今度は勇者が看病しようとするのですが…。
「ごほっ!けほっ!」
「エメラル様、大丈夫ですか?」
「魔王、やっぱ薬きちんと飲もう、な?」
魔王が風邪を引いた。けれどウルスラが勧める薬は、どういうわけか絶対に飲まない(めちゃ苦いらしい)。
「やです…その薬は絶対飲みません…」
「ウルスラ、どうするんだ?」
「2日も寝たら治るでしょうが、やはりこの薬を飲めば…」
「いや!ウルスラはご飯作ってきてください!ごほっ!」
ウルスラがとぼとぼ出て行く。
入れ違いにマリンちゃんが入ってきた。
「…ふふ、お姉ちゃんが寝込んでる間はお兄ちゃん独り占めー!」
その言葉に機嫌を損ねたのだろう。
俺の服を掴んで自分の元に寄せてきた。
「うるさいです、ユーリ、そのお薬飲ませてください」
「あ、飲むのか」
丸薬を差し出す。しかし、受け取らない。
「ユーリ、さっさとしてください」
「あーん」
「違います」
どうしろってんだ。
「…お姉ちゃん、今風邪引いてるのに口移しはやめた方がいいよ」
「ユーリならやってくれますよね!」
二人にじーっと見られてる。どうするべきか。
風邪はとっとと治すに限る。うん。
「魔王!飲め!」
「んぶぅ!?んがっ!んぁーー!」
「…お姉ちゃん、かわいそうに」
鼻を押さえて無理やり薬を飲ませる。
魔王は心なしか先ほどよりぐったりしている。そのまま涙目でこちらをキッと睨んでくる。
「首しめプレイなら大歓迎ですけど、このお薬は嫌いです…」
「…いっつもお兄ちゃん虐めてるからだよ」
そういうマリンちゃんも俺の後ろ開発したけどね!調教したけどね!あ、そうだ。いいこと思いついた。
「マリンちゃんちょっとこっち向いて」
「はい?んぐぅ!?んー!!」
無理やり飲ませてやった。苦味からか悶絶している。
「思い知ったか!」
「…お兄ちゃん、穴、塞がらないくらい調教してあげるから」
「なっ…!そもそも、マリンちゃんが魔法で作るアレは俺のより大きいんだよ!あんなの突っ込まれる身にもなってみろ!」
「あ、あれは作ってるんじゃなくて、魔王一族でたまに雌雄同体が生まれるから仕方ないの!性欲も2倍以上出ちゃうし!」
かしましく言い争っていたところで、扉が勢いよく開いた。
ウルスラが入ってくる。
「お二人とも、病人の近くです」
「…ウルスラだって性欲くらい溜まるでしょ!」
「私は異種には興味ありません!」
「…ならさ、お姉ちゃんとお兄ちゃんの部屋から漏れる音聞いて何か感じないの?」
「感じません」
「はぁ…ウルスラは分かってませんねえ」
「…不感症だね」
言われるたびに、震えているウルスラの頭に怒りマークが浮き出ているのを感じる。まずいぞ。
「と、とりあえず魔王は寝ろ!俺らは外出るから、な!」
「ユーリと私だけにしてください!」
「…私もお兄ちゃんといたい!」
「エメラル様一人にすべきです!」
この後滅茶苦茶もめまくった。
4時間後
全員魔法使ったり肉弾戦したりでぐったりと倒れている。
「ぜぇ、はぁ…」
「わかり、ましたか、はぁ、はぁ」
「…出て、行かないもん、ふぅ、ふぅ」
「…死にそう」
俺は他の猛者と違って死の危機に瀕してます。はい。
ウルスラがナイスな結論を出す。
「ふぅ…とりあえず、みんな寝ましょうか」
「「「…そうしよう」」」
そして出て行くとき、魔王が小さな声で。
「ごめんなさい、駄々こねて」
可愛いところもあるものだ。
「大丈夫だよ、魔王といたら楽しいし」
そう言うと、布団をかぶってしまった。
「ユーリはずるいです」
「はいはい、治ったらまた一緒に寝ような」
背後でウルスラとマリンちゃんが砂糖吐きそうになっていたことを、二人は知らない。
らぶあま回?ドタバタ回?(中途半端回
そしてまさかの、マリンちゃんふたな◯!
しかもビッグサイズ…。勇者の穴は無事でいられるのか!?
魔界の風邪薬には何が入っているのか…?