誇り高き弱虫の幻想郷生活   作:パラリズム

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白黒魔女の大掃除!? その1


第485話

その日、ギニュー特戦隊のジースは霧雨魔理沙の家にやって来ていた。と言うのも、彼女から『部屋の大掃除をしたいんだが、1人じゃ大変だから、もし良かったら手伝ってくれないか?』と頼まれたからだった

 

ジース:やれやれ・・・ま、アイツには大きな借りもあるしな・・・しょうがねぇか・・・

 

解説しておこう。ジースを始めとするギニュー特戦隊の面々(隊長のギニューは除く)は、かつての戦いで全員地獄に落ちていた。だが、極悪人達の大脱走でてんやわんやの最中、黒幕に力を貸している鬼人正邪や人造人間21号らが彼等に接触。『自分達の目的の為に力を貸せば、お前達の目的の手助けをする』と言う旨の勧誘をされた。当時の特戦隊の目的は、地獄に居なかった隊長のギニューを探し出す事・・・彼等は、その目的の為に闇の者達の仲間となり地獄を脱出し、守矢神社に奇襲を仕掛けた。だが、修行を続けて戦闘力を増したラディッツとその仲間達には敵わず敗北してしまう。その直後、正邪達の裏切りに遭い、自分達は彼女達に良い様に使われていただけだったと知り、絶望する。しかし、そんな彼等を闇の者達から庇ってくれたのが、守矢神社の巫女である東風谷早苗と、その場に居合わせた霧雨魔理沙だったのだ。紆余曲折の末、正邪達を撃退した後、地獄から脱走した悪人の特戦隊の面々は、紫の手で地獄に送り返される筈だった。それを庇ったのも、やはり魔理沙と早苗だった。そして、時の界王神や守矢神社の二柱の温情により、特戦隊の面々は守矢神社を拠点にし、心を入れ替えてやり直す事になったのだった。特に魔理沙と早苗は、行方不明になっていたギニューの捜索にも力を貸してくれており、ギニューが復活した後も色々親身にしてくれているのだった

 

ジース:おーい、魔理・・・

 

魔理沙:おわぁぁぁぁぁっ!

 

ジースが、彼女の家の扉に触れようとした次の瞬間、家の中から『ガラガラガシャーンッ!』と言う音と魔理沙の悲鳴が響き渡った

 

ジース:魔理沙!一体どうし・・・

 

ジースが慌てて入室して見た物・・・それは、崩れて山積みになった本の山に、犬神家の一族のスケ◯ヨ宜しく下半身だけ出して埋もれている、珍妙な魔理沙の姿だった

 

ジース:・・・何だこの珍妙な光景・・・

 

思わず固まるジースであった

 

魔理沙:その声はジースか?来てくれたんだな♪

 

ジース:お、おぉ・・・てか、何してんだお前・・・

 

魔理沙:いやぁ、お前が来る前に少しでも整理しとこうかなと思ってな。で、手始めに棚の掃除でもと思って、上の本を取り出そうとしたら・・・

 

ジース:根刮ぎ雪崩みたいに落ちて来てそのザマってか?

 

魔理沙:そゆ事♪取り敢えず、このままじゃ身動き取れないし、ちょっと引っ張ってくれないか?

 

ジース:引っ張ってったって・・・何処をだよ?

 

魔理沙:そんなの、足に決まってるだろ?てか、足以外埋まってるしさ。

 

ジース:一応言っとくが・・・俺、男だぞ?

 

魔理沙:ん?あー・・・まぁ大丈夫だって♪お前なら、変な事しないと思ってるからさ♪

 

ジース:・・・そうかよ・・・

 

嬉しさと恥ずかしさと少しの寂しさを感じつつ、ジースは魔理沙の足を引っ張って本の山から救出しようとする

 

魔理沙:・・・あ・・・やっぱちょっと待ってくれない?恥ずかしくなってきた・・・

 

ジース:・・・どうしろってんだよ・・・乙女じゃあるまいし・・・

 

魔理沙:私、コレでも一応乙女だが!?つーか、お前もさっき照れてただろ!思春期か!

