姫野四葉は勇者である 作:水甲
あの戦いで友奈ちゃんは大怪我を負って、現在入院している。若葉ちゃんは千景ちゃんにある事を言われて落ち込んでいるみたいだ。
そんな中私は自分の部屋で訓練をしていた。
「出来た……これで今度こそ……」
私は手鏡を武器に変える訓練をしていた。あの戦いで間に合えばよかったのだろうけど、今度こそはきっと……
『……すまない。四葉、いるか?』
「いるよ。勝手に入ってきていいよ」
玄関の方から若葉ちゃんの声が聞こえ、部屋にはいるように言うと若葉ちゃんはまだ落ち込んでいた。
「まだ千景ちゃんに言われたこと、気にしてるの?」
「……正直、今まで戦ってきた理由を否定されたからな……堪えたよ」
「若葉ちゃんは復讐のために戦ってたの?」
「……殺された人々の怒りと悲しみを奴らに返すために、戦場に立ってきた。だけどそれを否定されたら私はどうすればいいのか……」
復讐か……私も復讐のために戦っていたのかもしれないな。お父さんとお母さんを殺したバーテックスを憎んでいた。
だけど今は皆を守りたい……勇者の守り神として、一緒に戦いたいと強く思っている
「ひなたちゃんは何か言われなかったの?」
「ひなたには自分で答えを探すしかないって言われた」
自分で答えをか……ひなたちゃんらしいかな。私もひなたちゃんと同じ意見だ。これは自分で解決するしかないのだから……
「若葉ちゃん、自分を一度見つめ直すか、周りを見つめ直したほうがいいよ」
「自分と周りを……」
「きっと若葉ちゃんなら見つけられるから……」
「あ、あぁ」
若葉ちゃんはそのまま自分の部屋に戻っていった。きっと若葉ちゃんなら答えを見つけられるよ。私がそう信じているから……
次の日、私とひなたちゃんの二人で大社に来ていた。ひなたちゃんは神託の儀を行うために、私はというと大社が用意してくれた剣型のアクセサリーを受け取り、ひなたちゃんのことを待っていた。
このアクセサリーはもしかしたら今後のために使えるかもしれないと言われた。
「やぁ、姫野さん」
「えっと……神宮さんでしたっけ?」
ひなたちゃんを待っていると千景ちゃんの彼氏である神宮蛍さんに声をかけられた。この人、大社の重役であるけど、普通に話してもいいものか……
「この間戦いがあったって聞きましたけど、千景さんは大丈夫ですか?」
「怪我はそこまで大きくは……」
「いえ、僕は……そうか、まだ気づいていませんね」
「何がですか?」
神宮さんは何かを知っているのかな?もしかしてかなり重大なことだったりするかもしれない
「千景さんに伝えておいてください。何かあったときは僕が助けになると」
「そういうのは自分で言ったほうがいいですよ。神宮さん」
「そうしたいですけど、今はやるべきことがあるので……それではまた」
神宮さんはそう言ってどこかへ行くのであった。あの人って、本当に何者なんだろうな……どこまで知ってるのかな?
「お待たせしました」
巫女服姿のひなたちゃんが戻ってきた。どうやら神託の儀は終わったみたいだ。
「どうだったの?」
「……みんなに後で話すべきなのでしょうが……四葉さんには今伝えます。敵の総攻撃が迫っています。数もこれまで以上に……」
「……そっか、勝てるかな?」
「それは……」
ひなたちゃんが答えようとした時、端末にメッセージが入った。メッセージは若葉ちゃんからだった。
「『もう自分ひとりで復讐のために戦わない。今を生きる人々のために、皆と戦う。私が見つけた答えだ』だって」
「これならきっと……」
「うん、皆となら絶対に勝てるはずだから……」
私とひなたちゃんは笑顔でそう言うのであった。そして私も急がないとな……3つめの武器を作るのを……