パンの袋のワンポイント担当であるアレです
レッスン回です。バッツの性能は全マスター状態ですが、魔法等に頼る性能は引き出せない設定です。
その代わり体や頭で覚えられる知識なんかはフル活用出来ます。
それではバッツPの活躍をお楽しみください!
「みんな!十日後にミニライブが決定したぞ!」
「「「「「ミニライブ!?」」」」」
突然の俺の発表に驚きの声をあげる未来達。当然だよな、ユニット結成のあの日から数日しかたってないもん。
「ライブ!ライブかぁ、楽しみだなぁ...」
「ようやくアイドルらしい事出来るかも!」
「ら、ライブ...!どうしよう、今から緊張してきたよぉ...」
「杏奈も、少し緊張する...」
と、それぞれの反応を示す。そんな中
「プロデューサー、私達が歌う曲はあるんですか?」
と瑞希が聞いてきた。さすが瑞希、クールに状況を分析出来るな!
「始めに言っておくと、まだユニット曲は出来ていない。昨日の今日だったからな」
「それで、お前達は全体曲の『THE IDOLM@STER』を歌ってもらう事になった!」
これは小鳥と一緒に考えた案だ。みんな一度くらいなら聞いたことあるだろうし、レッスンを0から始める必要がないからだ。
「『THE IDOLM@STER』って、よく春香さん達が歌ってる曲ですか!?」
「おう!初めてのライブに加えて曲が曲だからプレッシャーが強いと思うが、一緒に頑張るぞ!」
そう鼓舞してみるが、やはり緊張の面持ちが解けないままこちらを伺っている。
「プロデューサーさん、社長がお呼びですよ?」
「分かった。ちょっと行ってくるな」
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「レッスントレーナーが雇えない?」
高木社長に呼ばれ、話された内容は資金の不足とそれに伴う影響の話だった。
「そうなのだよ。何せ、君の社宅やスーツ代もろもろと援助をしたらお金が無くなってしまってね?レッスントレーナーが雇えなくなってしまったのだよ」
それって要は俺の生活を確保するのに投資しすぎて、アイドルの育成費が無いってことか。これじゃ本末転倒じゃないか?
「でも君は負い目を感じなくてもいい。初めに話した通り君への資本金は後の出世払いが約束だからね」
「それでも、色々お世話になっちゃってるから俺にも責任 はあると思うぜ社長」
そう俺は告げる。お世話になりっぱなしだから、ここでいっちょ恩返しと行きたいところだ。
「うぅむ...そこまで言ってくれるとは、なんと心強い!私が見込んだ甲斐が有る!」
「気にすんなよ社長。どんな仕事でもどーんと来い!」
「では、君には申し訳ないが、アイドル達のレッスンを担当してほしいのだよ」
レッスンか。歌とダンス、あとは表現力だったな。表現力は難しいが、歌とかダンスならなんとかなりそうだ。
「よしきた!なら早速準備するぜ!」
「頼んだよ君!」
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「と、いう訳でしばらくは俺がレッスンを担当することになった!」
レンタルしたレッスンルームで俺は未来達に話す。案の定、未来達は口をポカンと開けたままだ。
「ど、どどどういう事ですかプロデューサー!?」
一番に我に返った百合子は驚愕の表情で俺に質問する。
「ウチの事務所は色々と大変なんだよ...」
「あっ、すみません失礼なこと聞いて」
「いいって。んじゃ早速だけどダンスレッスンから始めるぞ」
パンパンと手で合図を鳴らす。口を開けっ放しだった残りのメンバーも意識を戻し、準備を始める。
未来達が準備している間にビデオのセッティングを済ます。一応レッスン教材を撮っていたらしく、天海春香達先輩アイドルが出演している。
一度フルで再生し、音声や映像が大丈夫か確認をする。
案外踊りは覚えやすいからまずはビデオ全部見てもらって、さわりから始めるとするか。
「プロデューサーさん、準備出来ました!」
どうやら未来達がレッスン着に着替え終えたらしい。ちなみに俺もレッスン着だ。水色のTシャツに白いズボンスタイルだぜ。
「まずは準備運動、そのあとにストレッチと軽いウォームアップからな!」
「「「「「はい!」」」」」
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軽いウォームアップまで済ませ、レッスンを開始した。順調かどうかと言えば、そうではないな。各々で覚えるペースのムラが強い。
比較的覚えが早いのは翼、瑞希の二人だ。翼は元々センスが良かったのか一度ダンスを見ればすぐに踊れる。微調整こそ必要だけどそれ以外は申し分なしの上達速度だ。
瑞希の上達速度は普通より少し早いくらいだが、ダンスの節々にそのセンスが伺える。メリハリのよい振り付けで払うところなんかはビシッと効果音が付きそうな勢いだな。
未来は良くも悪くも普通ってところかな。ただ指摘したミスはしっかり直したり、自分で癖を直そうとしたりとその上昇志向は素直に感心する。
杏奈と百合子はダンスの覚えが悪い、とか覚えるまで練習する体力がないんだろうな。
杏奈はなんというか、底が見えない。普段の姿勢を見るにまず体力が無いのは一目瞭然だ。けど杏奈にはON・OFFの切り替えが出来る。そのモードチェンジに秘められたポテンシャルは計り知れないな。とはいってもそれも普段のレッスンの上達具合に左右されるのは事実だし、頑張ってけ。
百合子はさすが文学少女といったところか体力が全くない。彼女なりに頑張って翼達についていこうとするがその前にスタミナ切れでバテてしまうみたいだ。
「お前達はまず、体力作りから始めないとだな。メニューは考えておくから、これから毎日朝練な!」
「「はい...」」
「がんばってね二人とも~」
「誰が参加しなくていいって言った、翼?」
「え~私ぃ、朝弱いから出来れば遅い方がいいな~、だめぇ?」
「だ・め・だ!」
「そ、そんなぁ!」
杏奈と百合子に限らずユニットメンバー全員に体力不足が当てはまる。こうなったら俺と一緒に山ごもりサバイバルでもやらせようかと考えたライブまで十日しかないから悠長なことはしていられない。
「俺も朝練には参加する。だから一緒に頑張るぞ!」
「わかりました!プロデューサーさんやみんなと一緒なら平気です!」
いい返事だ未来。できればその努力家な部分を翼にも分けて欲しいもんだよ。
「プロデューサーさんが先にバテたりして~」
「今のは聞き捨てならないな、翼!」
「ちょちょちょプロデューサー!?翼も挑発しないで!」
「別にぃ?わたしはプロデューサーさんが先にバテたりしたら朝練にならないかなーって思っただけだよ~」
突然の喧嘩を売られ、さすがに腹が立った!この際だから上下をはっきり着けるのも有りだな。
要は俺が体力の無いもやし野郎じゃないってことを教えればいいんだな?
