実父または義父から新しい装備を貰い、庭で慣らし運転をしていた四姉妹の元にひとつの声が届く。
「風呂が沸いたぞさっさとその汗流してこい」
その声の主は本家当主であり、四姉妹の(義)父である榊だった。
「乙女に向かって何てことを言いますの!」
「了解した!」
「薬膳風呂の匂いがするぞい」
「ありがとね、義父さん」
姉妹別々の返答にわざわざ返すのが面倒なのか、さっさと行けとでも言うように風呂場を顎で示し、榊は自分の部屋の方向に戻っていってしまった。
温泉と言っても良いほど広いお風呂は四人には十分すぎた。
「いい湯ですわね~♪」
「そうじゃのう♪」
「ババンバ、バンバン、ババンバ、バンバン♪」
「榎姉さんその歌なに?」
広い浴槽にはたっぷりと暖かなお湯が張ってあり、お湯からは修羅の里までの長旅に疲れた筋肉を解したり、腰痛や冷え性に効く薬膳の薫りが漂う。
たまの帰省も悪くないかもと全員が思い始めた頃、遠くで何かが爆発した音が聞こえた。
「「「「何事!?」」」」
急いで風呂から上がる四人。
そして急いで風呂から上がった四人が見た光景は、赤々と燃える当主の部屋だった。
「「「「お父さん!」」」」
自分達を迎え入れた父親の姿を見渡して探すも、見当たらない。
まさか本当に当主の部屋で焼け死ぬか爆死したのではないかと四人の頭のなかをよぎった瞬間、後ろから着地音が聞こえ振り替えると、そこには頬などを少し煤で黒くしている榊が立っていた。
「死ぬかと思ったな」
あくまでも、思ったの辺りが父親らしい。
「いったい全体どうなっているのですか!」
「んなことより火消しだ椿姉!」
「こりゃあもう当主の部屋がある離れは諦めるしかないのう」
「じゃあ私消防呼んでくるね!」
流石に大人と言うべきか四姉妹は迅速な行動で消化を試みる。
結局火は消えたが離れは全焼してしまった。
次の日、市場の方では昨日のように路上での露店が立ち並ぶのではなく、大きなステージが用意されていた。
「もう、あの殺し合いの時間なのですね・・・」
「昨晩のことがまるで夢のようだな」
「気絶させるか心臓を止めるかのどっちかじゃのう」
「楸姉さんって心臓止めても一定時間過ぎたらまた動き出すようにして殺さないくせに」
そして四人の頭に一人ずつ手をのせ撫でる榊。
「お前たちは死なん、何せこの俺が鍛え上げたんだからな」
「お父様のくださった武器で戦うことはしませんが絶対に勝ちます」
「心配すんな親父!私らは地獄からも天国からも出禁食らってるからな!」
「あのティガレックスの為にも儂はこの刀を自らより弱き者には使わん」
「こんなの女王領域に比べれば楽だよ♪」
この大会はそれぞれA.B.C.Dの四つのグループに分けて争われる。
同じ家系の者はぶつかることのないよう手配はされるのだが、出場者が五人以上いる家系はそうはいかない為、一年ずらす方法もとられている。
四人姉妹は勿論関係のない話だが・・・・
・組分け
Aグループ 椿
Bグループ 榎
Cグループ 楸
Dグループ 柊
である。
1日かけてひとつのグループが終わるため、大会は後夜祭みたいなものも会わせて5日かかる一大イベントである。
これを見たり便乗商法をしようとくる人間もいるため結構賑わう祭りである。
組分けも終わり、開始の式典も終わりついに始まるヒト対ヒトの真剣勝負。
負ければ大体自分の命が散る。
勝てば本家になることもできる。
野心と恐怖心が織り成す最高のショー、お手元には陰謀と復讐心と言うポップコーンとお飲み物があります。
では、幕が開きますよ。
さて意味深なものもありましたがそれは只の予告
本番は此れからですよ。
☆Have nice a red dream☆