姫野四葉は勇者である 作:水甲
若葉ちゃんが再起してから一週間が経ち、私たちはこれまで以上の数である敵と対峙していた。
「敵はこれまで以上、みんなで力を合わせて、四国を、人類を守るぞ!!ファイトーー!!」
「「「「「「おぉーーー!!」」」」」」
円陣を組み、私たちは気合十分だった。それに今回は杏ちゃんが考えた作戦もある。その作戦は役割分担をしっかり行い、丸亀城の正面、東西に勇者を一人ずつ配置し、杏ちゃんと勇者1人は後方で待機するということだ。そして私はと言うと……
「四葉さん、作戦通りに」
「了解!!」
私は勾玉を鞭状にし、思いっきり敵を撃退していった。私の役目は撹乱、殲滅の二つ。私の攻撃で敵の動きを乱しつつ、敵を撃退。前衛に立った勇者たちは動きが乱れ敵を倒していくというものだった。
「四葉さん、東側を一緒に!!」
「行くよ!!」
杏ちゃんとタイミングを合わせて、遠距離からの攻撃で数を減らしていく。それに伴い疲労した若葉ちゃんと千景ちゃんの二人を交代させられる。サポートメインだけど、守り神としては十分な役割だ
しばらくすると敵の動きが変わってきた。これって集まってきている?
「どうやら進化体みたいだな。だが!!」
若葉ちゃんは居合抜きで進化体を切り裂いた。進化したてで脆いかと思ったけど、何だか二体に別れていた。
「二体!?」
若葉ちゃんが二体の進化体に囲まれてしまった。ここは直ぐ様助けないとと思った瞬間、どこからともなく放たれた炎に二体の進化体は焼き尽くされた。炎は円盤状の何かを包んでいいた。あれって、球子ちゃんの?
「どうだ!!輪入道の力は!!」
「タマ、頼りになるやつだ」
「だけどこいつは焼き尽くすのは難しいぞ」
球子ちゃんの言うとおり、残ったバーテックスが一箇所に集まっていく。あの大きさはこれまで以上の……普通だったら怯んだりするんだろうけど、今の私たちは怯むなんてことはない。
「杏ちゃん!!敵を撹乱するよ!」
「はい!」
私は手鏡を取り出すと同時に、大型進化体の周りに無数の鏡が現れた。杏ちゃんは鏡のひとつに何十本もの矢を放った瞬間、鏡に当たった矢が反射し、敵を貫いていく。しかも矢は消えること無く、無限に反射し続ける。これが私の二つ目の武器の能力。守りと攻撃を兼ね備えた鏡だ。
「若葉ちゃん!!みんな!!今だよ!!」
「「「「「ハアアアアアアアアアアアア!!」」」」」
五人が同時に大型進化体に向かって、攻撃を繰り出した。五人の勇者たちの攻撃を喰らい、大型進化体は塵になって消えていった。
「勝った……私達……勝ったんだよね……」
勝利に安堵した私だけど、突然意識が遠のいていった。なんだろうコレは……私に何が……
『戦いはひとまず終わりです。ですが、貴方が本当に守り神となりたいのであれば……一人の勇者と一人の巫女を救う必要があります。そのための力は貴方は持っているはずですよ』
この声……ヒメノ様の声……
「四葉、さっきの……四葉?」
「あれ?四葉ちゃんがいないよ」
「勝手にいなくなるってことないわよね」
「杏、近くにいたから見てただろ。何処に行ったんだ?」
「そ、それが急に四葉さんが倒れると同時に……消えちゃったんです」
「一体何が………」
気がつくとそこは荒れ果てた神社の前にいた。ここって四国じゃない?
「みんなは?大丈夫だよね」
一体何が起きてるのかわからないけど、今は私が何処にいるのか知るべきだ。とりあえずこの神社は何処なんだろうかと思い、調べると石碑に何かが刻まれていた。
「諏訪大社……ここって諏訪に……」
執拗に破壊されてる……ここが結界の要だとしたら、他の人達は……それに若葉ちゃんが言っていた諏訪の勇者は……
突然剣型のアクセサリーが何かに反応した。私はその反応が強い方に向かっていくとそこには二人の少女の遺体を見つけた。
「死んでる……供養してほしいからってことじゃないよね」
正直出来るかどうかわからないけど……私はアクセサリーを一本の剣に変え、二人の遺体に突き刺した。その瞬間、遺体が光り輝き、命が吹き返すのを感じた。それと同時にものすごい疲労感が襲った。
「うぅ……」
「うた……のん?」
「みーちゃん?」
「良かった。成功したみたいだね……でも私は……眠い……」
私はそのまま地面に倒れ込んだ。もしかしてかなり無茶をしたからかな?とりあえず起きたら……若葉ちゃんたちに……連絡を……
まさかの諏訪行き+歌野と水都の復活でした。