それから2時間後、紅魔館の大広間にて緊急会議が行われる事になった。其処には、異変解決に取り組む者達と幻想郷の有力者達(各勢力のボスに当たる人達)が一堂に介していた。参加メンバーは、ラディッツ、フラン、パチュリー、レミリア、咲夜、悟空、はたて、妹紅、文、ターレス軍団の面々(ターレス、椛、こいし、天子)、華扇一派の面々(華扇、ザーボン、小傘)、雷鼓、霊夢、魔理沙、神奈子、諏訪子、ギニュー、紫、藍、時の界王神、永琳、輝夜、幽々子、白蓮、さとり、慧音、神霊廟の聖人である豊聡耳神子(初登場)、人里の人間で、千年以上続く稗田家の9代目当主である稗田阿求(初登場)、閻魔の四季映姫(実は以前登場済み)である
時の界王神:まずは、突然の呼び出しにも関わらず、こうして応じて集まってくれた事に感謝するわ。今回、異変解決に出たザーボン達の報告で、新たにとんでもない事が判明したから、皆とその情報を共有、対策を練るべきと言う事でこうして緊急会議を開いた次第よ。
ラディッツ:とんでもない事だと?
時の界王神:そう。ザーボン、前に出て来て、私達にしてくれた報告を皆にも聞かせてあげて貰える?
ザーボン:畏まりました。
ザーボンは、ゆっくりと皆の前に出る
ザーボン:我々は、今回付喪神達の人間達への反乱を未然に防ぐ為に動き、それを解決する事に成功しました。しかし、事件解決直後に我々の前に現れた者が居た・・・外来人の皆ならば、良く知る者の筈だ。
悟空:つまり、ソイツはオラ達の世界から来た奴っちゅー事か?
ザーボン:その通りだ。特にラディッツと孫悟空、お前達とは因縁深い相手と言えるだろう。
ラディッツ:俺達とだと?
ターレス:勿体振らずにさっさと言えよ。
ザーボン:我々の前に現れた者・・・それは・・・フリーザだ。
ザーボンがその名を口に出した瞬間、外来人組全員に衝撃が走った
ギニュー:バ、バカな!?
ラディッツ:フ、フリーザだと!?
ターレス:カカロット、貴様ナメック星で倒したって言ってた筈だろ。
悟空:くっ・・・アイツ、生きてたんか!?
ラディッツ:と言うか、アイツがこの世界に来ているのか?
ザーボン:来ている・・・と言うよりは、お前達が以前戦い、撃破して来た地獄の極悪人達と同じ様に、この一連の騒動の元凶である者に召喚されたのだろう。
フリーザの登場により、外来人の面々は驚きを隠せずにいた
フラン:御兄ちゃん、フリーザって誰?
ラディッツ:俺達サイヤ人を散々顎で使っていた、いけ好かん野郎だ。それと、俺とカカロットの両親・・・そして同胞達を、故郷の星諸共消し飛ばした張本人だ。
フラン:そうなんだね。
はたて:両親と同胞の仇か・・・
ターレス:ついでに言うと、フリーザの野郎は、宇宙の星々を恐怖で支配していた野郎だ。当然、良く思ってる奴等なんざ殆んど居ねぇな。
妹紅:要するに、宇宙一の嫌われ者って所か。
ギニュー:ザーボン、それは冗談ではあるまいな?
ザーボン:事実だ。証人も居る。
小傘:わちきも、その場に一緒に居ました!
雷鼓:私も。
霊夢:同じく。
ザーボンの言葉を証明する様に、共に事件の解決をした者達が口を開いた
ギニュー:それで、フリーザ様は一体何と言っておられたのだ?
ザーボン:過去の事は許してやるから、再び自分の下で働かないかと勧誘を受けた。
ギニュー:それで?
ザーボン:勿論断って来た。最早、私にフリーザの奴の元に戻るメリットは皆無なのでな。
ギニュー:なっ・・・バカか貴様は!折角、フリーザ様が御許し下さると仰ったのに、それを蹴ったと言うのか!それに、多大な恩がありながらその口の利き方は何だ!
激怒したギニューは、前に出てザーボンの胸倉を掴み上げた
ザーボン:恩?今だから言わせて貰うが、私は奴の恐怖政治には正直辟易していたのだ。だから、こうしてあの支配から抜け出せて嬉しく思っている。私は、もう二度と闇に戻るつもりは無い。
ギニュー:き、貴様っ!
ザーボン:それに、いつまで奴の部下で居るつもりだ?この幻想郷の者達に与している以上、最早貴方も他の隊員達も、奴にとっては自分に歯向かう敵なのだぞ。
ギニュー:そ、それは・・・
ギニューはザーボンを解放し、ザーボンは乱れた襟首を直す
ラディッツ:1つ確認したいんだが、良いか?
ザーボン:何だ?
ラディッツ:フリーザの奴は、部下を連れてなかったのか?
