ヤンデレ魔王に追い回される日々   作:パ〜ム油

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サンタさんから変な時計をもらった勇者。
そして変な能力を覚醒するのでした。


勇者の覚醒

朝起きると、隣に魔王が寝ていた。

最近は寝てる間に襲われることはないので、鍵をかけず寝ていたが、ちゃっかり入ってきた。

「んん…ユーリ?」

「あ、おはよう」

ぽんぽんと頭を撫でてやると、ふやけた顔で抱きしめられる。

「なんですか?その時計」

魔王が右手を触ってくる。

そういえば握ったまま寝てしまったようだ。

金時計。

何やら魔力が入っているようで、それを触ると体に流れ込む感触があった。

そして、時が止まった。

金時計は動いている。昨日触った時は止まっていたのに。

「ユーリ?」

「…話、聞いてくれるか?」

「構いませんけど…」

 

これまで起こったことを話した。

すると、魔王は俺の手を握ってきた。

「ユーリ…少し夜の営みがハード過ぎたかもしれませんね…」

「俺は正常だ!」

「おかしいですよ!時の魔法なんて、扱える人間を聞いたことがありません」

「確かにそうだ、でも例外はあるだろ?」

「神様でもない限り、時を止めるなんて無理です、私でも1秒止められませんし」

「…見てろよ、止めてやる」

金時計を握る。

昨日の弾かれるような感触とは違い、じわりと何かが入ってくる。そして、段々と魔王のまばたきがスローモーになる。

「止まった!見ろ!エメ!」

しかし魔王はぴたりと動かない。

魔王には今の俺は見えないだろう。

「…ならどうしようかな」

あそこまで恐ろしかった魔王が、無抵抗で座っている。

仕返しだ。

「見てろよ…」

 

魔王の服をはだけさせる。

縄で縛る。

目隠しする。

 

そっち系のプレイみたいになったが、焦らしプレイも魔王へのお仕置きにはちょうどいいだろう。

「はは、これでよし」

時計を離す。

時計が動き出した。

「…!なんですか!?目の前が真っ暗に!」

「どうだ?拘束されるだけの恐ろしさがわかったか?」

胸をつついてみる。

「んッ…」

色っぽい声をあげて、体をくねらせている。

その調子で色々撫でる。

「ユーリぃ…焦らさないでくださいよ…」

「これまで襲ってきたのを謝ったら許してやる」

すると俺の股間に足を伸ばし、ぐにぐに弄ってくる。

「私が謝るのなんて筋違いですよーだ」

「…ふぅん?」

このまま焦らすとしよう。

 

1時間後

「んッ…ふっ…まだまだ」

「とろとろのくせに」

 

3時間後

「あ、あのぅ…ちょっと休ませてください…」

「ダメだ」

「いじわる、んっ…!」

 

5時間後

「キスだけ、キスだけでいいからさせてください…」

「仕方ないな、ほら、指」

「指じゃないです」

「じゃあお預け」

「指でいいですから、んっ、むぐっ…れろッ…」

 

6時間後

「失礼します、ご飯ができまし…た…」

「あ、ウルスラこれは違」

「ユーリ?先っぽだけ、先っぽだけしゃぶらせてください…お願いします…ユーリの無しじゃベッドが濡れて、私ももうとろとろなんですよ…」

「…ごゆっくり」

「ウルスラ!そういう趣味じゃない!」

「しゃぶらせてください…お願いです…」

 

8時間後

「はぁはぁ…はぁ…」

「おい、エメ?平気か?」

「…す」

「え?」

「こんなに焦らしてこれは襲ってくださいってことですよねそうですよねとろとろになった私を犯すわけでもないしこれはユーリが犯してほしいってそういうことですよね愛してます」

「!?」

縄が切れ、服が破れ、目隠しが取れ、魔王が据わった目でこちらを見る。

「エメ、時を止めて逃げられるんだぞ?俺は」

「無駄です」

俺の首に、赤い文様が浮かぶ。

「首輪っ…ズルいぞ!」

「ああ首輪付けられたユーリかわいいですよワンちゃんよりずっとかわいくて従順になるユーリ大好きです!」

首輪の命令で引きずり倒され、時計が奪われる。

「ま、待て、謝るから!」

「いただきます!」

 