「いいぜ、その喧嘩買ったよ。その代わり、俺の方が体力あったらお前もちゃんと朝練参加しろよ?」
「いいよ?じゃあプロデューサーさんが私より体力無かったら今度特製パフェ奢ってね!」
「いいぜ?どんと来い!」
大人げないが俺も男だ。女の子に下に見られちゃ黙っていられない。
けど、どうやって体力あることを示すか。今から体力勝負と言っても翼はレッスンで消耗した分を考えると対等にはならない。
何かいい方法を考えていると、足下に『THE IDOLM@STER』のレッスンCDが置いてあるのを見つけた。
「ダンスか、いいな。俺も踊ってみようかな?」
「え、ダンスですか?でもプロデューサー、振りとか覚えてないんじゃ...」
「...多分、大丈夫だと思う」
「杏奈、どうしてプロデューサーさんが大丈夫なの?」
「な、なんとなく...だよ?」
不安に思う百合子や未来を余所に俺は軽く体を慣らしておく。気のせいだが頭に星が三つ浮かんでるような気がする。俺の踊りに惚れるなよ、翼!
♪THE IDOLM@STER
「え...うそぉ...!」
「わ、凄い...!」
「プロデューサー、踊れたんだ。っていうか私たちより上手い...」
「...やっぱり、踊り子マスターしてるんだ」
「これは私たちも負けられませんね。ファイト、です」
曲と同時にダンスを開始する。久々に体を動かすとやっぱ楽しいな!とはいっても本来の使い方は大分違うんだが。
アレンジを加えても良かったが、これはパフォーマンスじゃなくって勝負だ。翼と全く同じ振り付けでやらなきゃフェアじゃない。
歌はリズムとるために口ずさむ程度にしておく。
~♪
踊り終えると、未来達は俺に拍手を送る。これじゃどっちがアイドルなんだか分からないな。
「ふぅ、これで分かったか?この調子ならあと三曲は行けるぜ?」
「うぅ、参りました...」
「そいじゃ約束通り朝練参加な?」
「はーい」
あれ、なんかあっさり受け入れたな。翼のことだからもう少し粘ってくると思ったんだが。
これは話には無かったが前に翼は俺に堂々と努力しません宣言をしたから、努力しないことを頑張るか奴だと思っていた。
「プロデューサー」
「ん、どうした瑞希?」
「不思議そうな顔をしているので教えますが、そもそも伊吹さんは勝負に勝ったら朝練に参加しないとは言っていません。どうであれ朝練自体は参加するつもりだったんだと思います」
「え?じゃあ俺がやった勝負は...」
「無駄にはなっていないと思いますよ?伊吹さんだけでなく、私たちもプロデューサーのダンスを見て闘志を燃やしています。メラメラ」
瑞希の説明とフォローに納得する。翼の方を見るとしてやったりな顔を見せるが、視線を外したときにふと見えた表情は心の底から喜んでる様子じゃ無かった。
「伊吹さん、ずっと悔しそうにプロデューサーを見ていました。そのことだけでもプロデューサーのレッスンは充分参考になったということです」
「そっか、なら俺も負けてられないな。何せ俺よりダンスが上手になった途端サボりそうだし」
これは自分からレッスントレーナーを志願しなきゃな。それならみんなの調子を見つつ鼓舞も出来る。一石二鳥ってまさにこのことだな!
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その後にボーカルレッスンに移り、それも担当した。とはいっても流石に歌は専門外だったからピアノの伴奏だけにしておいた。ピアノが弾けること自体驚かれたが。
「それで暇があればレッスントレーナーをやりたい、と言うことかね?」
「そういうこと。なんとかならないか?社長」
そんで俺は今社長と今後のレッスン方針について話し合っていた。
「私としてはおおいに構わないさ。アイドル達と密接に関わり、互いに高みを目指していく。まさに私が望む理想のアイドルとプロデューサー像だよ!さすが、私が見込んだだけのことはある!」
「なら、やっていいよな?ありがとう、社長!」
「いやいや、むしろ礼を言うのはこちらの方だよ。このままの調子で頑張ってくれたまえ?」
「任せとけって!」
社長の部屋を出て気分転換に風に当りにいく。
風はゆっくりと俺を押すように心地よく頬をなでている。
いかがでしたでしょうか?
今回はバッツのジョブマスターが少し発揮できたと思っています。バッツPならではといったら、というイメージが真っ先に踊り子とピアノマスター(ジョブではないが)でした。
バッツPと未来達はこんな感じで密接にアイドルを目指していきます。
そんな姿を楽しんでいただけたらと考えています。
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