ハリー・ポッターとアンブラの魔女   作:サーフ

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お待たせしました。

ようやく、秘密の部屋を書き終えたので投稿を再開したいと思います。
今回もよろしくお願いします。


秘密の部屋
ダイアゴン横丁


 

 

 ホグワーツから戻り、数日が経った。

「The Gates of Hell」に入ると、そこにはいつもの様にグラスを磨いているロダンと、カウンターでマティーニを飲んでいるジャンヌの姿があった。

 

「おぉ、来たか」

 

「セレッサか、久しいな、そっちの様子はどうなんだ?何でも上の連中が動き出したという話だが」

 

「えぇ、ヴォルデモートに使役されていたわ」

 

「ヴォルデモート……確か闇の帝王だったか。とてつもないビックネームだな」

 

マティーニを煽りオリーブを食べながら鼻で笑う様にジャンヌが軽口を叩いた。

 

「えぇ、神を配下にしたと言っていたわね」

 

私もカウンターへ着きソルティードッグを注文する。

 

「神か…嫌な奴を思い出してしまうな」

 

「えぇ、私もアイツを思い浮かべていたわ」

 

私達が思い浮かべていたのは混沌神エーシルの事だ。

かつて死闘を繰り広げ最終的には消滅させたはずなのだが…

 

「待たせたな」

 

テーブルに置かれたソルティードッグに手をかける。

 

「はぁ…ややこしい事になりそうね」

 

「あぁ、私の方でも探ってみる。お前は引き続き魔法界で調査を続けてくれないか?」

 

「えぇ、そうするわ」

 

私は再び酒を煽り空になったグラスの淵をなぞり、考えに耽っていると、ロダンが2枚の手紙を私に差し出した。

 

「お前宛に手紙だ」

 

「誰からかしら?」

 

1枚はホグワーツからの教材のリストだった。

だがその大半がギルデロイ・ロックハートという人物の本が並んでいた。聞いたことの無い名前だが有名なのだろうか?

 

 

もう1枚はロンからの手紙だった。

 

『やぁ元気にやっているかな?もし良かったら今度教材を一緒に買いに行かないか?ハリー達にも声をかけてあるんだ!それじゃあ楽しみにしてるよ』

 

「ホグワーツの連中か」

 

「えぇ、返事を書きたいのだけど、紙とペンを借りれるかしら?」

 

「あぁ、使いな」

 

ロダンから羊皮紙とペンを借り一緒に行く旨と時間と曜日を訪ねる内容を書きカウンターの上へ置いた。

 

「お願いできるかしら?」

 

「悪魔をフクロウ代わりに使うのか?」

 

「フクロウよりは有能でしょ?」

 

「フッ、当り前だ」

 

テーブルの上の手紙を受け取るとロダンはカウンターの裏から1匹のフクロウを取り出すと、手紙を手渡し店外へ放った。

 

「フクロウなんていたのね」

 

「ペットには最適さ、お前も飼ったらどうだ?」

 

「遠慮しておくわ、今飼っている子たちで十分よ」

 

「奴らをペット呼ばわりか、セレッサらしいな」

 

「ホグワーツではペットとして申請して許可をもらっているわ」

 

「中々すごいところだな…」

 

「えぇ、ジャンヌも来たらいいわ、暇潰しにはちょうどいいわ」

 

「いや、今回は遠慮しよう」

 

マティーニのグラスを回していたジャンヌの表情はどこか引き攣っているように見えた。

 

 

 

 

 

 数日が経った頃にはロンからの手紙も来ており、そこに書かれた日が訪れた。

 

「今日行くのか?」

 

「えぇ、あなたも付いて来るかしら?」

 

「いや、今回は遠慮させてもらおう」

 

「そう、ならお土産でも買ってくるわね」

 

「あぁ、良いものを期待しているぞ」

 

私は杖を手に取りダイアゴン横丁の入り口を思い浮かべた。

 

 

周囲の雑音が耳に入り私はゆっくりと目を開く。

ダイアゴン横丁に着いたようで多くの人々が行きかい狭い道を埋め尽くしていた。

 