15時間後

「あーあ…もう限界ですか…」

魔王が退屈そうに自分の体中にこびりついた、粘ついた白濁液をぺろぺろなめる。

「もう、許してくれ…」

「肌がふやけて私の匂いが取れなくなるまで舐めて、擦り込んで、吸い付いて、染み付けてあげます」

体をひたすら舐められ、乗られ、擦られた。

「夜はこれからです♡」

「待て待て!頼むから許してくれ!」

「いい声で鳴いてくださいね?」

 

次の日

「ユーリ、生きてますか?」

「…終わった?」

「終わりましたよ?体中私の香りに包まれて嬉しそうですね♡」

体がべたべただ。唾液とか、とにかくありとあらゆる体液を染み込まされた。

「…そんなことより、俺の力は?」

「クインちゃんに金時計を調べてもらいました」

「うん」

「これ、サンタの魔力入ってますね」

「サンタ?」

「昔はニコラとかいう名前でしたが、神様ですよ」

「…え?」

神様?

神様って実在するのか?

「私より強大な神、その一人です」

「…そのサンタさんが、なんで俺にこんなもの?」

「…サンタは、あまり魔族の前にも人間の前にも姿は見せませんし、特別に気に入った者以外には望むプレゼントを渡すだけです」

「結局不明ってことか?」

「いえ、恐らく、ユーリの中の魔力に反応したか何かで、ユーリを魅了する気です」

「魅了って、そんなわけ」

「ユーリに惚れ込んでるんです!たとえ神様だろうが私が殺さないわけにはいきません!」

まずい。またハイライトオフだ。

死人?いや、死神?とにかくこれ以上魔王が誰かを殺してしまうのは勘弁だ。

「俺が聞いたのはしわがれた声だったぞ!」

「…ユーリ、声、聞いたんですか?」

肩を掴まれる。

「え?いや、ちょっとだけ」

「…傀儡ですね」

「傀儡?」

「ニコラは欲の強い神だと聞いたことがあります、彼女はきっと誰も来ない場所で、死人を操って、人々の心をプレゼントで奪って、気に入る者を見つけたら引き込む、そういう神なんだと私は思っています」

「それは、少し歪んでるんじゃ」

「ユーリはクリスマスという言葉を知らないでしょう?」

「ん?ああ、まあ、な」

「ニコラというのは人間でした、彼女はとても優しく、美しく、人々に愛され、いつしかとても有名な娘になっていました、しかし、彼女にはどうしても欲しいものがあったのです」

「欲しいもの?」

「愛する人、ですよ」

「みんなに愛されてたんだろ?」

「彼女が愛を注げるものは、無かったんです、生きているうちに多くの貴族や王族から贈り物を受け、愛を告げられましたが、彼女には全て魅力とは思えなかった」

「どこからそんな情報」

「ユーリの育った街は元々、貴族の元で繁栄したのですが、その貴族はニコラに求婚を断られ、それ以来クリスマスを祝うことはなくなりました」

「結局、クリスマスって何なんだ?」

「ニコラの誕生日です」

もう頭が痛い。

しかも魔王も目がおかしい(暗く淀んでいる)。

よし、ここは魔王も頭を冷やす必要がありそうだ。

「…少し考えさせてくれ」

「いいですけど、部屋からは出ないでくださいね」

「…分かったよ」

 

魔王城よりずっと北

極冠周辺

「ユーリィ・グレイ…」

赤い服を着た一人の女が、ユーリィの写真を撫でる。

「可愛い…愛せそう…」

頰を赤く染め、写真に口づけして、かたりと置く。

足元の、生きているとは思えない老人達の死体を、全く気にせずに。




時計を持てば時を止められる勇者。
なんか色々壊れた性能の魔王。
そして、新キャラ(?)サンタさんことニコラ。
次からはサンタ編です。
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