誇り高き弱虫の幻想郷生活   作:パラリズム

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今回は、文の元を訪れた話です


第496話

妖怪の山の上層部の面々がおかしくなり、それに反抗したはたては反逆者として囚われの身となった。そんな彼女を救出すべく、仲間達と作戦会議を始めるが、妙案は出ず時間だけが過ぎて行く。そんな時、鬼の伊吹萃香が紅魔館を訪れた。彼女は、今回の異変解決に協力する為に駆け付けてくれたのだった。仲間達の想いを胸に、ラディッツと萃香は紅魔館を出立。最初に向かったのは、はたてのライバル兼友人の射命丸文の住む邸宅であった

 

ラディッツ:・・・思えば、アイツの家に来るのは初めてだな・・・

 

萃香:そりゃそうだろうさ。本来なら、天狗連中以外に此処を訪ねる奴は居ないんだ。今回は特例中の特例って奴さ。

 

ラディッツ:話を聞いてくれりゃ良いんだが・・・

 

萃香:大丈夫さ。一応、前以て連絡はしてあるしな。行くぞ。

 

ラディッツ:いつの間に・・・

 

文は自宅に居た。萃香だけでは無くラディッツまで来ている為、少々驚いた様子ではあったが・・

 

文:申し訳ありませんね。買い置きの御茶菓子等用意しておらず・・・

 

萃香:良いさ♪今回は、遊びに来た訳じゃ無いからね。

 

文:それにしても驚きましたよ。まさか、貴方まで一緒だとは・・・

 

ラディッツ:急に来て悪いな。

 

文:いえいえ。

 

萃香:さて・・・単刀直入に聞くとしようか・・・お前も、今回の件でこの男を上層部連中に連れてく任務を言い渡された筈だろ。こんな所でのんびりしてて良いのか?

 

文:あぁ、その事ですか・・・

 

文は、バツが悪そうに頬を搔く。ラディッツは、少し身構えるが・・・

 

文:御心配無く。貴方と敵対する意思はありませんから。

 

ラディッツ:何?

 

文:今回の上からの指示・・・私も辞退したんですよ。だから、私は今此処に居ます。

 

ラディッツ:どう言う事だ?

 

文:上にその旨を伝えた結果、私も反逆の意思ありと見做(みな)され、処分が決まり次第執行するので待機せよと・・・所謂、謹慎処分って奴ですね。

 

ラディッツ:お前・・・

 

萃香:相方は身柄拘束の上投獄・・・で、お前は謹慎処分・・・随分な差だねぇ・・・

 

文:・・・私から見ても、今の上層部は明らかに異様・・・っと、そうでした。ラディッツさん、動くのならば御耳に入れておきたい事が。

 

ラディッツ:何だ?

 

文:木枯楓の率いる部隊が、貴方を捕縛する為に既に動き出しています。

 

ラディッツ:木枯・・・はたてのダチのアイツか・・・

 

文:コレは私の見立てですが・・・今回の件、闇の連中と共謀して上層部を落としたのは彼女です。友人であるはたてが投獄される事も、寧ろ喜んでいる様でした。

 

ラディッツ:アイツめ・・・一体何が目的で・・・

 

文:申し訳ありません。聞き出そうと試みましたが、其処までは・・・そうそう、それともう1つ・・・実は、諸事情で遠方に出ていた我々の部隊の直属の上司と連絡が取れましてね。どうやら無事な様子でした。事情を話した所、急遽山に向かって移動中との事です。

 

ラディッツ:何?まだ無事な奴が居たのか?

 

萃香:お前達の直属の上司って言うと・・・アイツか・・・

 

文:此処に紹介状を用意してあります。もう戻って来られているかも知れませんので、一度会ってみて下さい。もしかしたら、今回の事態の解決の一助になるかも知れません。

 

文は、ラディッツに紹介状を手渡す

 

ラディッツ:確かに受け取ったぞ。

 

文:スミマセン。本来ならば無関係の貴方を、こんな事に巻き込んでしまって・・・

 

ラディッツ:気にするな。俺はダチの為にやれる事をやってるだけだ。自分勝手にな。

 

文:・・・長く生きて来ましたが、貴方みたいな人は居なかったですよ。基本的に排他的で我が強い我々天狗を、そんな風に想ってくれる物好きは・・・貴方、本当に悪党だったんですか?

 

ラディッツ:あぁ、どうしようもねぇ悪党だったぜ。しかも、頭に『小』が付くな。

 

文:変われば変わる物なんですね。

 

ラディッツ:正確には、『変えられた』だがな。

 

軽く笑みを浮かべるラディッツに対し、文も微笑み返す

 

文:本当に有難うございます。この件が完全に片付いたら、何か御礼させて下さいね。

 

ラディッツ:ソイツは楽しみだ。

 

萃香:それじゃ、さっさと終わらせなきゃねぇ♪

 

ラディッツ:そうだな。

 

文:さ、行って下さい。長居すると、此処に居るのを悟られてしまいかねません。

 

萃香:行くぞ小僧。次の場所へ。

 

ラディッツ:あぁ。邪魔したな、文。

 

ラディッツと萃香は、文の家を出立し、次の場所へと向かった

 

文:・・・気を付けて・・・

 

文は、2人に静かなエールを送るのだった




勘の良い方は、新登場のキャラが誰か御分かりですかね?
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