ヤンデレ魔王に追い回される日々   作:パ〜ム油

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視点を変えて魔王編です。
勇者が留守の間、魔王は一体…?


勇者の公務(その4)

「…はぁ」

魔王エメラル・デラルスはここ数日間ろくに眠れていなかった。

というのも。

「ユーリ……ユーリ、ユーリユーリユーリ!禁断症状が止まらないッ!ユーリ!早く帰ってきて!私を慰めて!愛して!犯して!」

ベッドの上でジタバタ暴れ、バネが壁と擦れてギチギチと鳴る。

 

バンッ!

 

「…ふん、私の気も知らないで…」

ウルスラに壁を叩かれたのでおとなしくベッドに入り直す。

「あーあ…禁欲ですか…あんなこと言わなければよかった…」

ぼーっと天井を見上げる。

思い出すのはユーリが旅立ってすぐのこと。

 

 

「ウルスラ!ユーリがあんなに頑張ってこの国を支えようとしているのです!私も何か頑張ります!」

「…」

その時のウルスラの顔は一生忘れないだろう。

ものすごいジト目だった。

「なんですかその目は」

「言っておきますが、メイドの仕事に手を出さないでください、邪魔なn…こほん、危険ですので」

「聞こえましたよ、バッチリ聞こえました!」

「なにをなさるんですか?大方のことは修行する必要がないように思えますが」

「うーん…」

全くのノープラン。

なので思いついたことを片っ端から挙げてウルスラに意見を求める。

「ヨガ」

「痛いのなんので三日坊主になるのが目に見えています」

 

「豊胸マッサージ」

「私は協力しませんし、それ以上胸を大きくしても仕方ないでしょう」

 

「お掃除」

「メイドの仕事ですし、50年ほど前に魔道書を落として一部屋燃やしてしまったのを忘れましたか?」

 

「なにもしない」

「太りますよ」

 

「ジョギング」

「一人で続けられるならどうぞご自由に」

 

「ユーリの思い出整理」

「毎日やっているでしょう?」

 

「アシちゃんの所に遊びに行k」

「却下」

 

そんなこんなで、最後に出てきたのが。

「ああもう!ならいっそのこと、禁欲しますよ!それならユーリのためにもなりますし!」

ウルスラもやや感心したようだった。

「名案ですね、だいたいエメラル様は一人でする時もユーリィ様の声を叫びながらイk」

「わああああ!言わないでください!」

 

 

「…で、性欲が抑えられずユーリの声をおかずにしてたら、ウルスラに見つかって…」

絹でできた寝巻きをめくる。

薄い下着から艶めかしくのぞく太ももと、綺麗なお腹に水色の紋様が浮かんでいた。

「んッ…ユーリ…♡」

ユーリのことを思い出して下着に触れる。

が、即座に紋様が光って指を跳ね返す。

「ああああああ!イライラする!ウルスラのバカ!」

ごんごん壁を蹴る。

するとなぜか今回は壁を叩かれたりはしなかった。

扉が開く。

にっこり笑ったウルスラ、なぜか手には魔法道具のムチを携えている。

「エメラル様、魔界労働法28条を覚えていらっしゃいますか?」

「え…えぇと…「主従、雇用において、如何なる場合も従える身分の者には雇い主が最低限の生活を保証すること」ですか?」

「よく言えました♪ご褒美です♪」

 

なぜか私の振る剣と同等に見えるほどの速さでムチが飛んできた。

 

 

「う…うーん…」

目を覚ますと、既に部屋には私一人だった。

朝日がゆったりと部屋を照らしている。

手加減はしてくれたのだろう、じんじんと体は痛むが傷一つ残ってはいない。

「…ウルスラの馬鹿」

床に放り捨てられたムチ。

つい頭がピンク色なので、ユーリに叩いてもらえることを妄想してしまう。

「ぐ、ぐふふふ…これはいい…」

下着に手を突っ込む。

しかし感触がすぐに消え、手が弾かれる。

「…」

腹立ち紛れにムチを取って床をひっぱたいてみる。

魔力を込めると火花が散った。

「…これはっ!」

ある一人プレイ案が閃いた。

『☆ユーリにやってほしいプレイ☆』と表紙に書かれた上質紙製のノートを開く。

「ユーリに見せたらドン引きされてしまいましたからね…すこしソフトなプレイがいいのでしょうか…」

その中の1ページを開く。

 

☆電気ムチSMプレイ☆

ユーリ(私でも可)が私(ユーリでも可)の大事なところとかお尻とか背中とかお腹とかetcをビシバシ電気ムチで叩くプレイ!

ユーリの泣き叫ぶ顔…はたまたSっ気を開花させて私を強引に犯すユーリ…最高!

洗脳剤の使用も視野に入れる。

洗脳「アタマクルーン」

○実験済み○

食事に混ぜて洗脳したところ、ユーリは私にしがみついて「ママ」と叫びながら12回連続でイき続けた。

赤ちゃんプレイは52P参照のこと。

 

「練習しておきましょうかね…」

こんなことを書いてはいるが、実は電気ムチの出力なんて調べたこともない。

ウルスラのように手加減するなり、本気で叩いてユーリの体に生傷を付けてそこを舐めてあげるなり、プレイの実現のためにきちんと調べておこう。

「ふっ!」

床を本気で叩く。

 

ベキベキッ!

 

「…あ」

聞いてはいけない音となぜか叩いたところの絨毯が煙を上げて凹んだ。

「…ま、まぁ、失敗は成功の元ですからね!じゃんじゃん実験しましょう!」

 

 

「…魔力量はだいたいこのくらい…っと」

『ユーリにやってほしいプレイ』ノートに追記してノートを閉じる。

「ふふ…帰ってくるのが楽しみです…」

ムチを握ってすっかり高くなった日の光をバックにうふうふ笑っていると、無意識に魔力を流してしまった。

「んひッ!♡」

…!?

自分でも驚いた。

「ぐっ…!ま、まさかユーリに叩かれていなくても感じてしまうほどに敏感になってしまっているとは…っ!」

たかが電気ムチ、しかし、これならば手を使わないし、異物を挿入するわけでもないから呪印は無視できる。

「く…!これは、浮気なのでしょうか…ッ!?」

ムチを手にわなわな震える。

ここまでの禁欲を無駄にしてさらに電気ムチに浮気までして性欲を発散するのか、それとも潰れそうなプライドを放り投げて本能に身を委ねるか。

…あれ?どっちもアウトコース?

「うぬぬぬぬぬぅ…!」

 

 

2時間後

「エメラル様、朝ごはんの支度が整いました」

扉をノックするウルスラ。

中からはなにかを叫ぶ声。

「ユー…!私はもう性…が収まりま……!ひいてはこの電気ムチで…慰行為を行います!」

何も言わずに扉を開ける。

 

そこには、素っ裸で勇者の顔写真の前で懺悔しながら電気ムチを握る魔王の姿が。

 

「…エメラル様」

「ユーリ様ぁ…哀れな子魔王めにどうかお告げを…」

 

その日、魔王城での公務は一切行われなかった。

代わりに気絶するまで正座でお説教をもらいましたとさ。

 

「性的快楽に繋がる神経の抑制呪印…」

その日を境に魔王は多少の気持ち良さすら味わうことができなくなりましたとさ。




底なしの性欲を書きたかっただけです。ハイ。

…電気ムチ、イイカモ。
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