姫野四葉は勇者である   作:水甲

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41 三好夏凛って子

三好さんとは戦いの後、離れ離れになってしまい、次会うのはいつなのか考えながら、その日眠りにつくのであった。ちなみに桔梗が三好さんにどんな風に痛い目を合わせた

か聞くと、どうやら剣術勝負で圧倒しまくったとか……一応気をつけるようにとは言っておいたけど

 

そして次の日のこと私たちのクラスに一人の転入生が来ていた。それは……

 

「三好夏凜です。よろしくお願いします」

 

まさかまさかの次の日にすぐに再会するなんて思ってもみなかった。というか私含めてこのクラス、転入生多くない?

 

 

放課後になり三好さんは勇者部部室に来ていた。どうやら色々と説明をしてくれるみたいだ。

 

「そう来たか~」

 

「転入生のフリをするのも面倒くさい。でもま、私が来たからもう安心ね。完全勝利よ」

 

「何故今このタイミングで? どうして最初からきてくれなかったんですか?」

 

「私だってすぐに出撃したかったわよ。でも大赦は二重三重に万全を喫しているの。最強の勇者を完成させるためにね!」

 

 

 

「最強の勇者……」

 

 

 

「そう。あなたたち先遣隊の戦闘データを得て、完璧に調整された完成型勇者。それが私。私の勇者システムはバーテックス用に最新の改良を施されてあるわ。その上、あなたたちトーシロとは違って、戦闘のための訓練を長年受けてきている!」

 

桔梗にボロ負けしたのにというのは言わない方が良いよね。流石に可哀想だし……

 

「よろしくね。夏凛ちゃん」

 

「いきなり下の名前!?」

 

「嫌だった?」

 

「フン、どうでもいい。名前なんて好きに呼べばいいわ」

 

三好さんの返事を聞いて、笑顔になる友奈ちゃん。何というか友奈ちゃんのこういう所に勝てる人っていないよね。

 

「それじゃ夏凜ちゃん、ようこそ勇者部へ!」

 

「部員になるなんて話、一言もしてないわよ!」

 

「え?違うの?」

 

「違うわ、私は貴女たちを監視するためにここにきただけよ」

 

「え、もう来ないの?」

 

「……また来るわよ。お役目だからね」

 

三好さんと友奈ちゃんの会話を聞いていると、何だか昔園子ちゃんに聞いたツンデレっていう言葉が思い浮かんだ。なるほど夏凛ちゃんみたいな子をツンデレっていうのか

 

「じゃあ部員になっちゃった方が話が早いよね」

 

「確かに」

 

「まぁいいわ、そのほうが貴女たちを監視しやすいでしょうしね」

 

「さっきから監視監視ってあんたねぇ、見張ってないとアタシたちがサボるみたいな言い方止めてくれない?」

 

「それ以外になんて言い方すればいいのよ。貴女たちどうせまともな訓練してないんでしょ? トーシロの癖して大きな顔するんじゃないわよ」

 

「三好さん、三好さん」

 

「何よ?」

 

「三好さんの精霊食べられてるけど、大丈夫?」

 

三好さんの精霊、義輝が友奈ちゃんの牛鬼に思いっきりかじられていた。何だか可愛いな……

 

「何してんのよ、このクサレ畜生!!」

 

『外道め』

 

「外道じゃないよ牛鬼だよ~。ちょっと食いしん坊くんなんだよね」

 

「自分の精霊のしつけも出来ないなんてやっぱりトーシロね!」

 

「牛鬼にかじられてしまうから、みんな精霊を出しておけないの」

 

「それだったらそいつを引っ込めなさいよ!」

 

「この子勝手に出てきちゃうんだ~」

 

「はぁ!? アンタのシステム壊れてんじゃないの!?」

 

『ゲドウメ』

 

「そういえば、この子喋れるんだね~」

 

「えぇ、私の能力にふさわしい強力な精霊よ」

 

三好さんは誇らしげに言う中、友奈ちゃんはあることを告げた。

 

「あ、でも東郷さんには三匹いるよ?」

 

さっきまで誇らしげにしていた三好さんだったけど、それを聞いてなんとも言えない気持ちになっていた。

 

「そういえば私の精霊は……」

 

私は自分の精霊を出すと卵に天使の羽根が生えた精霊だった。これって何の妖怪がモチーフなんだろう?

 

「何だか変わった精霊ね」

 

「もしかしたらそのうち卵から生まれてくるのかな?」

 

「それだと東郷の精霊も生まれてきそうね」

 

それはそれで面白そうだけど……

 

「うぅ、わ、私の精霊は一体で最強なのよ。言ってやんなさい」

 

『諸行無常』

 

「どうしよう、夏凜さん」

 

「今度は何よ!?」

 

「夏凜さん死神のカード」

 

「勝手に占って不吉なレッテル貼らないでくれる!?」

 

何だか一日でものすごく馴染んでるよ。三好さん……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

何だかんだで騒がしい一日だけど、三好さんが入ってくれたおかげで、これから先の戦いも何とかなりそうだ……

 

「だけど守り神の役目として、頑張らないとね」

 

もう前みたいに友達と離れ離れになるのは嫌だ。私はそう決意しながら眠りについた。

 

 

 

 

 

 

 

これは夢、何故か勇者部に桔梗がいて、今日と同じやり取りをみんなとしている。それに気がついたことが一つ、どうして桔梗の右腕がないの?

 

場面が急に変わり今度は桔梗では海ちゃんによく似た男の子が今日と同じやり取りをしている。

 

この夢は……一体……

 

『もしも守り神としての力では対抗できなくなった時の……』

 

守り神様は何かを告げていたけど、一体何を……

 




最後の夢については勇者の章の伏線的なものです。もしかしたら……ですが
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