ヤンデレ魔王に追い回される日々   作:パ〜ム油

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ひとまず終わった魔界大戦!
これからはほのぼのに戻るかな?


魔界大戦(その後)

苦しい。鼻が痛い。

息苦しさで目覚める。

「ユーリ…愛してますぅ…」

俺の口と鼻の上で魔王が座っている。

片手に酒瓶。片手に俺の下着。

「魔王!昨日4回もシただろ!」

勢いよく起き上がる。その拍子に魔王が俺の下着を手に、嗅いだまま後ろに倒れる。

「あと一回だけ、お願いします…」

濡れ濡れと光る目でキスを迫ってくる。

「だめ、朝ごはん食べるぞ」

「口移しします!」

「却下」

「あーんします!」

「それくらいならお好きにどうぞ」

このやり取り、普通の夫婦みたいだ。

魔王と手を繋いで食堂に入る。

「…お兄ちゃん、お姉ちゃん、おはよ」

「おはようさん」

「エメラル様、おはようございます」

「おはよう!」

「…朝酒はやめた方が良いと申し上げましたが」

「いいからいいから、大切なお話があるの」

魔王が食卓の前に立つ。

「結局、人間側から降伏を受け付けました」

魔王が真剣な口調で言う。

てっきり俺に、戦争のことは話してくれないものかと思っていた。

「それで、条件とかは?」

「勇者の返還をしてくれ、と嘆願がありましたね」

「…お姉ちゃん、魔界の方から条件は出さなかったの?」

「私はユーリさえ側にいるならどうでもいいんですよ、詳しい内容はここにあります」

紙を差し出してきた。

3人でそれをじっと見る。

 

・ハザラの街周辺地域を魔族の領土とする

・龍神族等の少数魔族の殺害に対する報復の許可

・賠償金9000万ドレン

・交易の開始

・勇者の人質

以下を降伏条件とする。

 

「…魔王、交易ってどういうことだ?」

「ふふ、人間界とも貿易を始めたいと思いまして」

ウルスラがやや焦ったように言う。

「しかし、何を輸入するのですか?こちらからは魔法道具など多くの輸出品はありますが、人間界の物は大抵揃います」

「え、えーと、それは…その…」

歯切れの悪い答え。何だろう、とても嫌な予感がする。

「…お姉ちゃん、ポケットの紙、何?」

「げっ!これは、何でもないでs」

マリンちゃんが素早く紙を奪い取り、開く。そこにはとても恐ろしいことが書いてあった。

 

交易中に手に入れる品(ユーリ用♡)

・ローション

・首輪

・手錠

・足枷

・あなるびーず

・おなほ

・猿ぐつわ

・薄い本15冊(私の学習用)

 

「…お姉ちゃん、さすがに引くよ」

「え!?マリンだってこの前ユーリのお尻を泣かせて喚かせて掘りたいって言ってたじゃないd」

「それとこれとは話が別!」

「お二人とも!食事中です!」

ウルスラが珍しく叫ぶ。どちらも黙る。

というかマリンちゃんまで…!?

「とにかく、そういった話は後ほどどうぞ」

「…ごめんなさい」

「ウルスラが怒るとは…」

唯一の常識人ウルスラ。居てくれてよかった。

「話を戻そう、交易ってのはいつから始まるんだ?」

「人間はこの条件をしぶしぶ呑むそうですので、これから少しずつ話を進めていくつもりですよ」

「ふーん、あ、あと俺を刺した騎士のことは、魔王はどうするつもりなんだ?」

「ああ、ヘレナとかいう子ですね」

「…なんで知ってる!?」

「ふふ、秘密です、それに何をするでもないですよ、また戦争になっては逆効果ですから」

怖い。絶対盗聴器とかあるわ。

「ふう、魔王が人間滅ぼすとか言い出すかと思ってヒヤヒヤしたよ」

「…ユーリ、本当に勝手なことはしないでください」

「ごめんな」

「…お兄ちゃん、私もお兄ちゃんが居なくなったら寂しいから」

「気をつけるよ」

「…その代わり、また今度お仕置きさせて」

「はいはい…え?」

「…やったー!あなる予約成立!」

「ずるいです!私も」

食卓がミシリと音立ててひび割れる。

「全員、ご飯を食べなさい」

「「「すみませんでした」」」

怖い人ばっかりだ。恐ろしや。

と、魔王に手を握られる。

「ユーリ、あとで一緒にお昼寝しましょうね♪」

もう片手も。

「…お兄ちゃん、私も一緒に寝たい」

ウルスラがジト目で見て、ぼそりと呟いた。

「私の部屋は、いつになったら変わるのでしょうか…」

なんだかんだで、楽しい日々だ。

戦争は俺にとって大きな変化はなかった。けれど、魔界の勝利ということは、多くの戦死者もいるだろう。

その人々に謝りたい。けれど、今はもう叶わない。

この日々を少しだけ、俺は恐れている。




ハッピー回!
次回からどうしようかな…。
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