パンの袋から取り外した後の処理に困るアレです。
バッツP誕生回!そしてアイドルとの初顔合わせの回でもあります。
それではバッツPの活躍をお楽しみください!
第一話:俺の活躍見せてやる!
「おじょーちゃーん、これからオレらと遊ばなーい??」
そんな声を聞いて足を止めた。声のする方を向くとカラフルな色に頭を染めた柄の悪い連中が女の子一人を寄ってたかって話しかけている。ふむ、赤・黄・青。ありゃよく見かける信号機ってやつを意識してんのか。
「えっ...あの...」
信号機に囲まれている女の子は大切にしているであろう本を抱きかかえながら困惑している様子だった。
ふとあの時、最初にレナに会った時を思い出した。レナがゴブリンにさらわれそうになったところを助けたんだっけ。そんなことを思い出したら目の前の女の子を助けなきゃいけない気持ちになっていた。
(そうじゃなきゃあいつらに顔向けできないよな!)
きっともう会えない仲間を思い出しながらずんずんと信号機たちに近づく。
「おい、そこまでにしておけ!」
「あぁん?なんだ兄ちゃん。お呼びじゃないんだよ」
俺の忠告に対し反発してくる赤信号。「そうだそうだ!」などと青・黄も助長する。なんだかなめられているみたいで腹が立ってくるがここはグッと抑える。
「その子が嫌がってるじゃ無いか、離してやれよ」
「あぁ?なんだよ兄ちゃん、正義の味方気取りか?笑えるぜぇ!」
ゲラゲラと信号機達が笑い立てる。完全に頭にきた。痛い目見せてやる!
「せいっ!」と声を上げると同時に一気に赤信号と距離をつめる。そのまま赤信号の鳩尾に掌底をお見舞いする。赤信号は「おごぉ!?」という声と同時に前のめりに倒れた。
「てめぇ!」と声を荒らげながら黄信号が殴りかかるが、軽くいなす。モンスターの攻撃に比べれば避けるのは容易い。そのままカウンター気味に顎に掌底をいれる。残り一人。
すぐ青信号に目を向ける。青信号は俺にナイフを向けていた。
「おっと、これで終いだなぁ」
相手はナイフを構えて得意気に話す。そういった態度が命取りになるとは知らないだろうな。
体を低く屈んで体制を作る。それから一息で高くジャンプする。アビリティは無いにしても身体能力がものを言う技くらいはこなせる。五メートルほど飛び上がり青信号に向かって急降下!蹴りが青信号の頭上に命中し青信号も倒れた。
「やめてくれよ。本気で戦ったら、お前らが俺に勝てるわけないだろう?」
そう警告を残し、女の子の所に歩み寄る。
「怪我は無いか?」
「は、はい!...あの、ありがとうございました!」
俺が安否を確認すると、女の子はお礼を言ってくる。うん、やっぱこういう事するのは気分がいいな。「気にすんなよ」と返事を返す。
「んじゃあな、次からは気をつけろよ?」
「あっ!待ってください!」
踵を返そうとする俺に女の子が呼び止める。なんだよ、こっちはこれから忙しいってのに。
「私、七尾百合子って言います!あの、出来れば助けてもらったお礼をしたいのですが...!」
「だから、気にすんなって。別にお礼をされるようなこと、した覚えないし。」
「そうはいきません!私あのままだと何されていたか分からなかったですから...」
参ったな。こう来た場合女の子は意地でも引き下がらないだろうな。仲間のレナやクルルがそうだったように。
「そこまで言うなら、分かったよ。」
「ホントですか!?ありがとうございます!」
そういって女の子、百合子は笑顔を浮かべる。不覚にもその笑顔にドキッと来てしまう。俺も男だ、ふとした時の表情にドキドキさせられちゃうよな。
百合子の誘導に従い、移動を始める。このとき俺はまさかこれをきっかけに大変なことになるとは知らなかった。
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「着きましたよ、バッツさん!」
俺が連れてこられたのは、少し大きめの劇場だった。ちなみに移動中に名前を教えておいた。百合子は「外国の方だったんですか!?日本語が上手なんですね!」と言われた。まぁ外国っちゃ外国だけどさ。
そのまま中に入り、スタッフルームを通り事務所らしき場所に通される。百合子って思ったよりお偉いさんなのかな。
「小鳥さん、ただいま帰りました!」
「あら、おかえりなさい百合子ちゃん。って、そちらの方は?」
「さっきトラブルに巻き込まれちゃって、そのときに助けてもらったんです。そのお礼をしたくって。」
と百合子が事務員らしき人に説明していく。そういや、この劇場って何やってるんだろ?飾られてるポスターは女の子ばっかだったけど。
すると、事務員の人が俺の方に向かってくる。
「百合子ちゃんがお世話になりました。私はここで事務員を務めている音無といいます。」
「俺はバッツ。百合子を助けたのは気まぐれだったし、そんなお礼を言われることじゃないって!」
今日何度目かの台詞を口にする。ま、お礼を言われて悪い気はしないけどな!
