~始まり~
もし自分が死んでしまったとき、この意識や魂はいったいどこにいくんだろう。誰もが一度は考えたことがあるんじゃないだろうか。少なくとも私は考えたことがある。
天国で毎日ボーっと過ごしたり、地獄で終わりのない拷問に晒されたり、時代を超えて生まれ変わったり。ネットやテレビなんかでいろいろ調べたりなんかもした。
別に死にたかったとかではなくて、ただ単純などうなるんだろうという疑問と好奇心で動いただけである程度調べたら飽きてしまうくらいの気持ちだった。
なんで今こんなことを考えているのかというと、私はさっき死んだ。
生まれつき身体が弱かったけど普通に高校を卒業して、大学にも入って、友達は少ないけどそれなりに日々の生活を楽しんではいた。優しい両親に育てられて順風満帆とはいかないまでも、それなりに幸せな人生だったんじゃなかろか。
でも、遂に私の命運は尽きたようで。
いつもの通学路、いつもの服装、いつもの天気、ただその日に限って私は寝坊してしまい講義の時間に間に合わせようと急いでいた。
駅の改札を降りて大通りの信号がちょうど変わったところで渡った瞬間には右から大型トラックが目と鼻の先に迫っていて、(あ、これは死んだな~)って思った。時間が何倍にも伸びたような錯覚が起こって轢かれる寸前、世に言う走馬燈ってやつを見た。
生まれてから走るのが苦手で力も弱くて、勉強は得意だったけど運動はからきしダメだった自分を思い出していた。運動音痴なことでイジメられて、それを知った両親は教育委員会に訴えでて助けてくれたっけ。幸いイジメた側からの謝罪もあって大きな問題にはならなかったものの、私はそのとき初めて体の弱い自分が嫌になったのを覚えている。
そしてそこまでで私の意識もブツッと途絶えてしまう。おそらく撥ねられて死んでしまったのだろう。なんて呆気ない。
「強い身体に産んであげれなくてごめんね」 私は今でもこの言葉が忘れられない。
結局両親に恩返しするどころか、最大の親不孝をしてしまった。
私の身体がもっと強ければ撥ねられても死ななかったかもしれない。
私の身体がもっと強ければイジメられなかったかもしれない。
私の身体がもっと強ければ両親のあんな悲しい顔を見ずに済んだかもしれない。
もっと強ければ…それこそ…鬼のように…
「はっ、死んだ身で鬼になりたいたぁ大きくでたもんだなぁ」
突然の声に驚いて振り向いてみると目の前にはちっちゃな女の子が立っていた。幼女である。でもただの幼女ではない。薄く茶色い長髪に真っ赤な瞳。頭からは2本の角のような捩れた枝が生えていて、服装は白のノースリーブに紫色のロングスカートと可愛らしいいでたちをしている。
なんの意味があるのか腰や腕にはそれぞれ形の違う3つの分銅を鎖で吊るしていて、手には紐でぶら下げた大きな瓢箪を持っている。これでは日本どころかどこにいても浮いてしまって仕方ないんじゃないだろうか。
「えっと…あなたは?…それにここはどこですか?」
先ほどまで暗い何もないところにいたと思えば、辺りを見回してみるといつの間にか純和風の大きなお屋敷の庭に立っていた。
「おや?どうやらお嬢ちゃん此処の住人じゃないようだね。外界から迷い込んできちまったのかい?」
「ええと、よくわかないです」
本当にわからない。それに見た目は完全に年下の女の子なのに、お嬢ちゃん扱いされた上に大きなビルを前にしたような存在感に思わず敬語になってしまう。
「そーかい。…ん?その首に下げてるものは」
「これですか?これは私がまだ小さかった頃に両親と山へ登ったときに見つけたものです。」
そういって、幼いころから肌身離さず身に着け続けていたネックレスを手に持って見せる。それは赤い光沢のある三角錐の形をした綺麗な首飾りであった。
とりあえずここまで、読み返し確認してませんごめんなさい。読んでくれる人いないと思うんですがゆっくり書きます。
ふえええ;つД`)