姫野四葉は勇者である   作:水甲

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18 決心

目が覚めると最初に目に入ったのは見知らぬ天井だった。ここは……病院?

 

「………どれくらい眠ってたんだろ?」

 

「まる二日ぐらいだよ。よっちゃん」

 

声が聞こえた方を向くとそこには歌野ちゃんと水都ちゃん、ひなたちゃんの三人がいた。というか2日も寝ていたなんて……あっちで話しすぎちゃったかな?

 

「身体の方は大丈夫ですか?」

 

「うん、何とか……あれ?」

 

三人に元気な姿を見せようとしたけど、何故か足が動かなかった。あの大型バーテックスとの戦いの時は特に怪我とかしてないけど……これってアレが原因だよね

 

「よっちゃん、もしかして足が動かないの?」

 

「うん、あの時の戦いの後遺症かな?もしくは誰かを助けた時の……」

 

「………四葉さん、気がついているのですね」

 

ひなたちゃんは真剣な表情でそうつぶやいた。ひなたちゃんも私の身に起きていることに気がついてるんだ。神の力を使い続けた結果、もう私の身体は限界を迎えようとしていることに……

 

「ひなたちゃん、悪いんだけどみんなに話さないといけないことがあるの。今このときだけ戦いを終わらせる方法について……」

 

「……分かりました。若葉ちゃんたちは今……」

 

若葉ちゃんたちがいる場所を言おうとした時、ひなたちゃんの端末にメッセージが入ったみたいだ。ひなたちゃんはそれを確認すると……

 

「何だか厄介なことになっているみたいですね」

 

「厄介なこと?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

歌野ちゃんに車椅子に乗せてもらい、水都ちゃんがみんながいる場所まで車椅子を押してくれた。四人で集まっている場所に行くと……

 

「「「「……何事?」」」」

 

私達四人が口を揃えてそう言った。何故か険しい顔をしている千景ちゃんの前に、若葉ちゃん、球子ちゃんが正座し、友奈ちゃんと杏ちゃん、それと片腕がない神宮さんが苦笑いしていた。

 

「神宮さん、何があったんですか?」

 

「そうですね。実は……」

 

神宮さんがありのまますべてを話した。どうやら秘め事中を妨害されて怒ってるけど、でも、ごめん。ここって病院だよね?

 

「話はわかりました。神宮さん、千景さん、場所をわきまえて下さい。なんで病院でそういうことを始めようとしているんですか!!」

 

「そ、それは……」

 

「何というか流れで……」

 

「流れだからってそういうことをするのはどうかと思いますよ!!」

 

「「は、はい」」

 

ひなたちゃんに怒られる二人、というか私の話できるかな?

すると若葉ちゃん達が私のことに気がついた。

 

「四葉、お前も目覚めたのか」

 

「それにそれって……」

 

「あはは、ちょっと足が動かなくなってね」

 

「足が動かないって……」

 

「もしかして私達を助けた時に使った切り札の後遺症で……」

 

杏ちゃんは本当に鋭いな~そのとおりだよ。だけど今はその話じゃない

 

「みんながここに集まってるし、私の話を聞いてもらっていいかな?」

 

「四葉の話?」

 

「別にいいけど、彼はどうなの?」

 

千景ちゃんが神宮さんの方を見てそう告げた。一応大社の人だから聞いてもらいたい。別に拒否する理由もない。私は神宮さんに聞いてもらうように言い、私はあの世界で聞いた話をみんなに伝えた。

 

「私、眠ってる間にね。私の身体に宿った神様と話したの。神様の力を使いすぎて私はもうすぐ死んじゃうみたいなの。おまけに力の使いすぎで、宿ってる神様も消滅しちゃうんだ」

 

なるべく暗くならないように明るく話したけど、みんな黙り込んでいた。これはどうしたものか……だけどちゃんと話しておかないと、今このときだけ戦い抜く手段を

 

「それでね。私は最後まで戦いたいの。それを言ったら、神様からある方法を教えてもらったの。最後まで戦える方法、それは私が神様になること……」

 

「神様に……」

 

「なるって……」

 

「球子ちゃん、杏ちゃん、言葉のとおりだよ。人から神になるんだよ。命をかけてね」

 

「命って……四葉ちゃん、死んじゃうの?」

 

「死んで神になる。それしか方法がないの」

 

「貴方はそれをやるっていうの?戦い続けるために……」

 

「うん」

 

またみんなが黙り込んだ。こうなることは予想通りだよね。でも私は何を言われても神になる気だ。

若葉ちゃんは立ち上がり、私の胸ぐらをつかんできた。

 

「四葉!!お前……」

 

「若葉ちゃん……私はこのまま残りの人生をただ見ているだけは嫌なの。最後まで戦い続けるために……」

 

「だからって……」

 

「ごめんね」

 

涙を浮かべる若葉ちゃん、それにみんなも泣きそうになっていた。ごめんね、みんな、辛い思いをさせて……

 

「ねぇ、よっちゃん、決心は変わらないんだよね」

 

「そうだよ。歌野ちゃん」

 

「そっか、それだったら姫乃ちゃんの面倒、私とみーちゃんに任せていいかな?」

 

それって、白鳥家の養子にするっていうこと?いや出来るものなの?

 

「止めることが出来ないなら、私達がよっちゃんの代わりにね」

 

水都ちゃん、本当にありがとう……それだったら私からもちょっとお願いをするために神宮さんにあることを耳打ちした。

 

「………時間かかりますよ。それ」

 

「叶えてくれる?」

 

「貴方の願いなら」

 

神宮さんなら本当に叶えてくれる。あとは戦いの時まで……

 

 

 

 

 

 




乃木若葉の章、もしかしたら残り二~三話くらいで終わりです。その次は幕間的なものをはさみ、鷲尾須美の章に入ります
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