誇り高き弱虫の幻想郷生活   作:パラリズム

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第432話

付喪神達の不穏な動きと邪悪な気配を感じ、何か事が起きる前に阻止しようと立ち上がったのは、和太鼓の付喪神である堀川雷鼓。同じ付喪神である多々良小傘にも助力を頼んだ所、彼女は快く了承した。他にも戦力が欲しいと考えていた彼女達は、博麗神社を訪れた。其処で神社の巫女である博麗霊夢、その日偶々屋根の修繕の為に霊夢に呼び出されていたザーボンにも助力を頼み了承を得る事に成功した。4人は、雷鼓を案内役にある場所を訪れていた

 

雷鼓:目的地に着いたわ。

 

ザーボン:何とも寂しげな場所に見えますが・・・此処は?

 

霊夢:無縁塚よ。

 

ザーボン:無縁塚?

 

説明しよう。無縁塚とは、幻想郷の外れにある縁者の居ない者が弔われる共同墓地である。ほぼ身内だけで構成・完結された幻想郷に住まう人間にはそう言った類の者はほとんど居ないため、ここに埋葬されるのは主に「迷い込む」「食料として連れて来られる」等の理由で幻想郷にやって来た外来人・・・要は「外の世界」の人間である。墓地としては杜撰で碌に管理されておらず、墓標の代わりに両手で持てる程度の大きさの石が転がっているのみである。その下で眠っている者も居ると言われている。結界の綻びがある為、冥界や三途の川とも繋がる事があり、また外の世界の物が落ちて来る事も多い場所である。

 

霊夢:此処は、行き場の無い者が行き着く場所・・・幻想郷の中でも最も危険度の高い場所よ。

 

小傘:だから、普段は人が立ち入る事は殆ど無い場所となってます。

 

ザーボン:行き場の無い者が・・・ですか・・・もしも貴方達やあの方に出会っていなければ、私も此処で眠る者達の仲間入りをしていたかも知れない・・・

 

霊夢:そうかもね。

 

小傘:・・・

 

雷鼓:人間だけじゃない・・・此処は、壊れてしまったり古くなったり・・・後、新しい物を手に入れて不要になったりして持ち主に捨てられた道具達が行き着く場所でもあるの。

 

小傘:そう・・・だから、沢山の負の念が溜まる場所でもある・・・

 

霊夢:負の力を利用する連中にとっては、こんな都合の良い場所は他には無いって訳ね。

 

ザーボン:成る程・・・

 

小傘:わちきには分かる・・・此処に眠る道具達の無念さが・・・悲しみや怒りの気持ちが・・・

 

雷鼓:・・・

 

霊夢:先に進みましょ。そして、悪事を働く前にその根性を叩き直してやるのよ。

 

ザーボン:そうしましょう。

 

そうして暫く歩みを進めた一行だったが、道が二手に分かれた場所に辿り着く

 

霊夢:分かれ道か・・・

 

雷鼓:どうする?

 

小傘:うーん・・・

 

ザーボン:危険な場所であり、本来ならば皆で共に行動すべきと言う事は承知しています。しかし、効率の面を考えて、此処は我々も二手に分かれての探索を提案します。

 

霊夢:それが良いかもね。全員で固まって動くのも非効率だし。

 

雷鼓:それは良いけど・・・

 

小傘:チーム分けはどうします?

 

ザーボン:私は、此処には初めて訪れたので何処に何があるのかは全く分かっていません。なので、此処の地形を把握している人と組むべきかと。

 

霊夢:それに、万一の事を考えて私とザーボンは別行動した方が良さそうね。

 

雷鼓:私は、完全じゃないけど此処の事はまぁそれなりに知ってるつもりだけど・・・小傘はどう?

 

小傘:わちきも、偶に此処に来るから分かってるよ。壊れた物を集めに来て修理したり、修理は無理でも使えそうな部品とかを回収したりもしてるから。だから、案内は可能だよ。

 

雷鼓:アンタ、そんな事してたんだ・・・

 

霊夢:むぅ・・・どうチームを分けるべきかしらね。

 

雷鼓:こう言う時は、やっぱり定番中の定番であるジャンケンでどう?

 

霊夢:別に何でも良いわ。

 

小傘:わちきも。

 

ザーボン:時間を掛けては居られません。今回は、それで行きましょう。

 

霊夢:あ、その前にちょっとタンマ。ザーボン、こっち来て。

 

ザーボン:何でしょうか?

 

霊夢は、ザーボンに軽く耳打ちして何かを伝える

 

霊夢:分かった?

 

ザーボン:了解しました。

 

霊夢:御待たせ。取り敢えず、それぞれグーかパーを出して、同じのを出した奴同士が組むって事で。

 

雷鼓:了解。

 

小傘:分かりました。

 

霊夢:それじゃ行くわよ。いっせーの・・・せっ!

 

霊夢の掛け声と共に、4人は一斉にグーかパーを出した。その結果、霊夢と小傘がグー、ザーボンと雷鼓がパーと言う結果になった

 

霊夢:よし、一発で決まったわね。私の足を引っ張ったら承知しないわよ、化け傘。

 

小傘:が、頑張ります!

 

霊夢の言葉に、思わず背筋を伸ばして敬礼する小傘だった

 

雷鼓:私は貴方とだね。エスコート宜しくね♪

 

ザーボン:御任せを。

 

雷鼓に向けて、ザーボンは再び紳士的な御辞儀をした。

 

雷鼓:で、どっちがどっちの道に進むの?

 

霊夢:そうね・・・右の道は何か嫌な予感がするし、私達は左へ行くわよ。

 

小傘:えぇっ!?何か嫌な予感って、何そのフワッとした感じ!?

 

霊夢:何と無く。勘よ勘。ホラ、さっさと行くわよ。

 

小傘:勘って何よ勘ってーっ!

 

霊夢に半ば無理矢理連れて行かれる形で、小傘は左の道へと歩みを進めた

 

雷鼓:アハハ・・・

 

ザーボン:では、我々も出発しましょうか。

 

雷鼓:あ、ハイハイ。

 

ザーボンと雷鼓は、右の道へと歩みを進めた。それぞれのチームを待ち受けるのは、一体何なのか・・・




一部文章が変になっていた部分があるので加筆、修正しました
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