寺子屋で再び開催された演劇会。その舞台の最中、役者の1人だった雷鼓のキラーアシストにより、ザーボンと小傘が口付けしてしまうと言うまさかのトラブルが発生した。唖然とした参加者達と、それを見て盛り上がる観客達。それでも何とか劇をやり遂げた一行、劇は大盛況のまま幕を閉じた。その日の夕方、小傘は人里の川に掛かっている橋の上で1人黄昏れていた
小傘:・・・
それを物陰から盗み見(観察)しているのは、今回劇に役者として参加した付喪神達やアリス達だった(尚、ラディッツはその手の事には興味が無いので先に帰った)
鈴仙:元気がありませんね、小傘さん・・・
妹紅:まぁ事情が事情だからな。
アリス:まさか、あんな事態になるとは思わないでしょうしね・・・
八橋:彼とのキス、そんなに嫌だったのかな?
フラン:でも、あの2人って凄く仲良しだよね?
はたて:幾ら仲良しでも、それはそれとしてって事かもね。
弁々:2人の関係に何かあったら、雷鼓姐さんのせいですよ?
雷鼓:いやいや、あの2人なら大丈夫だと思うけどね♪
雷鼓は、にこやかにそう答える
パチュリー:何でそう言い切れるのよ?
雷鼓:うーん・・・何と無く?
パチュリー:何よそれ・・・
こころ:根拠無しか?
雷鼓:まぁなる様になるっしょ♪
小悪魔:そんなもんですかね・・・
大妖精:あ、ザーボンさんが来ましたよ。
小傘の元に、彼女に呼び出されていたザーボンが姿を現した
ザーボン:小傘さん・・・
小傘:あ・・・
2人:・・・
2人の間に、気不味い空気と共に暫し沈黙の時が流れる。その空気を破る様に、ザーボンがゆっくりと口を開いた
ザーボン:小傘さん。この度は、本当に申し訳無い事をしました。故意では無いとは言え、貴方に嫌な思いを・・・貴方の心に深い傷を残す事を・・・
ザーボンは、本当に申し訳無さそうに深々と頭を下げる
小傘:・・・違うんです・・・
今度は小傘がゆっくりと口を開いた
ザーボン:違う・・・とは?
小傘:嫌なんかじゃ無いんです。ただ・・その・・・ああ言う事は、こんな形じゃなくて・・・その・・・色々と正式な手順を踏んだ上でしたかったなって・・・
ザーボン:な、成る程・・・
その小傘の言葉を聞き、トラブルの発端となった雷鼓に他の面々の冷ややかな視線が送られており、雷鼓も先とは違い罪悪感を感じて滝汗を流していたが、それを彼等(ザーボンと小傘)は知る筈も無く・・・
小傘:今回、劇の主役なんて大役が回って来て、最初は凄く不安でした。わちき、基本的に地味であんまり目立たない方ですし・・・でも、皆が力を貸してくれた御陰で、舞台は成功した・・・白雪姫は王子様と一緒に幸せになれた・・・正直羨ましいと思った・・・あの、ザーボンさん。
ザーボン:何でしょう?
小傘:もしも、今回の事を本当に申し訳無く思ってくれているなら・・・わちきの御願いを1つだけ、聞いてくれませんか?
ザーボン:御願いと言うと?
小傘:物語の中で王子様が白雪姫にした様に・・・わちきにも、口付けをしてくれませんか?
小傘は、決意を固めた表情で口を開いた
ザーボン:・・・えっ?
小傘のその言葉を聞き、ザーボンは呆気に取られた様子を見せた。一方、物陰で盗み見していた面々も、全員顔を赤らめて驚いているのだった
小傘:トラブルとは言え、貴方と口付けした後、不思議な感じになったと言うか・・・幸せな気持ちになる魔法にでも掛けられたみたいと言うか・・・
ザーボン:・・・
小傘:それとも・・・あの幸せな気持ちになる魔法は、もう解けちゃったのかな・・・
寂しそうにそう呟く小傘。一方、それを物陰から盗み見していた面々は・・・
弁々:こ、小傘ったらそんな大胆な子だっけ!?
八橋:ふ、吹っ切れたって事・・・なのかも?
鈴仙:ど、どうするんでしょうかね?
妹紅:さ、さぁな・・・
舞台が物陰の面々が盗み見・・・もとい見守る中、ザーボンが下した決断は・・・
ザーボン:・・・それで、貴方の気が済むと言うならば・・・
彼女の予想外の申し出に少し戸惑いや抵抗を感じつつも、小傘に歩み寄るザーボン。そして、彼女を抱き寄せ、ゆっくりと彼女の唇に自らの唇を重ねるのだった。それを物陰から見ていた面々は、皆顔を赤らめつつ、ある者は羨ましがったり、ある者は静かにガッツポーズをしたり・・・しかし皆心の中で2人を祝福し、喜ぶのだった。それから数分、その光景は続き・・・
小傘:有難う。えっと・・・コレからも、一緒に頑張りましょうね♪
ザーボン:此方こそ、どうぞ宜しく御願いします。
互いの絆を更に深め、笑顔を見せ合う1組の男女。それを見届けた面々は、その場を静かに立ち去ったのだが・・・それはそれとして、後々このトラブルの発端となった雷鼓が小傘にガチ説教を食らったのは、また別の話である・・・
長いと誤字脱字等発見遅れてしまうものですな(笑)(あれば直します)
この物語の主人公はラディッツですが、ザーボンもまた主人公の1人であり、小傘は彼を支える大事なパートナーであります
彼女が居る限り、ザーボンが闇に戻る事は無いでしょう(恐らく)
主人公らサイヤ人組がその手の事に超鈍感(と言うより興味無し、モテてる自覚すら皆無)な連中ばかりの為、こう言う描写は他の者に任せる事になるかと思われます
それはそれとして、毎日暑いので、読者の皆様(居るかは兎も角)、体調には十分に気を付けて過ごして下さい