない。彼は御兄ちゃんの友達じゃないの?

 

ラディッツ:アイツは、ガキの頃ほんの少し共に過ごしただけと言うか・・・ただの腐れ縁と言うか・・・

 

フラン:何か違うの?

 

ラディッツ:・・・それに、アイツとそう言う類いの話はしねぇし、二言目には互いに憎まれ口が飛び出す有り様だし・・・アイツが俺の事をそう言う風に見てくれてるかどうかも、イマイチ分からんからな・・・

 

フラン:でも、御兄ちゃんが困ってる時にいつも力を貸してくれてるのは確かだよね?ほら、うどんげを助ける為に月に行く時だって、移動手段として宇宙船を貸してくれたりもしたし。それって、もう立派に友達じゃないのかな。

 

ラディッツ:まぁそれはそうかもなんだが・・・と言うか、今は俺の話は良いだろう。

 

フラン:あ、そうだね・・・うん・・・このままずっとなんて、そんなの駄目だよね?

 

ラディッツ:それが分かってるなら、何をすべきかも分かるよな?

 

フラン:明日、チルノに謝って来るよ。酷い事言ってゴメンって。許してくれるかは分かんないけど・・・もしも一度で駄目なら、許して貰えるまで何回だって謝る。

 

ラディッツ:その意気だ。尤も、あのバカの事だ。其処まで長引く事はねぇだろうがな。

 

フラン:あはは、そうかもね。それと、心配掛けた御姉様達や、はたてさん達にも謝らなきゃ。

 

ラディッツ:あぁ、そうだな。さてと・・・俺の用は済んだし、コレで失礼するとするよ。

 

ラディッツは、ゆっくりと立ち上がって歩き出す

 

フラン:あ、御兄ちゃん!

 

ラディッツ:あん?どうした?

 

フラン:えっと・・・本当に有難う。私、頑張るからね。

 

ラディッツ:おう、吉報を待ってるぜ。じゃあな。

 

ラディッツは、最後にそう声を掛けた後、フランの部屋から移動した。翌日、フランは寺子屋でチルノと仲直りし、それに立ち合った大妖精やルーミア達はホッと胸を撫で下ろした。当のフランとチルノは、ルーミアを引き連れて放課後に霧の湖の森へと探検しに出掛けて行った。一方、大妖精はラディッツや紅魔館の面々にその事を報告しに向かった。現在、紅魔館の門前で大妖精が館の面々と、喧嘩の件を気にして再び館を訪れていたはたて、アリスに報告中・・・

 

大妖精:と言う訳で、チルノちゃんとフランさんは無事に仲直りする事が出来ました。

 

レミリア:本当に良かったわ♪

 

咲夜:コレで、妹様に笑顔が戻りますね。

 

パチュリー:で?結局の所、何が原因で喧嘩になんかなったのよ?

 

はたて:それ、私も気になってたのよ。

 

アリス:同じく。

 

ラディッツ:どうなんだ?大妖精。

 

大妖精:えーっと・・・ですね・・・実は・・・

 

大妖精は、苦笑いを浮かべつつその原因となった出来事を語り出した。事の発端は、ルーミアが昼食時に言った「ぶっちゃけ、御握りの具材として最も美味なのはなんだろうか?」と言う問い掛けだった。互いに好きな具材を語り合う内にヒートアップし、いつの間にか互いを罵倒し合い、それが更にエスカレートしてしまった・・・と言う流れになったのだと語った。理由を聞いた一行は、そんな事で危うく絶交しかけたのかと呆れ果ててしまったとか・・・そして、その日の夜、ラディッツは館の外で誰かに連絡していた。その相手とは・・・

 

ラディッツ:あ、俺だ。突然スマンな。

 

ターレス:何か用でもあるのか?

 

ラディッツ:まぁ何だ・・・用って程の事じゃねぇんだが・・・ちょっと声を聞きたくなってな・・・

 

ターレス:俺の声なんざ、しょっちゅう聞いてるだろうが。何気色の悪い事を言ってやがる・・・

 

ラディッツ:そりゃそうなんだが・・・

 

ターレス:どうした、何かあったのか?

 

ラディッツ:いや、何でもねぇんだ。本当に・・・

 

ターレス:・・・そう言えば、今度また飲み会でもと思うんだが、お前もどうだ?

 

ラディッツ:それはいつだ?

 

ターレス:3日後の夜、いつもの飲み屋だ。其処で話くらい聞いてやるぜ?

 

ラディッツ:あぁ、スマン。それと・・・いつも有難うよ。感謝してるよ、マジで・・・

 

ターレス:フン・・・確かに伝えたぜ。遅れんなよ?

 

ラディッツ:あぁ、それじゃあな。

 

通信を終えた後も、ラディッツは少しの間星空を見上げていた。彼がその時何を考えていたのかは、誰も知らない・・・




・・・最後の方要らなかったかも・・・

今作のラディッツにとっては、ターレスこそ『一生もんのダチ』と言う事で・・・
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