姫野四葉は勇者である   作:水甲

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最終話 守ってきたもの

あの戦いから一週間が過ぎた。

あの日、守り神様は壁の外へ向かったきり、私の中に戻ってこない。

 

「ここが守り神様が戦った友達が眠る場所……」

 

私は英霊碑に来ていた。そこには乃木若葉、高嶋友奈、伊予島杏、土居珠子、白鳥歌野、上里ひなた、藤森水都、神宮千景、そして姫野四葉の名前が刻まれていた。

 

「ご先祖様……世界はどうなったのかわからないです。ただ大赦が言うにはもう天の神と戦う必要がなくなたって……」

 

あの日、壁の外の炎はすべて消え去り、滅びる前の世界が広がっていた。今は元に戻った世界がどんなものか調べていた。

 

「みんなの勇者システムは回収されたけど……何故か私だけ戦う力が残ってる。これって……」

 

「それはね~きっと選ばれたからじゃないからかな?」

 

不意に声が聞こえ、振り向くとそこには園子ちゃん、銀ちゃん、東郷ちゃんがいた。

 

「みんな……」

 

「あの日、須美の散華も治ったのは守り神様の力ってやつなんだよな」

 

「多分そうね。だから銀やそのっちたちのことを思い出せた」

 

「園子ちゃん、選ばれたって?」

 

「ヒメちゃんはね。もしかしたらだけど守り神様を守護する勇者に選ばれたんじゃないかな?」

 

「守護する……」

 

「あとは……例外的な存在になったからとか?」

 

「例外?」

 

園子ちゃんが言うには、世界はいくつもある。その中で死ぬはずの運命を変えることができる例外たる存在。それはもしかしたら世界そのものを救えてしまうかもしれない

 

「例えば天の神様と神樹様が仲直りしてくれるように頼み込んだ例外とか」

 

「それって……」

 

あの子のことかな?でも私はあの子の事をよく知らない。いや、知ってるけど、あの子はどんな戦いをしてきたのかを知らなかった。

 

「返さないとね」

 

私は2本の刀のキーホルダーを見つめた。いつか返しにいかないとね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

更に一週間、あれから守り神様は戻ってこなかった。いや、もしかしたら壁の外を作り変えるために限界まで力を使い果たしたのかな?それとも神様として私達を見守ってるのかな?

 

「守り神様……」

 

今はみんなで勇者部の依頼をこなしていた。ちなみに新入部員として園子ちゃんと銀ちゃんの二人が入部し、毎日賑やかだった。

 

「四葉……ってかあんた、もうお役目とか関係ないから本当の名前教えなさいよ」

 

「えっと、本当の名前ですか?」

 

「そうだよ。ずっと『姫野四葉』って名前を引き継いできたんだよね。戦いが終わったんだからこれからは……」

 

「何というか面倒な風習ね」

 

「東郷先輩たちは知らないんですか?」

 

「私達も知らないわ。そのっちは?」

 

「私も知らないよ~」

 

「いい加減教えろって」

 

「え、えっと……」

 

そうだよね。もういい加減名乗るべきだよね。私の本当の名前を……

 

「私……私は神宮蕾です」

 

「神宮……蕾……か。いい名前ね」

 

「はい」

 

『そう……いい名前ね。蕾』

 

守り神様の声が聞こえてくると同時に園子ちゃんがもっていたサンチョが動き出した。

 

『ふぅ、いい依代がなくって……』

 

「うおおおお、サンチョが喋って動いてる~」

 

『あっ、どうも。守り神のヒメノです。ようやく安定してきたのでこれからは蕾と一緒にいることにしました』

 

な、何というか物凄いことに……でもこうしてまた逢えてよかった。

 

「ヒメノ様。おかえりなさい」

 

『ただいま』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヒメノ様曰く天の神の怒りを鎮めるために力を限界ギリギリまで使ったらしく、戻ってくるまで時間がかかったらしい。

だけどもう戦う必要がなくなった以上、ヒメノ様はサンチョを依り代に私といるようにしたらしい。

 

これが私達が守ってきた平和……世界なんだよね

 

因みにヒメノ様は私と一緒にいたほうがいいとなり、園子ちゃんからサンチョを受け取るのであった。

 

「そういえばヒメノ様」

 

『何?』

 

「私だけまだ勇者に変身できるのはなんでですか?」

 

『それは……いつか貴方が持っているものを返すときがくるかもしれないから』

 

そっか、いつか返すときにか……今度は彼らと一緒に戦う日が来ることを願うよ。守護の勇者として

 




何だか最終回がグダグダですみません。

これにて姫野四葉は勇者であるは最終回です。
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