ヤンデレ魔王に追い回される日々   作:パ〜ム油

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田舎町のベリ村を二人で練り歩きます。


新婚旅行(その5)

「ユーリ!あれ、あれ食べましょう!美味しそうです!」

「また食うのか…」

ベリ村。王宮からもハザラの街からも離れた田舎町だが、そのぶん都会とはまた違う風習や料理がある。

「むぅ、せっかく人間界に来たんですから」

「でもさ、あんまり食べたら太r」

「そ、それは…えへへ…も、もし太ってもユーリなら愛してくれますよね?」

「重いのに騎乗位されたら困r」

「黙れ」

魔王の目が光り、視界が一瞬ブレた。

 

気がつくと飯店の中にいた。

「あれ?俺何してたっけ?」

「なんだっていいじゃないですか、ささ、何食べましょうか?」

なんかデジャブだ。

ま、いっか。

魔王は楽しそうにメニューを見ている。

よくもここまで食べられるもんだ。

「俺はここまでの4軒でもう満足だし、魔王の好きなもの食べな」

魔王は少しだけ寂しそうな顔をした。

「でも私、一人で食べても…」

そして愚痴を言いだした。やれやれ、なんでも俺にベッタリだ。

可愛いからいいけど。

「ま、まあまあ、俺もちょっと食べるから、な?」

そう言った瞬間目が輝いた。

「うーん…なら、これとこれと、あと、これボトルで頼みますね!」

「好きにしてく…おい、待てよ?」

「注文しました!」

「ボトルってなんだボトルって!」

「これですよ?地酒ってなんか美味しそうじゃないですか!」

メニューを奪い取って魔王が指差したところを見る。

 

ベリ村地酒「びっぐばん」アルコール度数22%

 

22%!?

ていうかネーミングセンス無さすぎ!

魔王って結構酒乱だった気もするし。

「…お酒、飲みたかったわけ?」

「どうせ今日は移動しないわけですし、こんな時間からのお酒もいいかなーと思いまして」

「ほどほどに、な?ハメ外すなよ?」

「私ほどお上品にお酒を飲む魔王はいませんよ」

ご機嫌の魔王と、色々と先に不安を感じる俺は料理が来るのを待っていた。すると魔王が。

「ユーリ、ここ、「ざしき」ですよね?」

「ああ、区切られてるし、くつろげるだろ?」

そう言うともじもじして、爆弾発言を投下した。

「…シたくなってきたんですけど…」

「あのなぁ」

「言いたいことはわかってます!でも、ユーリといると興奮してくるんですよ!」

「とにかく、宿に帰るまでダメ」

「舐めるだけさせてくd」

「ダメ」

魔王が涙目になっている。しかし、ここで許せない理由があった。

これは躾だ。最近魔王は底知れない性欲が昼にも出てくるようになった。抑制できるようにしないと。

 

しばらく睨み合っていた。そこで扉が開き。

「お待たせしましたー」

ナイスタイミング!

「こちらのお料理と、本日はカップルデーなので、ザクリの実のお漬物をサービスいたします!」

ザクリの実?どっかで聞いたことある。

「では、ごゆっくり」

ぴしゃりと扉が閉まる。

 

「いただきましょうか」

「あ、ああ」

しかし、魔王は皿には手を伸ばさない。

仕方がないから俺が食べる。

「食べないのか?」

「食べますから、ほっといてください」

ハイペースでびっぐばんを飲んではザクリの実をつまんでいる。

「飲みすぎて足腰立たなくなっても知らないぞ」

「ひっく、関係ないです、ユーリには」

顔が真っ赤だ。

まずい。主に俺の股間が。

「おい、もうやめとけ!」

「さっきみたいに放っておいてください!」

酒を奪おうとする。その瞬間、魔王に顔を撫でられた。

「邪魔です」

俺の平衡感覚が狂って、倒れた。世界が回る。

「お、おい、まお…エメ、冗談もほどほどに」

「…帰りましょうかね」

「え?」

「運びます」

静かすぎる。恐ろしい。このまま殺されると言われても納得できそうなくらいだ。

魔王が俺を担ぐ。そのまま店を出た。

 

宿に着くと、俺を乱暴にベッドに降ろした。

「え、エメ、もっと優しく…」

魔王の顔は紅潮していた。

「ふー…ユーリ、お仕置きの時間ですよ」

!?

いくら何でも理不尽すぎる。

「お仕置きじゃないだろ!そもそも昼からシたいとか言う魔王がどうかしてる!」

「ふふ、ふふふ、それで言い訳は終わりですか?」

「え?」

「もう、我慢できないので♪」

 

8時間後

「あれ?きちんと出なくなりましたね?ユーリ?ちゃんとイってるはずなんですけどね?」

声が出ない。魔力で精気を無理やり回復させられて20発以上を出させられた。

「も、もう、むり…」

「やれやれ、これに懲りたら私に性欲を我慢させるなんて考えないことですね」

勝ち誇った顔だ。満足したらしいが、ここで頷いては思うつぼ。

「でも、魔王は性欲強すぎだから、少しは…」

「…まだ、分かりませんか?」

にじり寄ってくる。

「ま、待て!これ以上はホントに死ぬ!」

「私もお腹張るくらいシましたけど、ユーリがそんなこと言うなら仕方ないですね♪」

 

その次の日のベリ村滞在二日目は、寝込んだせいでろくに観光できなかった。




底知れない性欲…。
さすがに死ぬ寸前までされると恐ろしいですね。
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