「それでお礼の方なのですが...ってあら、社長!お疲れ様です!」
「おお、お疲れ様音無君。っと、そこの君は?」
社長と呼ばれた男性がやって来たみたいだ。社長は俺のことをじっくり見てくる。まるで何かを見定めてるみたいに。
「ティン!ときた!君、我が社のプロデューサーにならないかね!?」
「え!?なんだいきなり!?」
つい反射的に驚きを表す。いやホントに突然だな!
「実は我が社はアイドルを育てるプロデューサーを募集中なのだよ。君の様な人材を探していたのだよぉ!」
「社長!またそうやっていきなりスカウトし始めるんですから!」
どうやら社長は俺を雇いたい、ってことでいいのだろうか?それならありがたいが、やる事が分からないんじゃ話にならないよな。
「なぁ、そのプロデューサーって何をやるか教えてくれないか?俺にも出来るならその話、受けるよ。」
「えっ、いいんですか?」
「おお!やってくれるのかね!それならば即採用だ!我が社で頑張ってくれたまえ?」
まだやるって決めたわけじゃないのに社長は雇う気満々だな。思ったけどなんだか話が膨らんで来てないか?元々は百合子を助けたお礼に連れてこられただけなのに。
それからしばらく音無さんにプロデューサーとアイドルについて説明を受ける。プロデューサーとはアイドルを育てるお仕事らしい。
「ここまでがプロデューサーが行うお仕事の内容です。ここまでで分からないことはありますか?」
「特にないよ。音無さんの説明が上手いお陰だな!」
「いえ、そんなことはないですよ。それで、プロデューサーの話、引き受けて下さいますか?」
「ああ、これなら俺でも出来そうだしな。引き受けるよ!」
快く承諾する。根無し草だった身にはとてもありがたい。
「本当ですか!?ありがとうございます!ウチの人手不足も、これで解消されそうです!」
「どうやら、話は着いたみたいだね。そして君、いきなりスカウトしてすまなかったね、そして引き受けてくれてありがとう。我が社は君を歓迎する!君には期待しているから、ぜひ頑張ってくれたまえ!」
「いっちょよろしく!音無さんもよろしくな!よーし、俺の活躍、みせてやる!」
社長も音無さんも歓迎してくれた!流れでプロデューサーになっちまったけど、旅は道ズレっていうし、なんとかなるだろ!
「それでは早速、君の担当するアイドルとミーティングを始めてくれたまえ。音無君、新たなプロデューサーに書類の準備を。」
「はい!」
早くも最初の仕事だ。アイドルとの顔合わせ。一体どんなやつなんだろ、ワクワクするな。
音無さんに案内され、会議室に行く。そこにはアイドルって感じの五人がいた。その中には百合子もいた。
「え、バッツさん!?まさか、バッツさんがプロデューサーなんですか!?」
「...百合子ちゃん、知り合いなの?」
驚いた表情で百合子が叫ぶ。ウサギの耳が着いたパーカーを着た女の子が百合子に質問する。
「色々あってな。これから俺がお前たちのプロデューサーになるバッツ=クラウザーだ!いっちょよろしく!」
まずは挨拶をしておく。これから長い付き合いになるんだしな。それに反応してアイドルのみんなも挨拶を始めた。
「初めまして!私は春日未来です!よろしくお願いします、プロデューサー!」
「伊吹翼でーす。よろしくお願いしますね、プロデューサー!」
「真壁瑞希です。これからよろしくお願いします、プロデューサー。」
「...望月杏奈です。プロデューサー、よろしくお願いします...。」
「七尾百合子です!改めてよろしくお願いします、プロデューサー!」
これから忙しくなりそうだな、と改めて意気込む。
外で吹いていたそよ風が、少し強くなって来た。
いかがでしたか?なにせ初めて小説を書いているので展開とか超速です。
あとアイドルの三人称とか不安定なのでご指摘のほどよろしくお願いします。
ご感想、誤字脱字報告等いただけると幸いです!