今回のバンドリのイベントが神すぎて小説を書く気になりました!!
Aftergrowを除名された次の日、俺は昼に病院を退院した。
今日は学校だったが、電話をして休みにしてもらった。
本当は今日の放課後もAftergrowのサポートがあったのだが、もう俺にはあそこへ行く資格はない。
先生にはあまり無理をせずに真っ直ぐ家に帰れと言われたが、回り道をして散歩をしていた。
商店街など、色々な場所を周っていると、15時になっていた。
もう蘭達の授業が終わる頃か。
いつもは、授業が終わった瞬間にひまりが
『疲れたああああ!』
と送ってくるんだよな。
だが…俺のLINEにはもう彼女達はいない。
騒がしいLINEも、安心出来る場所も、もう俺にはない。
「…自業自得か…」
俺が無理をしなければこうはならなかった。
今日もいつも通り練習して、皆と笑っていたはずだ。
そう考えただけで泣きそうになる。
…ダメだな…もう何も考えたくない。
家に帰ろう。
家に帰ろうと商店街を通っていると、前から見慣れた5人組が歩いてきた。
…蘭達だ。
「あっ」
「…あっ…」
俺と蘭の声が重なる。
数秒間見つめあった後、蘭達は何も言わずに俺の横を通り過ぎて行った。
……そうか…もう他人だもんな…
俺は、蘭達の方を振り返らずに進み出した。
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Aftergrowと疎遠になってから3日後、俺はRoseriaのサポーターとしてライブハウスに来ていた。
皆にはAftergrowの事は話していない。
もしかしたら知っているかもしれないが…
「リサさん。 そこはもうちょっと丁寧に」
「おっけー!」
…正直、まだAftergrowに戻りたいと言う気持ちはある。
だが、もうAftergrowの事は忘れた方が良いのかもしれない。
あんなに拒絶されたんだ。 きっともう元に戻る事は無いだろう。
「お疲れ様です。 曲の完成度ですが、前回よりも高くなっています。
この調子で行きましょう」
今は、Roseriaのサポートに集中しよう。
…Roseriaは…俺を拒絶しないから…
「ユウもお疲れ様。 相変わらず的確な指示で助かるわ」
湊さんに言われ、笑顔で返す。
求められるなら、その期待に応えるのが俺の義務だ。
休憩時間になると、リサさんが俺の元へやってきた。
「ユウ。 ちょっと話さない?」
リサさんに連れられ、ライブハウスの外に出る。
「…ユウ。 Aftergrowと喧嘩したんだって?」
「えっ…なんでそれを…」
やはり知ってたか…
そう思ったら、リサさんは笑い出した。
「やっぱりそうかー! いやぁ、モカのテンションが低かったからおかしいと思ったんだよね!
いつもユウの話をするのにしなかったし?」
…カマをかけられた…!!
リサさん…意外とやるな…
「…まぁ、理由は聞かないけどさ? 早めに仲直りしなよ〜?」
「…無理ですよ。 もう…」
「あのね、ユウ。 幼馴染の絆っていうのは、簡単に無くなったりしないんだよ?」
リサさんは、俺の目を真っ直ぐ見て言う。
…確かリサさんは、湊さんと幼馴染だったな…
「ユウがAftergrowと仲直りしたいって思ってるんならさ?
自分からアタックしてみるのも良いと思うなぁ」
自分から…アタック…
「お姉さんからの助言は以上! いつもサポートして貰ってるから、そのお返しね!」
リサさんはそう言うと、先にライブハウスへ戻っていった。
…自分からか…俺は…Aftergrowに戻りたい。
そのためには…行動しないとだよな…!
Roseriaの練習はあと30分。 それが終わったら、蘭達の所へ行こう。
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練習が終わり、機材を片付けた後、俺は羽沢珈琲店へとやってきた。
ここには皆が良く集まる。
皆は居なくても、つぐは必ずいる。
俺は、深呼吸をしてから中に入った。
「いらっしゃいま……せ…?」
つぐの顔が笑顔から困惑の表情へ変わっていった。
店内を見回すと、そこに蘭達の姿は無かった。
…ハズレか…
だが、つぐに会えただけでも良かった。
「…つぐ、今日何時上がりだ?」
「えっ…」
「頼む…教えてくれ」
つぐの優しさを利用する形になるが、仕方がない。
こう頼めば、つぐは断れない性格だ。
「…あと…30分だよ…」
「…! ありがとう!」
カフェオレを頼み、30分待っていると、エプロンを外したつぐが俺の目の前に座った。
「えっと…何かな…?」
つぐが困惑しながら聞いてくる。
「…次ねAftergrowの練習日を教えてほしい」
つぐの顔つきが変わった。
「…俺、ちゃんと皆と話したいんだ。 だから…」
「ごめんなさい。 それは教えられないかな」
つぐは、きっぱりと言い切った。
俺は、唖然としてしまう。
「お話は以上かな? Aftergrowの事なら、ユウ君に話す事は何もないよ」
つぐは、そう言って立ち上がり、店の奥へ行ってしまった。
…まさか…つぐがあんな表情をするとは…
……いや…次だ! 諦めないぞ…!
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次に、ひまりの家の前に来た。
インターフォンを押すと、元気よく「はぁーい!」と言いながらひまりが扉を開けた。
「どちらさ……えぇ!?」
ひまりは俺を見て大声を出す。
そしてそのまま扉を閉めようとするが、俺は急いで扉の間に手を突っ込む。
「ひまり…! 頼む…! 五分でいいから話を聞いてくれ!」
「ごめん無理ぃ…!! ユウとはもう他人だからぁ…!!」
ひまりが力を強め、扉が閉まる。
そしてすぐにガチャリと鍵が閉まる音が聞こえた。
……つ…次だ…!!
