その日、ラディッツとパチュリーは永遠亭に呼び出されていた。その目的とは・・・
ラディッツ:永琳、俺達に用事とは何なんだ?
パチュリー:また何か厄介事でも起きたのかしら?
永琳:あぁ、そう言う訳じゃ無いのよ。今日貴方達に来て貰ったのは、貴方達の健康診断をする為よ。
パチュリー:健康診断?
永琳:そう・・・
鈴仙:パチュリーさんは、確か元々持病持ちでしたよね?
パチュリー:まぁそうだけど・・・昔は兎も角、今は頗る健康体よ?前の苦しさが嘘みたいに。
永琳:それは喜ばしい事だわ。でも、再発の恐れが0になったとは言えないし、定期的な検診は必要なのよ。
パチュリー:それはまぁ・・・確かにね・・・
永琳:それよりも・・・問題は貴方の方よ。
永琳は、ラディッツに向き直って言い放つ
ラディッツ:俺は、生まれてこのかた病気なんかとは無縁だぞ。
永琳:病気はそうだろうけど・・・貴方、忘れた訳じゃ無いわよね?以前、腹部に風穴が空いて此処に運び込まれた時の事を。
ラディッツ:ちっ・・・その事か・・・
解説しよう。ラディッツは、以前博麗神社での戦いにおいて、仮面のサイヤ人(仮面の力で正気を失い、闇の戦士になったバーダック)との戦いで、腹部に大穴を空けられ、瀕死の状態で永遠亭に運び込まれた事があったのだ。その時は、以前自らの血を吸い、密かに自分の身体の中にラディッツの血を蓄えていたフランの輸血の御陰で、辛うじて一命を取り止める事が出来たのだ
永琳:うどんげに聞いたわよ。月での戦いの時も、無茶して危うく死にかけたらしいじゃない。
此方も解説しよう。幻想郷から離反した鈴仙を連れ戻しに月へと向かったラディッツ一行。正気を失い、怪物と化した月の王との戦いの際、月の王の攻撃から鈴仙を庇ったラディッツは、攻撃をモロに食らい、またも瀕死の重傷を負う事になった。更に、その攻撃で仙豆を入れていた小袋が破れてしまい、死を覚悟したが、直後に援軍として駆け付けたさとり(この時、レミリアや白蓮、幽々子も援軍として来ていた)が偶々落ちていた仙豆を拾ってくれていた為、それを食べて復活したのだった
永琳:そんな無茶ばかりしている貴方だもの。身体に異常が無いか、この際隅々までしっかり調べさせて貰うわよ。
ラディッツ:だから、俺は別に・・・
鈴仙:ラディッツさん。他の皆さんも心配していましたし、私だって・・・どうか御願いします。
ラディッツ:・・・ハァ・・・分かった、言う通りにするよ。まぁ元気に居たいのは確かだしな。
鈴仙に頭を下げられ、ラディッツは少し考えた後に深く溜め息を吐きつつ了承したのだった
永琳:因みに、他の幻想郷の住人達は一通り診断が終わっていて、後は貴方達だけなのよ。
パチュリー:いつの間にそんな事・・・
永琳:それじゃ、まずはパチュリー。貴方からよ。軽い問診の後で診断を開始するわ。
パチュリー:了解よ。
永琳:ラディッツさん。貴方は彼女の診断が終わるまで待機しておいて。その間、うどんげに接客させるから。
ラディッツ:あぁ、分かった。
永琳:うどんげ、任せたわよ。
鈴仙:任せて下さい♪ではラディッツさん、此方へどうぞ。
ラディッツ:あぁ。それじゃパチュリー、また後でな。
パチュリー:えぇ。
そんなこんなで、パチュリーの診断が終わるまでの間、ラディッツは鈴仙に案内され、永遠亭の茶室に招かれていた。2人は、其処で茶と茶菓子を味わいつつ平和な一時を過ごしていた
ラディッツ:相変わらず、お前の淹れた茶は美味いな。
鈴仙:有難うございます♪
ラディッツ:それにしても・・・こうして居ると、近い未来に激しい戦いが始まるとは到底思えんな。
鈴仙:ですよね。
ラディッツ:不安にさせる事を言う様だが・・・コレから先の戦いは、今までよりも数段苛烈になるだろう。フリーザの野郎だけじゃなく、俺の両親も間違い無く絡んで来る。鈴仙、お前には戦う事以外にもやるべき事がある。無理して俺の戦いに付き合う必要はねぇんだぞ。
ラディッツの言葉に、鈴仙はゆっくりと首を横に振る
鈴仙:無理なんてしてません。私は、コレから先何があろうと、最後の最後まで貴方に力を貸すつもりですよ。だって・・・
鈴仙は、一拍置いて再び口を開く
鈴仙:私が今此処に居られるのは、バカな私を月まで迎えに来てくれた貴方の御陰なんです。だから、貴方に協力する事は、貴方への恩返しも兼ねているんです。今度は、私が貴方を・・・皆さんを助けます。月で身に付けた身体能力と、師匠に叩き込まれた医術の力で。
鈴仙は、笑顔でそう言い切った
ラディッツ:有難うよ。頼りにさせて貰うぞ。
鈴仙:ハイ♪
輝夜:ラディッツさん、永琳が貴方を呼んでたわよ。
そんな2人の元に、ラディッツを呼びに来た輝夜が姿を現す
ラディッツ:ん?パチュリーの診断は、もう終わったのか?
