様子がおかしくなった天狗の上層部により、反逆の意思ありと見られ囚われの身となってしまったはたて。そんな彼女を救出すべく、かつて山を牛耳っていた鬼の伊吹萃香と共に山へと乗り込んだラディッツ。途中、謹慎処分を受けていた文から『自分達の直属の上司に会えば力を貸してくれるかも』と言う情報を得、道中で妨害を受けつつも先へと進んだラディッツ。其処で出会った、文やはたての直属の上司で、大天狗の飯綱丸龍(いいづなまるめぐむ)に妙に気に入られ、共に異変解決をする事になった。まずは、牢に囚われているはたての元へ向かう事になった・・・
龍:ラディッツ。念の為にコレを着ておくと良いぞ。
ラディッツは、龍からフード付きのローブを手渡される
ラディッツ:何だコレは?
龍:見ての通り、何処にでもある普通の黒いローブさ。この先には見張りが居る筈・・・お前の顔は、私も含めて全員に知られているからな。まぁ余計なトラブルを回避する為の保険と言う奴だな。
ラディッツ:成る程な・・・
言われた通り、ローブを着、顔をフードで隠すラディッツ。その後、2人ははたてが囚われている牢のある部屋に入る。入って早々、2人の見張りが声を掛けて来た
見張りB:コ、コレは龍様!
見張りA:いつ御戻りに?
龍:少し前にな。それより、私の可愛い部下が此処に囚われていると聞いたが・・・
見張りA:ハッ!例の反逆者ならば、力を封じる錠を装着させた上で牢に入れていますが・・・
龍:そうか・・・厳重な事だ・・・面会したいのだが?
見張りA:龍様だけであれば、それも可能ですが・・・
見張りB:後ろのフードの者は御遠慮頂きたい。
ラディッツ:・・・
龍:まぁそうなるか・・・さて・・・すまないが、少し寝ていて貰おうか・・・
龍は、少しだけ力を解放し、見張りの天狗達を威圧。見張り達は直ぐ様意識を失い、その場に崩れ落ちた。その威圧感は、傍に居たラディッツが思わずゾッとする程であった
ラディッツ:龍。今何をした?
龍:何、軽く威圧しただけさ。暫くは目覚めないだろうな。
ラディッツ:・・・
龍:さ、行こうか。早く解放してやらなくてはな。
2人は、はたてが囚われている牢へ向かう。中には、拘束具を装着され、白装束を身に纏ったはたての姿があった
龍:フム、少し痩せたか?
はたて:め、龍様!?どうして此処に?
龍:上司が可愛い部下の顔を見に来るのに、理由が要るか?
はたて:・・・龍様・・・私は・・・
龍:何も言うな。お前は何も悪事など働いていない。それは、直属の上司である私が一番知っているよ。
はたて:・・・
龍:それと、お前に客人だ。お前が良く知る者の筈だよ。
はたて:へっ!?
龍に目配せされ、フードを取って素顔を晒したのは、はたてがほぼ毎日顔を合わせる男だった
ラディッツ:よぅ。
はたて:ラ、ラディッツ!?アンタ、どうして此処に!?
ラディッツ:単刀直入に言おう・・・お前を助けに来た。
はたて:いや、来たって・・・まさか、他の子達も皆!?
慌てた様子で辺りを見回すはたて
ラディッツ:いや、アイツらは来てねぇよ。来る気では居た様だがな。
はたて:じゃあ、アンタ1人で?
ラディッツ:いや、萃香が一緒に来てくれてる。今は別行動中だがな。
はたて:萃香って・・・鬼の!?
ラディッツ:そうだ。
はたて:そういや、飲み友達とかって・・・てか、龍様は何で!?いつの間に繋がりが!?
龍:彼と出会ったのはついさっきだよ。彼の事は、お前達から色々聞いていたしな。まぁこんな状況で出会うとは思いもしなかったが・・・話してみれば、なかなかの男じゃないか。お前が惚れ込のんだのも、頷ける話だ。
はたて:ほ、惚れっ!?い、いやいや!私達は別にそんなんじゃ・・・
はたては、真っ赤になり反論する
龍:おや、そうなのか?
ラディッツ:何の話をしてるか分からんが、今はそんな事してる場合かよ?
龍:おっと、そうだな。まぁ取り敢えず、まずは其処から出るのが先だな。
龍は、持っていた牢の鍵ではたてが囚われている牢を開き、続けて手際良くはたての拘束具も外す
龍:気分はどうだ?
はたて:・・・正直、良くは無いです・・・だって・・・
龍:その様子だと、今回の黒幕の事は既に知っている様だな?
はたて:・・・木枯・・・楓・・・ですよね?
龍:その通りだ。
ラディッツ:気の毒だが・・・
龍:あの子については、後で話すとして・・・まだやる事があるな。
ラディッツ:やる事?
龍:うむ・・・ハッキリ言うとだな・・・はたての格好についてだ。
ラディッツ:格好?
龍に言われて、ラディッツははたての方を見る。彼女の格好は、先にも述べた通り白装束を纏っただけで他に何も身に付けていない状況だった。ハッと我に返り、またしても顔を真っ赤にするはたて・・・
はたて:み、見るなバカッ!
ラディッツ:何をだ?
はたて:コ、コイツ・・・
相変わらずの様子に、イラッとしたはたてであった
龍:没収されていたお前のカメラと、いつもの服は持って来ておいたぞ。早く着替えると良い。
龍は、いつもの服とカメラをはたてに手渡す
はたて:い、いつの間に・・・龍様、色々手際良過ぎません?
龍:ハッハッハッ♪
ラディッツ:・・・
はたて:・・・ちょっと?いつまで見てんのよ?
ラディッツ:あん?
はたて:・・・言わなきゃ分かんない?
ラディッツ:何の事だ?
はたて:クッ・・・
尚も何の事か理解していないラディッツ。見兼ねた龍が助け舟を出す
龍:ラディッツ。どうやら、はたては生まれたままの姿をお前に見られるのが恥ずかしいらしいぞ。
はたて:ちょっ・・・ド直球過ぎですが!?
ラディッツ:・・・あぁ、裸の事か?水着姿もしょっちゅう見てるし、俺は別に構わんが・・・
はたて:私が構うんだよ!てか、水着とは全然違うし、そもそもそんなしょっちゅうじゃ・・・いや、まぁ・・・アレ?言われてみれば・・・か・・・?
ラディッツ:・・・
言われて思い返すも、再び我に返るはたて
はたて:あーもう!良いから向こう向いてろっ!良いって言うまでこっち向かないでよ?
ラディッツ:・・・何だってんだ・・・
龍:成る程、コレは聞いていた以上だな。
ラディッツは、言われた通りにはたてとは真逆の方へ身体を向ける。その後、はたては着替えを始める。そして龍はと言うと、その様子を見て呆れつつもニヤニヤしていたそうな・・・
真剣に救出するだけの筈が、ワチャワチャしてしまった(笑)