この前も短編書いたのですが、7000字でヘトヘトw。
「ぁ…ぐぅ…」
俺は気づけばベッドに寝ていた。
それは監禁されて毎日のことだったが、今日はいつもの寝覚めとは違う。
まず、俺が裸であること。
そしてTC06が隣に寝ている(充電中)ということ。
TC06の、白い滑らかなボディには白濁液が付着している所を見るに、俺は例の薬で意識を持っていない間に性欲のままTC06と過ちを犯してしまったというところか。
「無様なものね」
「…ニコラ」
頭に響いてくる低い声。
「なんだ?冷やかしか?」
「そんなところ…昨日のあなたはホントに獣だったわよ?うめき声と咆哮だけ上げて腰をぱんぱんぱんぱん…」
「聞きたくない、やめてくれ」
「…で?あなた、これからどうするの?」
「…」
「あら?これまでのあなたなら、すぐにエメの元に帰る、なーんて言ってたと思うけれど」
「薬が、欲しいんだ」
「ああ、あの薬、ハマっちゃったのね」
「え?」
「海の外では問題になってるのよ?あの薬の類似品が大量に国中に出回って、しかも副作用は著しい魔力の低下」
「…嘘、だろ」
「あはは、その顔いいわね…あなたの場合は戦闘面に影響が出るほど魔力が無くなってるわけじゃない」
「本当か?」
「ええ、けれど…私を繋ぎ止める力がかなり弱くなってるわね」
「…!待て、それってつまり」
「ー起動ーTC06の活動を再開しますー」
TC06のアイランプが点灯してこちらを向く。
いくら頭の中で呼びかけようとも、ニコラはそれ以上俺と話すつもりは無いようだった。
「ふ…♪ユーリの位置…絞れました…♡おそらく…ヴァール国内のこの区画に居るのでしょう…」
私はユーリがいなくなってからの10日、ずっとお母さんの使っていた水晶でユーリの位置を探ってばかりいた。
本当に、1秒たりとも水晶から離れてはいない。
証拠も決定的なものも無しだけれど、そんな状況でまるまる10日もかけて見つけ出したポイント。
その地区を洗いざらい探せば、きっと。
「ユーリ、今行きます…」
魔力を普段のペースよりも急激に放出しすぎると身体に起こる反動がある。
今回のそれはかつてない程に凄まじい。
現に今もふらふらする体を、壁についた手で支えて歩いている。
と、目の前に黒い布が広がった。
「わぷっ!?」
柔らかい。
「エメラル様、ご飯の時間ですよ?溜まっている31食分、キチンと食べていただきます♪」
どうやら私はウルスラの胸に突っ込んでしまったみたいだ。
ウルスラがご機嫌で物を言うときは本当に嬉しい時(3年に1回くらいある)かマジギレしている時(5日に1回くらいある)。
「ウルスラ、そんなに私が部屋から出てきてくれて嬉しいんですか?帰ってきたら相手してあげますから、見逃してくださいっ!」
魔法で小さな爆発を起こし、煙幕を張っている間にウルスラの横を抜けて駆ける。
しかし。
「…はぁ、私が本来仕えているのはエメラル様です、ただし、エメラル様の旦那様も同様…ユーリィ様を助けようとするのなら、それをサポートするのが私の役目です」
「ウルスラ!分かってくれたんでs」
「したがって、短時間大量栄養体内注入術式(凶式)を取り行います、抵抗は無意味ですよ」
短時間大量栄養注入術式とは、身体の活動や活性化に必要な栄養素を魔力に混ぜて体内に注入する術式だ。
食事よりも多くの栄養を、短時間に、食事よりも多く取り入れることができる。
あるデメリットを除いて。
魔力を体内から放出するのは容易だが、外からの魔力の侵入を防ぐための安全機構が、ほとんどの魔族や生物に備わっている。
短時間大量栄養注入術式はその名の通り、外部からの魔力「注入」の術式である。
ちなみに(凶式)はウルスラが独自に編み出した術式法などを使うことを指す(今回は魔力濃いめということ)。
即ち。
死ぬほど痛い。
「い、いや…いやァ…いやあああああ!」
私は200年前のあの時のように、泣き叫んで暴れまくる。
「エメラル様、腹をくくってください、なに、全身をハエに食いちぎられる程度の痛みでしょう?大人になったエメラル様なら耐えられます」
「…本当ですか?」
ウルスラはにっこり笑って言った。
「本当です」
その3分後
「ひッ…いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「ユーリ君…本当にこんな所に?」
「…ざっくりとした解析ですが、この廃墟かお隣の酒場にいると考えられますね」
「嘘ついたなら…殺す」
私とロリ女はユーリ君を探してヴァール国内のある建物にやって来ていた。
「旧機械研究所…どうしてこんな所に?」
「ユーリィさんがいると確定したわけではないです、ちなみに機械研究所は機械研究に没頭していたヴァール国国王のクライム・ヴァールが作り出したこの国で最初の機械研究所でして、しかしクライム博士は凡人の機械的センスの無さへの絶望からか次第に引きこもりがちになってしまいます、しかしここで生み出された蒸気機関という物は今でもたくさんの物に使われていますね、たとえばあn」
「黙れ…殺すよ?」
私はツアーを求めているわけではないというのに、このお喋り女は勝手に喋り出してしまうからうるさくて仕方がない。
ユーリィ君を探しているというのに、何をそんなに呑気にしていられるのか。
「あ、でもシャッターも鍵も閉まってますねー、裏口は開いているでしょうか?」
「そんな必要はない…まとめて壊す」
「はぇ?」
「薬を…くだ…さい…」
首輪を付けられた俺は、犬の真似をしてお手、お座り、ちんちん、あらゆる屈辱を受けて薬をねだっている。
アホらしいとは思うが、しかし体は一向に言うことを聞かない。
「ー承認ーダーリン、舌を出してくださいー」
「ぁ…♡」
この薬のために生きているのだと、俺はもはや錯覚しはじめていた。
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