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次は巴の家に来た。
インターフォンを押すと、中から巴が出てきた。
巴は俺を見ると、無言で俺の前に来る。
「つぐとひまりから聞いた。 どういうつもりだ?」
どうやらLINEで俺の事は伝わっているらしい。
これじゃあ蘭とモカも知ってるよな…
「…話をしたい。 次のAftergrowの練習日を教えてくれ」
「お前に教える必要はない」
「頼むよ! 皆とちゃんと話したいんだ!」
「アタシ達とお前はもう他人なんだ。
今こうやってお前と話してるのも、皆の迷惑になるから辞めさせるためなんだよ。
これ以上、アタシ達に近づくな」
巴からハッキリ拒絶された。
巴は家の中に入っていく。
……まだ…まだだ…!
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次はモカだ。
モカはコンビニでバイトしている。
リサさんに聞いたら、今日はシフトが入っているらしい。
コンビニに入ると、「しゃーせー」と間の抜けた声が聞こえてきた。
店内に人はおらず、レジにもモカだけだ。
俺は、ココアを買い、モカのレジへ向かう。
「120円になります〜」
「モカ。 今日何時で上がりだ…?」
「……120円になります〜」
「頼むよモカ…! 少しだけ話を…」
「お客様ー? お支払いをお願いします〜」
……どうやら、話す気は無いらしい。
俺は、乱暴に120円をレジに起き、コンビニを後にした。
…クソっ!何をイライラしてるんだ俺は…!!
モカ達は悪くないだろ! 悪いのは俺じゃないか…!!
次は…蘭か…
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蘭の家は、華道をしている。
家は和風で、かなりデカイ。
蘭の家は緊張するから出来れば来たくなかったが、もう蘭しか居ないんだ。
俺は、インターフォンを押す。
すると、扉が開き、蘭のお父さんが出てきた。
「…おぉユウ君か。 久しぶりだね」
「み、美竹さん…! お久しぶりです…!」
「ははは! そう緊張するな。 蘭だろう? 今呼んでこよう」
美竹さんはそう言うと、家の中に入っていった。
そして1分後、蘭が出てきた。
蘭は俺を睨みながら近づいてきた。
「…ついてきて」
蘭は不機嫌そうな声で言った。
蘭についていくと、近くの公園に入った。
蘭は俺の方を振り返り、俺を睨む。
「…なんのつもり?」
「皆とちゃんと話したい」
「ここに来る前に皆と話したでしょ? 皆になんて言われた?」
「それは…」
蘭は、溜息を吐く。
「拒絶されたでしょ? それはあたしも同じ。
あたしもあんたを拒絶する。
だからもう帰って」
「…嫌だ…帰らない」
「あっそ…あたしは帰るから」
蘭は俺の横を通り過ぎようとする。
だが、俺は蘭の手首を掴み、動きを封じる。
「ちょ…! 離してよ!」
「頼む…! 一回でいいから話を聞いてくれよ…!!
またAftergrowの皆と笑いたいんだ…!」
蘭が暴れなくなったので、手を離す。
「…なに? あんた、Aftergrowに戻りたいの?」
俺は頷く。
「…ハッキリ言ってあげる。
もう…Aftergrowに、ユウは必要ない。
ユウがAftergrowにいると、練習やライブに支障が出る。 邪魔なの」
邪魔。 ハッキリとそう言われた。
そこで、俺は限界に達してしまった。
ポロポロと、涙が出てきた。 男が女子の前で泣くなんて情けない…
「…邪魔…か…そうか…」
蘭は、自分の首に掛かっているものを取った。
……俺があげた、お揃いのネックレスだ。
「これは返す。 もう要らないから」
俺は、無言でネックレスを受けとる。
「…なぁ…? 本当にもう終わりなのか…? 俺はもう…他人なのか?」
「…あたし達とあんたの関係はもう終わったんだよ」
蘭は、そう言うと、無言で公園を去っていった。
俺は、ベンチに座り、ネックレスを握り締めながら、泣いた。
……何が幼馴染の絆だよ……簡単に消えるじゃねぇか…
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ーー蘭視点ーー
あの後、あたし達は羽沢珈琲店に集まった。
理由はもちろん、ユウの事だ。
「やっぱり蘭とモカの所にも言ったか…」
巴が額を抑えながら言う。
「…でもさ…なんか…可哀想じゃない?」
ひまりが言う。 …確かに、泣く程追い詰める事はなかったかもしれない。
「…でも、仕方ないよ。 あたし達と一緒にいたら、ユウは無理するから…」
あたしが言うと、皆も黙って頷く。
あたし達は、何度も話し合った。
最初は、ユウをAftergrowに戻して、ちゃんとユウの事を見守ろうと言う意見もあったけど、それだとユウは負い目を感じてしまう。
だから、あたし達からユウを切ることによって、ユウを仕事から遠ざける事にした。
ユウとは他人になっちゃったけど…
ユウに嫌われたとしても、あたしは、ユウに傷ついて欲しくないから。
「…蘭? ネックレスはどうしたのー?」
モカが聞いてくる。
ネックレス…ユウがくれた、あたしの宝物…だった。
だけど、それはもうユウに返してしまった。
あれは…今のあたしが持つべき物じゃないから。
ユウに返した後、凄く後悔したけど…
そう皆に話すと、皆もネックレスを外した。
皆はネックレスを部屋の引き出しの中に入れておくらしい。
…ユウには申し訳ない事をしてしまった。
これまでユウはあたし達の為に頑張ってくれたし、ユウのおかげで成長出来た。
なのに、そんなユウにありがとうも言えずに突き放してしまった。
……本当にごめんなさい。