 

ジース:う、うるせぇな!ったく・・・さっさと引っ張り出すからな!

 

お互いちょっと照れたりしつつ、ジースは魔理沙を本の山から救出するのだった

 

魔理沙:いやぁ、御陰で助かったぜ♪

 

ジース:にしても、凄い本の量だな。

 

魔理沙:あぁ。コレは、魔法の研究の為の資料とか、実験の記録を記したノートとかだよ。

 

ジース:全部お前のか?

 

魔理沙:ノートは私のだけど、魔導書はパチュリーやアリスからパク・・・じゃなくて、借りたのが大半だな。

 

ジース:・・・今、サラッとパクったとか言い掛けて無かったか?

 

魔理沙:そんな事、どうでも良いじゃないか。それよりも、さっさと整理を始めようぜ。量が量だし、トロトロしてたら日が暮れちまうよ。

 

ジース:・・・なぁ魔理沙・・・

 

魔理沙:んー?

 

ジース:悪い事は言わねぇからよ。今までに借りたままの本、全部返してスッキリしねぇか?

 

魔理沙:えっ?

 

少しの間、2人の間に沈黙が訪れる

 

ジース:お前も、このままじゃ駄目だって分かってんだろ?アイツ等に会う度に、何回もこの事を言われてたりするんじゃねぇか?

 

魔理沙:うっ・・・い、痛い所を・・・

 

ジース:借りたもん全部返したら、今回の目的でもある部屋の整理にも繋がる。それに、もう負い目を感じる事も無くなるんだ。

 

魔理沙:そ、そりゃそうかもだけど・・・うーん・・・

 

一理あると、考え込む魔理沙

 

ジース:まぁこの量だし、行動に移すのが難しいってんなら・・・俺も手伝ってやるからよ。

 

魔理沙:・・・どうして其処までしてくれるんだ?

 

ジース:お前には、助けられた恩もあるしな。それだけだよ。

 

魔理沙:助けられたって・・・あぁ、最初にお前達と会った時の事か?

 

ジース:あぁ、それも勿論だが・・・お前、隊長が不在だった時も色々気に掛けてくれてただろ?手伝ってもくれたし・・・コレでも、感謝してるんだぜ?

 

魔理沙:アレは、友達として当然の事をしただけだ。別に貸しだとかは全然思ってないぜ?そんなの窮屈なだけだしな♪

 

ケラケラと笑う魔理沙

 

ジース:・・・なら、今度は俺が友達としてお前の力になりたいんだ。依頼とか、そう言うのは抜きにしてもよ・・・それじゃ駄目かよ?

 

少しの間キョトンとしていた魔理沙だが、ゆっくりと口を開いた

 

魔理沙:・・・お前、変に義理堅いよな?本当に地獄に居た極悪人か?

 

ジース:隊長の教えだよ。『どんな形であれ、借りは必ず返せ』ってな。

 

魔理沙:あー・・・何か前にそんな事言ってたっけな・・・

 

ジース:で?どうするんだ?

 

魔理沙:・・・ま、しゃーないか・・・お前の言った通り、このままじゃ整理整頓もままならないしな。ここらでスッキリ精算するのもアリだよな。そんじゃま・・・改めて、手伝い宜しくな♪

 

少し悩みこそしたが、魔理沙は決意を固め、真っ直ぐにジースの方へ向き直る

 

ジース:おう!そうと決まれば、まずは本の汚れを落として纏める作業からだな。

 

魔理沙:よっしゃ♪

 

そんなこんなで、魔理沙宅の大掃除兼本返却の為の作業が幕を開けるのだった




『死ぬまで借りてくぜ!』な魔理沙だけど、遂に本の返却を決意

助力も得て、行動開始!?

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