姫野四葉は勇者である 作:水甲
私も学校生活に慣れてしばらく経ったある日のこと、二体目のバーテックスが進行してきた。
今回は何だか形が天秤に似ている。どれくらい前かバーテックスの名称が十二星座に適用するようになったためか、端末に映し出された名称は天秤型と書かれている。
「流石にリブラ・バーテックスは強敵だね」
「のんきに感心してないで、どうにかしろよ!!」
「あの風じゃ近づけないよ~」
「姫野さん、何かいい方法は……」
そんなこと言われても、勾玉で縛り上げようとしても回転しているから弾かれるし、遠距離からだと回転して起きた風で吹き飛ばされるし……
「ん?なぁもしかして中心は安全なんじゃないのか?」
「安全みたいだけど、罠か…‥…」
「よし、行くぞ!!」
私が言い終えるの待たずに、銀ちゃんは突っ込んでいった。ちょっと無茶しすぎだって……
「あなたたちね……いくら何でもゴリ推しすぎでしょ。いくつ生命があっても足りないわよ」
「「「「はい……」」」」
リブラ・バーテックスを何とか倒せたけど、流石にきつすぎた。
「連携の演習不足ね。まず四人の中でリーダーを決めるべきだけど」
安芸先生の言葉を聞いて、須美ちゃんが何だか気合が入っている気がした。もしかしてリーダーやりたいのかな?でも私的には……
「乃木さん。お願いできますか?」
「えっ?えっ?」
うん、園子ちゃんがリーダーなのは納得できる。のんびりしているけど結構私達のこと見ている。それに咄嗟の事が起きても焦ったりしないようなきがするし
「私も園子ちゃんがリーダーでいいよ」
銀ちゃんも須美ちゃんも納得していることでリーダーは園子ちゃんに決定した。そして私達の連携を鍛えるために合宿を行うことになった。
「合宿はチーム連携と個人個人の能力強化行う予定よ。練習相手も来てもらうことになっているわ」
安芸先生はそう言いながら、何故か私と園子ちゃんの方を見た。もしかしてその練習相手って………
合宿当日、私たちはバスで合宿先につくとそこには見覚えのある二人がいた。
「わぁ~たかゆーともっちゃんだ~」
「なんとなく予感はしてたけど、まさか優くんと桃ちゃんが来るなんてね」
「お正月ぶり、四葉、園子」
「よろしくね。あともっちゃんはやめて」
「あ、あの……」
私と園子ちゃんは二人との再会を喜び合っている中、須美ちゃんが何か聞きたそうにしていた。そうだった。二人は知らなかったっけ
「紹介するね。こっちの男の子は高嶋優、ちょっと気弱そうなのは伊予島桃」
「もしかして園子と四葉の二人が前に言ってた奴らか?」
「高嶋家と伊予島家の……でもどうして二人がここに?」
「それは……」
「安芸さんに呼び出されたんだよ。合宿を手伝ってくれって」
安芸先生と知り合いだったんだ。まぁ確かに個人個人の能力向上にはこの二人なら安心して任せられるかもしれないな
「というわけでそれじゃ早速始めるか。えっと三ノ輪銀って?」
「私だよ」
「よし、じゃあ勇者に変身しろ。あと出来るだけ加減するようにな」
「「えっ?」」
早速個人演習が始まるのであったが、優くんが勇者に変身するようにと言われて驚いている二人だけど、私と園子ちゃん、桃ちゃんの三人は特に驚かなかった。
だって……
数分後、銀ちゃんは息を切らしながら、床に倒れ込んでいた。優くんはというと特に息を切らすこともなく、まだまだ余裕そうにしていた。
「加減しろって言ったろ。これじゃ午後からの連携演習で動けないぞ」
「ハァ、ハァ、どういう事……なんで勇者じゃないのに……」
「ミノさん、ミノさん。たかゆーはね、ちょっと変わってるんだよ~血筋みたいなものなんだって」
「血筋って……」
「俺の家系もちょっと変わってるんだよ。まぁ俺に勝てたら話してやるよ」
「そ、それじゃ今度は私だね。えっと鷲尾さん」
「は、はい」
「そ、そんなに緊張しなくていいよ。さっきみたいな戦闘とかしないから……ただあそこにあるものを撃ち抜いたら終わりだから」
桃ちゃんがそう言って指差した方には台座がぽつんと置いてあった。もしかしてあの台座を撃ち抜くだけなのかな?
「あの台座を撃つんですか?」
「ううん、ここからじゃよく見えないよね。これ使って」
桃ちゃんは須美ちゃんに双眼鏡を渡し、須美ちゃんが双眼鏡で台座の方を見て何故か驚いていた。
「あ、あの、もしかして台座に小さく出ている針状のものを……」
「うん、撃ち抜いて。台座は壊したらダメだからね」
桃ちゃんが笑顔でそう告げ、須美ちゃんは顔を真っ青にするのであった。
高嶋家と伊予島家の子孫登場でした。