ザーボン:1人も連れていなかった。
ラディッツ:そうか・・・
ターレス:良く考えてみろよ。あの野郎に付き従う奴は、最早誰も残っちゃいねぇぜ。まず、俺達とザーボンは完全にアイツと離反してる。ナッパ、キュイ、ドドリアは以前倒したから、恐らく今は地獄に居るだろうしな。
軽く振り返ってみよう。ナッパは妖怪の山を襲撃し、椛の仲間を皆殺しにして暴れ回っていたが、最後はラディッツやターレスらの助力を受けた椛に撃破されている。キュイとドドリアは、ザーボンが幻想郷にやって来た直後に正邪と共に博麗神社を襲撃しに来たが、キュイはフランにまるで歯が立たずに爆殺され、ドドリアもザーボンとの戦いに敗北し、そのまま地獄に送り返されているのだ
椛:となると・・・
天子:残る可能性は、其処の隊長さんとその部下達って事だけど・・・
ギニュー:・・・
魔理沙:なぁ、どうするつもりだよ?
ギニュー:フリーザ様には返しきれぬ恩があるが、地獄から甦り、居場所の無い可愛い部下達に居場所を与えてくれたこの世界の者達の事も嫌いになれん・・・・・・覚悟を決めるしか・・・無いと言う事か・・・
神奈子:その辺は、他の皆と相談する事だね。
諏訪子:そうそう。
部下達と上司への思いに悩むギニューに対し、二柱はそう言葉を掛けた
ターレス:奴の事だ、恐らくまずは勢力拡大しようと動く筈だ。
ラディッツ:だろうな。自分の手足となり、思い通りに動く部下を集めに掛かるだろうよ。
はたて:でも、そんな連中はもう居ないって、さっき言ってたわよね?
ラディッツ:あぁ。だが、奴等は地獄から死人を甦らせる術を持ち合わせてる。それに、奴等には例の力もある。アレを使えば、本来の性格とかは関係無く闇に落とす事も簡単だろう。
はたて:あ、まぁ確かに・・・
ラディッツ:現に、俺達の両親も妙な力で奴等に使われてるくらいだしな。次に会った時、そうなった部下を引き連れてるって可能性も十分に有り得る事だ。
幽々子:例の力と言えば・・・冥界の事件の時、うちの妖夢も例の力のせいでおかしくされてたと聞いてるわ。
レミリア:フランもそうね。
フラン:うっ・・・
妹紅:悔しいが、私達もそうだ。
輝夜:そうね・・・月に行った時は、鈴仙もあの力に操られてたのよね?
ラディッツ:あぁ。
こいし:それを言えば、御姉ちゃん達もそうだったよね?
さとり:あんまり思い出させないで・・・
地底での自分の醜態(闇の力で操られ、スラッグに利用されていた)を思い出し、頭を抱えるさとりであった
阿求:そのフリーザと言う敵が体制を整え、本格的に動き出す前に、先手を打ってどうにかする事は出来ないのでしょうか・・・
ターレス:可能なら、そうなる前に叩きたい所だが・・・ま、現状それは難しいだろうな。
ラディッツ:あぁ。悔しいが、今のままの俺達じゃ奴と戦っても逆にやられる可能性の方が遥かに高い・・・人手不足の解消の為に、フリーザの奴は幻想郷各地を狙う可能性がかなり高い。それは人間の里も例外じゃねぇ。
慧音:我々も、気を付けなくてはいけないと言う事だな。
阿求:ですね。
そんな話をしている中、今までの被害状況を記した資料に目を通していた神霊廟の聖人、豊聡耳神子が静かに口を開いた
神子:この資料を見た限り、黒幕の息の掛かった者達は各地に爪痕を残している様だ。
文:えぇ、特に妖怪の山と地底の被害が大きいですね。
しつこい様だが、再三確認しておこう。妖怪の山は、復活したナッパが暴れ回った為に椛の仲間達が彼女を除いて全滅してしまっており、地底はスラッグ一味の侵攻で殆んどの建物が破壊されてしまっているのだ(但し、地底は戦いの際に負傷者こそ出たものの、スラッグ一味以外死人は出ていない)
白蓮:警戒を怠らない様、皆にしっかり申し付けておかなくてはいけませんね。
神子:その通りだ。
時の界王神:他の皆も、少しでも怪しい気配を感じたりした時は、直ぐ様仲間の力を借りる事。単身で戦いを挑む様な無謀な事だけは、くれぐれもしない様に。
時の界王神のその言葉に、各々強く頷いた。その後も、外来人達と幻想郷の有力者達の情報交換及び近況報告等を議題とした会議は続く。そんな中、小傘はザーボンに小声で話し掛ける
小傘:あの、ザーボンさん。ちょっと良いですか?
ザーボン:何か?
小傘:会議が終わった後、どうしてもやりたい事があって・・・もし良かったら、付き合って貰いたいんですけど・・・
ザーボン:それは構いませんが・・・一体何処に?
小傘:えっと・・・それは・・・
小傘がやりたい事とは、一体何なのだろうか・・・
この後も、会議は暫く続いたって事で・・・
この付喪神異変の話は、後2話で終わります