「さて…集合場所はこっちだったわね」

 

私は送られてきた地図に従いダイアゴン横丁を歩いて行った。

 

「ベヨネッタ、こっちよ!」

 

声のする方を見るとハーマイオニーが手を振っており、その周りにはロンを含めたウィーズリー一家が勢ぞろいしていた。

 

「やぁ君にも紹介するよ、ここに居るのが僕のパパとママだ。そしてこっちに居るのがジニー。今年からホグワーツに入るんだ」

 

「そう、よろしくね。私のことはベヨネッタかセレッサ、好きな方で呼んでいいわよ」

 

「ベヨネッタ?セレッサ?貴女は二つも名前があるの?」

 

ジニーは首を傾げ不思議そうに私を見た。

それに釣られてロンの両親も興味深そうに話しかけてきた。

 

「二つもあるなんて珍しいわね」

 

「あまり聞かないね。もしかしてマグル特有の文化だったりするのかい?だとしたら詳しく教えて欲しいな」

 

いや、むしろジニーよりこの両親の方が興味深く聞いてきた。

 

「はぁ…ウィーズリー家って全員こうなのかしら?」

 

私が溜息交じりに呟くとロンは苦笑いを浮かべながら謝罪した。

 

「その…ごめん、多分悪気はないと思うんだ」

 

「まぁ、気にしない事にするわ」

 

「そうしてくれると有り難い」

 

「えぇ、ところでハリーはまだ来てないのかしら?」

 

「そういえばそうだね。さっきまで一緒に居たんだけど…」

 

周囲を見渡すと奥の方で巨大な影が近付いて来るのが見えた。

遠目で見てもわかるがあのシルエットはハグリッドだろう。

 

「ハグリッド!」

 

ロンも気が付いたのかその場で大声を上げ手を振っていた。

 

「ハリー!」

 

驚いたことにハグリッドの隣には煤まみれになり、眼鏡が少しひび割れたハリーが居た。

一体何に巻き込まれたら、そこまでボロボロになるのだろう…

 

「あぁ…あ…ハリー、良かったどこへ行っていたの心配したのよ」

 

ロンの母親がハリーに駆け寄り、きつく抱きしめていた。

その後、慣れた手付きでハリーに着いていた煤などを払い落とし、魔法で眼鏡を直してやる様など洗練されていた。

 

「よかったなハリー、でももうあんな場所には行くんじゃないぞ。俺が居たから良かったようなものの…」

 

「どこへ行っていたのかしら?」

 

「ノクターン横丁」

 

「ノクターン横丁!そんな危険なところに…ハグリッド、ハリーを見つけてくれたありがとう」

 

そういうと、ハグリッドとロンの母親は大げさに握手をした。

 

「さて、俺はもう行かにゃならん。みんな、ホグワーツで、またな!」

 

そう言うとハグリッドは周囲の人を両脇に移動させながら大きな歩幅でどこかへ消えていった。

 

「さて…ハリーも来たことですし、移動しましょう」

 

こうして私たちは今年度使う教科書を買う為に書店へと移動した。

 

しばらく人混みを歩いて行くと、大勢の人が詰め寄っている店が目に入った。

店の看板にはフローリッシュ・アンド・ブロッツ書店と書かれていた。おそらくこの書店がお目当ての場所なのだろう。

 

「凄い人だかりね、パーティーでもやっているのかしら?」

 

「いや、そうじゃないぜ、アレを見てみろよ」

 

イヤイヤそうにロンが書店を指さした。

指された方へ視線を向けると、そこには『ギルデロイ・ロックハートサイン会』と書かれた大きな垂れ幕が出ていた。

 

「ギルデロイ・ロックハート?どこかで聞いたことある名前ね…新手の歌手かしら?」

 

「もしかしたら芸人かもよ」

 

「ちょっと…あなた達ギルデロイ・ロックハート様を知らないの?」

 

「興味がないわ」

 

「うん、僕も興味がないよ」

 

私とハリーがそう言うとハーマイオニーは呆れたようにため息を吐いた。

 