輝夜:そうみたいね。
鈴仙:それじゃ、行きましょうか。
ラディッツ:あぁ。
鈴仙や輝夜に付き添われ、ラディッツは診察室に移動した。診察室の外では、既に診察を終えたパチュリーが待っていた
ラディッツ:パチュリー、どうだったんだ?
パチュリー:何処にも問題は無い、頗る健康体と言う診断を貰ったわ。誰かさんの御陰でね。
ラディッツ:そりゃ何よりだ。そんじゃま、俺もさっさと済ませて来るかな。
ラディッツは、ゆっくりと診察室に入って行った。そして、問診が始まった(と言っても、難しい事は全く聞かれていないが)
永琳:聞きたい事は只1つ・・・最近、日常生活している中で身体に何か異変を感じた事は?
ラディッツ:全く無いな。過去に受けた傷も、アンタが治療してくれた御陰で痕すら残ってねぇしよ。
永琳:医者としての仕事をしたまでよ。それじゃ、隅々まで調べさせて貰うわよ。
ラディッツ:あぁ、頼む。
永琳は、ラディッツの身体を隅々まで調べ、逐一カルテに記入している。結果は・・・
永琳:コレは・・・
ラディッツ:どうした?まさか、何処か異常な所でもあったか?
永琳:まぁある意味異常ね・・・過去に何度も死にかけておいて、てっきり全身ボロボロかと思っていたけど・・・寧ろその逆よ。全身何処を調べても全く問題が無いなんて・・・驚くべき頑丈さだわ。
ラディッツ:何だ、驚かせやがって・・・
永琳:長年医者として色々な患者を看て来たけれど、此処まで頑丈な人はそうは居ないわ。コレも、日々の鍛練の賜物なのかしらね。
ラディッツ:自分じゃ分からんが・・・ま、少しでも結果が出てるなら嬉しいがな。
永琳:健康体なのはとても良い事だけど・・・だからって、無茶して良いって事にはならないわ。幾ら強くなったって言ったって、貴方の命は1つだけ・・・多分前に同じ事を言われただろうけど・・・貴方に何かあったら悲しむ子達が居るって事を、努々(ゆめゆめ)忘れない様にね。
ラディッツ:分かってる。健康診断とやらは、コレで終わりか?
永琳:えぇ、一通り調べ終わったからね。御疲れ様。
診断を終えたラディッツと永琳が診察室から待合室に出て来る
パチュリー:どうだったの?
ラディッツ:何の問題も無かった。異常な程頑丈で驚いてるそうだ。
パチュリー:そう・・・良かった・・・
その診断結果を聞き、パチュリー、鈴仙、輝夜はホッと胸を撫で下ろした
永琳:貴方達、コレからどうするつもり?
ラディッツ:決まってるだろ。紅魔館に帰って、フランやカカロット、美鈴と修行するつもりだ。コレから先の戦いに備えてな。
パチュリー:良く毎日毎日飽きないわね・・・全く・・・
永琳:強くなりたい気持ちは分かるけど、くれぐれも・・・
ラディッツ:「無理はするな」だろ?何度も言われなくても分かってるよ。
永琳:なら良いんだけど・・・
ラディッツ:それじゃ、そろそろ帰るとするか。
パチュリー:そうね。健康診断が終わった以上、長居は無用だわ。
永琳:えぇ、そうしなさい。健康な人が此処に居座るべきじゃないものね。
そう言う訳で、現在鈴仙と輝夜がラディッツとパチュリーを見送る為に永遠亭の外に居る状況である
ラディッツ:色々世話になったな。
鈴仙:いえいえ♪
輝夜:今度は御客様として、御茶を飲みに来て頂戴ね♪
ラディッツ:あぁ、そうするよ。じゃあな。
こうして、健康診断を終えたラディッツとパチュリーは紅魔館に戻り、ラディッツは直ぐ様フラン達と修行を開始したのだった。来るべき戦いの為、彼等の研鑽の日々は、まだまだ続く・・・
次回から、アリスの故郷である魔界での戦いを描く魔界編になります
ラディッツは、アリスの護衛として彼女と共に魔界に向かいます
それとは全く別の話ですが・・・東方ロストワードに水着小傘が実装されるとは
そして、何と神引きに次ぐ神引き(型代足りないからと、神結晶で20連したらまさかの水着小傘3体引き)で満足
以前、ネタ(思い付き)で一本足打法を小傘に使わせたけど、まさか本当に出るとは・・・