姫野四葉は勇者である 作:水甲
友奈ちゃんと東郷ちゃんと一緒に風さんたちの所に行くとサジタリウスの攻撃から逃げ続けていた。
友奈ちゃんはスコーピオンをキャンサーの方に投げ飛ばし、スコーピオンはキャンサーの上に落ちるのであった。
「そのエビ運んできたよ」
友奈ちゃんは大きく手を振るけど、あれはエビじゃなくってサソリなんだけどな……
「あんた達、無事だったのね。それに……」
「東郷先輩」
「遠くの敵は私が狙撃します」
「一緒に戦ってくれるのね。みんな行くわよ」
「それじゃ早速!樹ちゃん、合わせて」
「えっ、はい」
私は樹ちゃんと一緒に三体のバーテックスをワイヤーと勾玉で縛り上げ、風さんと友奈ちゃんの二人で封印の儀を行い、御霊を取り出した。
「出た!!」
「行くわよ!!」
友奈ちゃんと風さんの二人で御霊を2つ破壊し、残った一つを壊そうとした瞬間、遠くの方からの狙撃で御霊が撃ち抜かれた。
「東郷さん、すごい」
「さすがね」
こうして私たちの二度目の戦いは終わりを告げるのであった。
二度目の戦いから数日後、私はようやく讃州中学に転入することになった。
「初めまして、姫野四葉です」
簡単に自己紹介を終えると、クラスの中に東郷ちゃんと友奈ちゃんの姿があった。これも大赦が気を利かせたと考えるべきなのだろうか?
まぁ確かに一緒にいたほうが色々と都合がいいだろうけど、東郷ちゃんが須美ちゃんの時の記憶を思い出す切っ掛けになったりしないか心配だった。
放課後になり、私は勇者部の入部届を持ってきて、改めてみんなに説明することにした。
「それじゃ四葉が入部したということで、私から質問いいかしら?」
「質問?」
「あんた、前に私達のことを見て、『今の勇者』って言ってたけど何者なの?」
う~ん、うっかり言っちゃったりしてたから言い訳しようがないし、記憶関係に気をつけながら話さないとな。
「そうだね。実はというと私は二年前に勇者として戦っていたの」
私の言葉を聞き、その場にいた全員が驚いていた。いや、東郷ちゃんもでしょって言いたいけど、我慢しないと
「ということは四葉ちゃんは先代ってことになるの?」
「まぁそうなるかな?でも先代とかそういうの気にしないで」
変に気を使われたりするのはちょっと嫌だ。でも友奈ちゃんを見ているとそんな事するように思えないけど……
「先代……それにしては封印の儀とか知らない感じがしたけど、それはどうなの?」
「風さん、二年前はバーテックスを倒すってことは出来なかったの。やれたとしたら追い払うだけ。しかもこの間の戦いとかで精霊がみんなを守ってくれていたけど、二年前は精霊のバリアとかなかったから」
「それじゃ初めて四葉さんと会った時に病院着を着ていたのは……」
あれ?私、戦いで負傷して病院に入院していたことになってる?ここはちゃんというべきなのだろうけど、守り神については話すと長くなるな~
「そうそう、それで二年ぐらい入院してたの。そしたら……」
「それにしては最初の戦いで倒れたりしていませんでしたっけ?」
「久しぶりの戦いで疲れちゃって……」
「あれ?すぐに元気になったような気がするけど」
わー東郷ちゃんと友奈ちゃんのせいか守り神のことバレそうだな……
「そこら辺は追々話すよ。それで勇者部って何をする部活なの?」
「話を変えたわね」
「話を変えましたね」
風さんと東郷ちゃんの二人がそう言うけど、本当に今話すべきことじゃないから、できればみんなに話しても大丈夫かどうか信じられるくらいまでになったら話すから
「まぁいいわ。とりあえず勇者部は人々のためになることを勇んで実施すること。言うなればボランティアね。学校内だけじゃなく街でも困った人から依頼を受けていく感じよ」
「ボランティア……それとあそこに書かれているのは?」
私は壁にはられた勇者部五箇条に目をやった。なんだか良いことが書かれている。
「あれは勇者部のモットーみたいなものよ」
「モットー……」
一、挨拶はきちんと、一、なるべく諦めない、一、よく寝て、よく食べる、一、悩んだら相談!、一、なせば大抵なんとかなる
「なんだか良いね」
「四葉ちゃんもそう思う?」
「うん」
「それじゃ今日の活動は四葉の入部記念ということで亀屋に行くわよ」
何だかんだでみんなにうどん屋で歓迎パーティーを開いてもらうことになった。今の勇者……ううん、勇者部のみんなは本当にいい子だ。
だからこそ私は彼女たちを守らないと……そう守り神として……