誇り高き弱虫の幻想郷生活   作:パラリズム

444 / 499
第444話

会議の後、小傘がザーボンを誘って訪れたのは、平穏を戻した無縁塚の奥地だった

 

ザーボン:再び無縁塚を訪れて、一体何をするつもりなのですか?やりたい事があると言っていましたが・・・

 

小傘:そうです。

 

そう言って小傘が取り出したのは、大きな袋だった。そして、奥地に捨てられた道具の残骸を集め始めたのだった

 

ザーボン:残骸を集めて、何をするつもりですか?

 

小傘:この子達を可能な限り直して、人里の皆に使って貰える様にするんです。このまま此処でゴミとして朽ち果てるよりも、その方がこの子達も喜ぶかと思うから。

 

ザーボン:な、成る程・・・

 

小傘:あ、この子まだ直せそう♪この子とこの子も、無事な部品を上手く組み合わせる事が出来れば・・・

 

小傘は、次々と直せそうな道具達を拾い上げては、持って来た袋に仕舞っている。そんな彼女の様子を、暫くの間無言で見守っていたザーボンだったが、直ぐに小傘とは別の場所にある道具の残骸を集め始めた

 

ザーボン:1人では大変でしょうし、手伝いますよ。2人の方が効率も上がる筈ですから。

 

小傘:有難う♪

 

その後も、2人は分かれて残骸を集めては袋に集めていく。ザーボンは、「昔の自分ならば、こんな事は絶対にしなかっただろうな」と心の中で思いつつ、ひたすら作業をしていた。その作業は、夕日が沈み始めるまで続けられたのだった

 

ザーボン:小傘さん、そろそろ帰りましょう。もう日が暮れてしまいます。

 

小傘:そうですね。

 

小傘は、パンパンに膨れ上がった袋を持ち上げようとするが、予想よりも沢山入っている袋は全く持ち上がらなかった

 

小傘:うっ・・・流石にちょっと多過ぎたかな・・・でも、今更減らしたくないし・・・

 

ザーボン:御任せを。

 

小傘:えっ?

 

ザーボンは、小傘が持ち上げられなかった袋を軽々と持ち上げた

 

ザーボン:このまま店まで運べば良いですか?

 

小傘:あ、ハイ。御願いします。

 

ザーボン:分かりました。

 

袋に詰められた沢山の道具達を抱え、無縁塚を後にしたザーボンと小傘は、そのままその足で人里にある小傘の店(兼自宅)に移動した。その頃には、陽が落ちて夜を迎えていた

 

ザーボン:ふぅ・・・今日は本当に色々あって疲れました・・・

 

小傘:巻き込んでしまって、本当にスミマセン。それと、有難うございました♪

 

小傘は、深々と頭を下げる

 

ザーボン:いやいや、御役に立てたなら何よりです。

 

小傘:あの・・・

 

ザーボン:どうかしましたか?

 

小傘:いえ、その・・・また明日です♪

 

ザーボン:えぇ、失礼します。

 

挨拶を交わし、ザーボンは小傘の店を後にした

 

小傘:さてと・・・わちきには、まだやる事がある・・・よーし!頑張るぞーっ!

 

その夜から、小傘はひたすら無縁塚で集めて来た道具の修理をしていたそうな・・・




次回、付喪神異変辺の最終話となります
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。