〔Dグループ:柊 決勝戦〕
「勝っても負けてもこれがs「「ご託はいいからさっさと始めろ」」
Dグループ最後の二人に同時に文句を言われしょぼん顔をする審判。
「・・・はじめ」
その声は小さかった。
「楽しく過ごしましょう?」
「ケッ、表の顔なンざいらねェ本性だしな」
「つまらない人ですねw」
最初は一旦下がり相手の出方を伺う二人。
先に動いたのは柊だった。
「さーて死ぬとは思えないけど死んで☆」
そう言いながら振り抜く鎚は亜音速の速さ(比喩的表現ですよ?人間じゃないハンターじゃないんですから)で間一髪で鎚を避ける相手の顔の前をから振る。
「チッ、ンなもン当たッかよ!」
そう言う相手は投げナイフを投げつけてくる。
「避けるまでもないですね」
柊がそう言っているうちに肩と脇腹、太股に刺さるナイフ。
投げられたナイフは四本、その内三本は上記の通りだが、最後の一本は不思議なことに額に刺さるルートを風もない状態で外れ、フィールドに落ちる。
「ハァッ!?」
絶対にあり得ないと言うように驚く相手。
しかし、柊は別にずるい技を使った訳でも科学を使った訳でもない。
理由としては体質と言うものだろうか?
「あーあ、あれはあの娘のことを何も知らなかった感じですわね」
「未だにあの体質の理由がわかんねえよ」
「『Die・Hard』・・・つまり死ににくい体質ってことなんじゃろうが、死ににくい体質ってなんじゃろうか・・・?」
相変わらずな戦い方をする妹を見ながら己の疑問を吐露する三人だが、柊から言わせれば姉達も全員おかしな体質を持っているだろ!なのだがフィールドに三人の声は聞こえないのだ。
「それ!それ!さっさと降伏するか死ぬかを決めろぉ!」
命を懸けた戦いだからか決勝戦だからなのか相手を追い詰める柊のテンションは高い。
「なんで当たンねェンだよ!」
追い詰められることに怒りを抱くより先に人生をかけて築き上げた自らの技術が効かないことに憤慨する相手。
しかし、残念なことにその怒りは何処にも届くことはない。
伝える相手がいないからでもあるが、伝える相手がいても伝わることはない、なぜなら微塵も罪悪感を抱くことなく理解する気持ちすら興さないからである。
これが効かないならあれを試そうと試行錯誤する気持ちと自らの努力不足を嫉む気持ちしか戦闘では発揮しない彼らの思考はダメだったら次、次がない場合はなぜ準備しておかないと怒られるのはこちらである。
「畜生、畜生!畜生畜生畜生畜生おおおおおぉぉぉぉぉおおぉぉ!」
なりふり構わないと数打ちゃ当たるの戦法で、しかし長年の技術の訓練で鍛え上げた行動は、ちゃんとナイフがそこにいかなければならないルート似合わせて飛んで行く。
「はいはい、死ぬなら死ぬって方を選択してほしいね」
ため息をつきながら鎚を構えジリジリとにじり寄る柊、しかし相手の投げるナイフは一つもかすることもない。
避けるようにどんどん落ちるか逸れていくナイフは次第に飛んでくるナイフの数も減っていった。
「さぁ、降伏してくれる?」