ゆっくりして行ってね
第61話
最近、人里では住人が変死すると言う怪事件が度々起きていた。新聞に載った事もあり、その事件はあっと言う間に幻想郷全土に広がった。ラディッツは、その事件の調査の為に人里にやって来ていた
ラディッツ:変死事件を調べろと言われてもな…俺は探偵じゃねぇってのに…ん?アレは…
妹紅:コレで5人目か…一体、誰の仕業なんだか…(遺体を調べている)
霊夢:全くね…
ラディッツ:霊夢と妹紅じゃねぇか。珍しい組み合わせだな。(2人に近付き、話し掛ける)
妹紅:ラディッツか…
霊夢:何で此処に…って、聞くまでも無いか…アンタも、この事件の調査に来たのよね?
ラディッツ:あぁ、そうだ。レミリアに頼まれてな。
霊夢:新聞は読んでるわよ。霧の湖の近くの森だけじゃなく、迷いの竹林に妖怪の山…此処に来てから、あちこちで面倒事に巻き込まれてる様ね。そして、今回の事件も…
ラディッツ:まぁな。お前らも、それが目的で此処に居るのか?
霊夢:そうよ。面倒だけど、博麗の巫女として調査くらいはと思ってね。
妹紅:私は、里の自警団もやってるんだ。この事件のせいで、里の平和が脅かされてる。見過ごす事は出来ないからな。
ラディッツ:そうか…
妹紅:今日は、アンタ1人だけなのか?
ラディッツ:レミリアは、紫が発案した温泉旅行とやらに行ってる。他の連中も、それぞれ用事があるらしくてな。
霊夢:あっそ…ま、どうでも良いけど…
ラディッツ:その遺体が、今回の被害者なのか?
妹紅:そうだ…
ラディッツ:死因は?
妹紅:それが、どれだけ調べてもさっぱり分からないんだ。
ラディッツ:どう言う事だ?
妹紅:仮に、アンタが誰かに殺されかけたとする。そしたら、アンタはどうする?
ラディッツ:そりゃ、殺されねぇ様に必死に抵抗するだろうな。
妹紅:誰だってそうするよな。だが、コイツは違う…
ラディッツ:違う?
妹紅:コイツは…いや、コレは一連の事件の被害者達全員に共通した事なんだが…抵抗した痕跡が全く無いんだ…
霊夢:アンタの言う通り、殺されかけたなら誰だって何かしらの抵抗をする筈なのよ。でも、今回の被害者達にはそれが全く見当たらないのよ。
ラディッツ:外傷もねぇなら、事故って訳でもねぇか…となると、病死か?
妹紅:詳しく調べてみない事には何とも…
霊夢:抵抗を許さずに死を与える力…
ラディッツ:あん?
霊夢:私は、そう言う力を持つ奴を知ってるわ…
妹紅:おい、それってまさか…
霊夢:・・・
ラディッツ:おい、訳が分からんぞ。説明してくれ。
妹紅:あぁ、悪い…霊夢が疑ってるであろう奴は、死を操る能力を持ってるんだ。ソイツの力なら、相手がどんなに屈強な戦士でも確実に息の根を止められる。何の抵抗もさせずにな…
ラディッツ:マジか?物騒な奴も居るんだな…
妹紅:全くだ…だが、もしアイツが犯人だとすると、幾つか気になる事がある…
ラディッツ:何だ?
妹紅:まず、こんな事をしてアイツに何の得があるのか…自分の立場が悪くなるだけだ。それに、アイツとは頻繁に付き合いがある訳じゃないが、アイツは人里で普通に暮らしてる人間の命を奪って平気な顔をしてる様な外道じゃない。
ラディッツ:フム…
妹紅:そして…アイツなら、八雲紫の発案した旅行に誘われない理由が無い。あんなんでも、アイツは一応御偉いさんだし。何より、八雲紫の親友らしいからな。
ラディッツ:親友?アイツにそんな奴が居たのか?
妹紅:アンタも結構酷いな…長く生きてるんだし、そう言う存在くらい居てもおかしくないだろ。アンタにも居るだろ、そんな奴が。
ラディッツ:確かにそうだな。尤も、アイツが俺をそう言う風に見てくれてるかどうかは知らんがな…
妹紅:以上の事から、アイツは今回の事件の犯人じゃないと私は思うんだ。霊夢、アンタもそれくらいは分かるだろ?
霊夢:さぁ、どうかしらね…
妹紅:おい…
霊夢:まだ疑いは晴れてないわ。アイツが居ないなら、アイツの従者に話を聞きに行くだけよ。
ラディッツ:従者?
霊夢:えぇ。
はたて:ちょーっと待ったぁ!
ラディッツ:あん?
ラディッツ達の後ろから、はたてが声を掛けつつ近付いて来た
妹紅:お前は…
霊夢:煩くない方の天狗じゃない。
はたて:煩くない方って…何?私、そう言う感じでしか認識されてないの?
ラディッツ:はたてじゃねぇか。何をしてるんだ?
はたて:何って、今回の事件の事を記事にしようと思って、人里で聞き込みがてら取材をね。
ラディッツ:そうか、御疲れさん。で?何か分かったか?
はたて:全っ然駄目!死因を調べようにも証拠が無いし、目撃者も誰も居ないし…
ラディッツ:そうか…
はたて:このままじゃ無駄足でしか無いし、どうしたもんかと思いながら歩いてたんだ。そんな時、ラディッツ達の姿を見掛けてね。
ラディッツ:で、声を掛けて来た訳だ。
はたて:そう言う事。ねぇ、其方は何か分かった?
ラディッツ:生憎、此方もまだ何も分かってねぇ。
はたて:そっかぁ…(ガックリと項垂れる)
ラディッツ:只、霊夢の奴がこう言う事が出来る奴に心当たりがあるらしい。妹紅の話が本当なら、本人は旅行に行ってて不在だから、代わりにソイツの従者に話を聞きに行こうって話が出た所だ。
はたて:そうなの?
ラディッツ:あぁ。
霊夢:無駄話は御終いにして、さっさと行くわよ。
ラディッツ:行くって、今からか?
霊夢:当然でしょ?アンタも来なさい。レミリアに、この事件の調査を命令されてるんでしょ?
ラディッツ:へいへい…
妹紅:私も行く。里を守る者として、今回の事件を放置は出来ないからな。
はたて:あ、私も行って良いかな?皆と一緒に行けば、この事件の真相に辿り着ける筈でしょ?そうすれば、同じく事件を調査してる文を出し抜けると思うし。いつまでも、文の奴に弱小新聞なんて呼ばれて堪るかっての!
ラディッツ:その目的はどうかと思うぞ…一緒に来るのは構わんが、また危険な目に合うかも知れんぞ?
はたて:真実を求める為には、死地に赴く事も必要なんだよ。それに…
ラディッツ:それに…何だ?
はたて:もしそうなったとしても、ラディッツが守ってくれるでしょ?山の時みたいにさ
ラディッツ:フン…過度な期待はするなよ?
はたて:はいはい
霊夢:ちょっと!何乳繰り合ってんのよ!ボサッとしてると置いてくわよ!(移動開始)
妹紅:ほら、行くぞ。
ラディッツ:あぁ。
はたて:あ、ちょっと待ってよ!
ラディッツ、妹紅、はたても霊夢を追い掛けて移動を開始した
今回のメンバーは、ラディッツ、はたて、霊夢、妹紅です
連続怪死事件の犯人とは一体…
あ、この作品はミステリー小説じゃありませんよ?