ヤンデレ魔王に追い回される日々   作:パ〜ム油

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遅くなってすみません(´・ω・`)。

今回からクライマックス!


勇者の公務(その6)

 

「今日は早めに切り上げますわよ」

いつものように仕事をしているとミラが嬉しそうに口を開いた。

「早め?なんでだ?」

「今日は王族や華族の集まるパーティがありますの、なので私も参加いたしますわ!」

「俺をさらった前科は完全に帳消しなんだな…」

三日三晩…いや、それ以上に犯されたかいがあったというものだ。

すると、ミラはちらりとクララの方を見た。

「クララ、馬車の予約は入れてますわね?」

「…はい、6時に表玄関に白骨の馬を手配しています」

「ふん、まあ黒骨を手配しなかっただけ良しとしましょう…あ、そうだ」

ミラはニヤリと笑ってクララの書類の上に手を置いた。

「ここにある仕事は、パーティが終わるまでにきちんと片付けておきなさい?」

「ミラっ…!」

思わずガタッ!と立ち上がる。

しかし、次の瞬間には俺の身体に張り付いたスライムが蠕動し始めた。

「くっ…ぅ」

「どうかなさいました?どれ…ユーリィ様?」

「…なんでも、ない」

席に座る。

クララの顔は、心なしか少しだけ笑っているように見えた。

 

 

午後5時30分、夕日がオフィスに差し込んできた。

「…ん、馬が来ましたわ、それではご機嫌よう」

背中の大きく開いたドレスに緑色の髪がふわりとかかり、その白い肌を西日が赤く染めている。

美しい、という表現がまさにぴったりだった。

「…ふふ、私にメロメロになってますの?」

俺の目をちらりと覗き込んでくるミラ。

その時、俺に付いたスライムが激しく上下運動をした。

「っ!?い、いや、そんなこと、は…」

思わず机に手をつく。

その反応にかなりご満悦の様子でミラは言った。

「今日はいい夜になりそうですわ♪」

上機嫌で扉を開けて出て行くミラ。

それを見送った後、俺は床にへたり込んだ。

「クララ…俺が何をしたっていうんだよ」

「今日は来たるべきテロ決行の日ですからねぇ…あなたに余計な真似をされては失敗してしまうかもじゃないですかぁ?」

テロ、という言葉に自然と体がこわばる。

「何をする気だ?それくらいは話してくれてもいいだろ?」

「…、まあ、どうせあなたに止められるような計画ではないですしねぇ」

未だ蠕動を続けるスライムによって膝をついた俺の目の前に、一枚のメモがひらりと舞い落ちた。

「あなたの協力も必要ですし、せいぜい熟読しておいてくださいね」

 

 

魔界人権取得におけるテロ作戦

 

目標として以下のことを挙げる。

1.奴隷制度改定に対して否定的な王族代表の抹殺

2.魔王への直訴

3.人質の確保

 

以下のことを同時並行で行う。また、2、3についてはリーダー本人が行うことであり、ほかのスライム族は全員王族抹殺を最優先して行動すること。

目的のために、決して止まることのないよう。

 

 

「…抹殺?」

このメモから見れば、おそらく人質というのは俺だ。

リーダーたるクララが直々に俺を人質に取り、魔王にそれを訴えかけるというのだろう。

しかし、1番の項目は絶対に見過ごせない。

「仕方がないでしょう?私たちの権利を奪った張本人はきっちりといたぶって殺す、そうしなければ私たちの苦しみは伝えられない」

「そんなの逆効果だ、王族を殺してしまえばスライム族は結託して国に反旗を翻したと思われてもおかしくないぞ」

「それならそれで構わない、私たちが今の国の在り方を否定して武力的に立ち上がるのは本当のことなんだから」

極めて冷静な声。

こちらが尋問されているような気にもなってくるほど、それは冷たい声だった。

「具体的に言えば何族殺すつもりだ?」

「華族を含めたなら18族ほど、けれど数を聞いてもきっと意味はないからねぇ…♪」

口を歪めて笑う。

その寒気すら感じさせる口調に、問い返さざるを得なかった。

「どういうことだ?まさか無差別にやる気か?」

「そのまさか、だよ?スライム族だってれっきとした魔物、封印術を施したのち、パーティ会場に火を投げ込むだけ」

「そんな作戦…っ!俺は許さないぞ!」

 

「あなたは参謀ではないでしょう?魔王に直訴するための大事な交渉材料を、私がみすみす逃がすと思っているの?」

 

俺はクララの肩を思い切り突き飛ばした。

スライム族は物理耐性は高いがそれでもよろけるはずだ。

その後、一目散に出口へ向かう。

しかし。

 

「ふっ…ほんとにあなたは、お人好しですよねぇ」

 

バジュッ!

と、彼女の体から分離したスライムに拘束される。

そのスライムは俺の首を伝って、俺の体を登ってきていた。

「何をする気だ…?」

「交渉中に動かれては困りますからねぇ…悪いですけど、あなたには少し意識を失っていてもらわないと」

あごにスライムのひんやりとした質感がある。

 

情けない。

俺は結局何もできはしないのだ。

 

「私たちだけの国を作る…あなたが次目を覚ますのは、スライム達の理想郷…!そこであなたは永遠に私のもの…」

「なに…!?これが終われば俺は自由の身だろ!?」

 

「く、くふふ…あなたには人質以上の価値がある…!その体も、心も、精神も、理想も、思い出も、何もかもを私のものにする!そうすれば私たちは更なる繁栄を約束される!」

スライムで覆われた俺の顔を撫で、あちこちにキスする彼女に精一杯抵抗する。

「ふざけるな!俺が黙ってお前に好き勝手されるとでも思っているのか!」

「思っていない、だから調教してあげるんですよぉ?これまでよりももっと激しく、私の無償の愛をたっぷりと、じっくりと注いで…ね」

 

にっこりと笑うクララの顔は、半透明の青い幕によって遮られた。

 

気を失う数秒前、口に柔らかい感触と熱い吐息を感じた。

 

「私のものにしてあげますよぉ…♪スライム国の王子サマ…♡」




サボるとやはり文章力の低下が著しいですね…(´・ω・`)。

そういえば、あるサイトで18禁SS連載始めました。性癖満開で恥ずかしいので名前は秘密ですが…w。
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