「あなた達…彼の書いた本は今年の教科書なのよ!それにどれも引き込まれる内容だったわ」

 

「案外ミーハーなのね」

 

「良いじゃない別にそんなこと…それより私サイン貰ってくる!」

 

そういうと、ものすごい勢いで書店に走りこんでいった。

 

 

 まるで書店の中は戦場のようだなと思いながら店内を眺めていると後ろから聞き覚えのある声に話しかけられた。

 

 

「やぁ、セレッサじゃないか久しぶりだね」

 

振り返ると、マルフォイと恐らく父親だと思われる人物がゆっくりと歩み寄ってきた。

 

「あら、久しぶりね、貴方も本を買いに来たのかしら?」

 

「まぁそんなところだよ、そうだ、父上紹介します、こちらがミス・セレッサです」

 

「えぇ、よろしく」

 

「ルシウス・マルフォイだ。息子と同じスリザリン出身だ。不出来な息子と仲良くして貰っていると聞いている」

 

「こちらこそ楽しませてもらっているわ、特にからかった時のリアクションがいいわね」

 

「そういって貰えるとこちらも育てた甲斐があるというものだ。それにしても、君があのグリフィンドールだとは信じ難いな、君ほど優秀ならスリザリンに入ればよかったのに」

 

「流石親子ね、同じこと言うのね」

 

「フッ、そうだな…これからも息子と仲良くやってくれたまえ」

 

そう言うとルシウスが私に手を差し出してきた。

 

「えぇ、喜んで」

 

その手を受け取り私たちはその場で握手を交わした。

その時だった。

 

「ルシウス!その手を放せ!」

 

声がする方へ目線を向けるとそこにはロンの父親が立っていた。

 

「おやおや、これはこれは…ウィーズリー…いきなり大声を出してみっともない」

 

「君こそ、その手を放したらどうだ?一体彼女に何をするつもりだ?闇の道へ引きずり込むのだろう」

 

私達はただ握手をしていただけなのだが…一体何を勘違いしたのだろう?

 

「言いがかりはよしてくれ、彼女とは、今後とも息子をよろしくと挨拶していただけではないか」

 

「嘘を言うな、彼女はグリフィンドール生だぞ!」

 

「はぁ…何を言っているんだか…君もそう思うだろ?ミス・セレッサ」

 

この状況で私に話を振るのか…やはりスリザリン出身だけあって狡猾だな。

 

 

「えぇ、ただ握手をしていただけよ、人攫いにでもあったと思ったのかしら?」

 

「そ…それは…」

 

「まぁいいさ、それより本を買うんじゃないのか?人数分の本を買う金はあるのか?少し貸してやってもいいぞ」

 

「貴様に借りるつもり等ない!帰れ!」

 

「生憎と私も、息子の教科書を買わなければならないのだよ」

 

そう言うとルシウスは堂々と大股で歩き書店の中へ入っていった。

その後を追う様にロンの父親も少し小走りで入店していった。

 

 彼らが書店に入った後、入り口で何やら言い争いをしているようだ。

マルフォイ家とウィーズリー家…どこまで言っても犬猿の仲なのだろう。

 

巻き込まれるのも癪なので私は外で待つことにする。

 

数分間、いがみ合っていた両者は互いに捨て台詞を吐き正反対の方向へ歩いて行った。

 

うるさい厄介事が消え去った後、私はゆっくりと書店で必要な本を探し始めた。

 

ついでに、ジャンヌへの土産でも見よう。

ロックハートの本を籠に入れ、後は適当にジャンヌが好きそうな本をピックアップしていった。

 

それにしても、こちらの本はかなり値が張るようだ。

まぁ、印刷技術も魔法を使っている為、人件費がかかるのだろう。

電子書籍など見せたら、それこそ『魔法の板』になるのかも知れない。

 

そんなバカげたことを考えながら、会計を済ませ、ハリー達と合流した。




秘密の部屋は少し短いかもしれませんね。

それなのにこれだけ時間がかかるとは…
もっと執筆速度を上げたいな
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