ハリー・ポッターとアンブラの魔女   作:サーフ

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今回で、秘密の部屋は最終回です。



2年目が終わり…

 

 しばらく歩き、崩落していた通路まで戻ると、汗だくになったロンが疲労と安堵が入り混じった表情でジニーを見つめていた。

 

「ジニー!!よかった!ありがとう二人のおかげだよ!」

 

その場で、大袈裟に踊り出すんじゃ無いかと思う程、喜んでいるロンの横で、ロックハートが鼻歌を歌いながら、周囲を見回していた。

 

完全におかしくなってしまったようだ。まぁ、自業自得だろう。

 

 

「やぁ!なんだか変なところだね、君達ここに住んでいるのかい?」

 

その後も、ロックハートはブツブツと意味不明な事を口にしていたが、皆一様に無視していた。

 

「さて…問題はどうやって戻るかだね…」

 

「それなら、アレなんてどうかしら?」

 

私は、後ろの方で喚き散らしている不死鳥を指差した。

 

「あー、確かにそうだね、よし、その手で行こう」

 

ハリーが不死鳥に近付き、大人しくさせた後、全員で尾羽に掴まり、あっという間に地下から脱出し、女子トイレまで戻った。

 

 

その後、私は、傷付いたハリー達を連れ、医務室へと向かった。

 

 

数日が経ち、マンドレイク薬も完成し、犠牲者達も無事戻り、今回の騒動は無事解決した。

 

 

 そんな時、私とハリーは校長室へと呼び出された。

 

「失礼します」

 

ハリーがそう言いながら、扉を開け中へと進むと、椅子に腰を掛けているダンブルドアが居た。その肩には、地下室で見かけた不死鳥が止まっていた。

 

「呼び出してすまなかったな。お主達が、今回も事件を解決した様じゃな、お手柄じゃ、後で得点をあげるとしよう」

 

「ありがとうございます!!」

 

ハリーはその場で深々とお辞儀をした。

 

「頭を上げて良いぞ」

ダンブルドアは少し嫌そうな目で私を見ながらそう言うと、ハリーが頭を上げた。

 

「さて、ワシも良く状況が分かってはおらんのじゃ、詳しく説明してくれんかのぉ」

 

その後は、ハリーが地下室で起こった事を、事細かく説明していった。

私と、ダンブルドアはただその話を聞いて居るだけだった。

 

私は何の為に呼ばれたのだろう?

 

「そうか、状況はよく分かった、二人ともご苦労だったのぉ」

 

「いえ…」

 

「ハリー、浮かない顔をして居るがどうしたのじゃ?」

 

「先生…僕がグリフィンドールに入ったのは、正しい選択だったのでしょうか…」

 

暗い表情で、いきなりそのような事を言ったハリーに、ダンブルドアは少し目を細めた後、ゆっくりと語りだした。

 

「君がなぜそのような事を聞くのか、大方想像は付く…じゃがの、組み分け帽子は君をスリザリンではなく、グリフィンドールに選んだ」

 

「えぇ…でも、帽子にも間違いはあるんじゃないですか?」

 

再びハリーが聞き返す。

ハリーにとっては、重要な事なのだろう…だが長くなりそうなので、椅子に腰かけ、彼らの会話に耳を傾けることにする。

 

「そうかもしれんの…じゃが、君がグリフィンドールに入ったのは間違いではない、君に送った帽子から剣を引き抜いたのじゃろ、アレを見てみるがいい」

 

「あぁー………」

 

自信に満ちた表情を浮かべるダンブルドアとは対照的に、ハリーはとても気不味そうな表情を浮かべていた。

 

「どうしたのじゃ?君がまだ持っているはずじゃ」

 

「それが…」

 

ハリーがポケットから柄を取り出し、震える手で、テーブルの上へと置いた。

 

「これは…」

 

「そのぉ…帽子から出てきた剣です…」

 

「な…」

 

ダンブルドアは驚愕を隠せないといった表情で、柄を手に取った。

 

「これは…何があったのじゃ…」

 

「それは…その…」

 

ハリーがチラチラと、何か言いたそうな表情でこちらを見て来る。

それに気が付いたのか、ダンブルドアもこちらを見てきた。

 

「勝手に壊れたのよ、そんな玩具じゃ満足できないわ」

 

「そ…そうじゃったのか…これは、グリフィンドールの剣といって、真のグリフィンドール生にしか使えん代物じゃ…もはや、柄だけになってしまったがのぉ…」

 

「そうですね…」

 

「じゃが、ハリー、君がこの剣を取り出したという事に間違いはないのじゃ…自信を持つがよい」

 

少し納得いかないといった表情だったが、ハリーは数回、頷いた。

 

その後、どういう訳か、マルフォイの父親である、ルシウスが校長室に現れた。

 

どうやら、ルシウスがダンブルドアの停職命令を出したようだったが、賛同した者の殆どが、脅されていたと証言した事により、現在の役職を辞めさせられてしまったらしい。

 

しばらく言い争いをしていた2人だったが、言葉に詰まったルシウスが、踵を返し校長室を出ていった。

 

その後を、なぜか、ジニーが持っていた本に良く似た、黒い本を手にハリーが追いかけていった。その顔は何か悪だくみをしているような表情だった。

一体何を考えているんだろうか?

 

「さて…それでは、セレッサよ、次はお主の話を聞こうかのぉ」

 

そういうと、ダンブルドアは肩に止まっていた、不死鳥の目をのぞき込んでいる。

 

「なるほどのぉ…」

 

「何かわかったのかしら?良ければ教えてくれないかしら?」

 

「不死鳥の記憶を覗いたのじゃよ…なるほど、トムに止めを刺したのは君の様じゃの」

 

「えぇ、そうよ、その口ぶりだと、トム・リドル…ヴォルデモートについてよく知っているようね」

 

「彼はこの学校の卒業生じゃからの…ワシは…彼を良い道へと導いてやる事が出来んかったのじゃ…」

 

ダンブルドアは感傷に浸っているのか、どこか遠い目をしていた。

 

「さて…トムの日記を渡してもらおうかの、君が持っているはずじゃ」

 

「これの事かしら?」

 

私はポーチから、ボロボロになった本の一部を取り出した

 

「そうじゃ、それは君が持っていても意味が無いものじゃ」

 

「これが欲しいのかしら?」

 

「そうじゃ、譲ってくれんかの?」

 

杖を片手に携え、ダンブルドアはこちらを睨みつけて来る。

またいつもの様に、脅しているつもりなのだろうか?

 

「無論、タダでとは言わん、お主が破壊した剣、アレは魔法界にとっても重要な宝じゃ…それを破壊したと分かればどうなるかわかるのぉ?」

 

「あら、脅迫のつもりかしら?」

 

「取引じゃよ」

 

ダンブルドアは微笑みながら、手を出している。

問答無用で渡せという事だろう。

 

「取引ねぇ…まぁいいわ、これに興味は無いもの」

 

本の一部を渡すと、満足気な表情を浮かべ、すぐに机へと仕舞い込んだ。

 

「さて、よくやってくれたの、後で点数をあげよう」

 

「フッ、話はもう終わりの様ね、戻ってもいいわね」

 

「良いぞ」

 

ダンブルドアは一言そういうと、椅子に深く腰掛ける。

 

私は、そんな様子を横目に見ながら、校長室を後にした。

 

 

 

 学期末パーティーが始まり、各寮の得点が発表された。

 

今回もまた、滑り込みという形で、ダンブルドアにより、ロンとハリーには100点が、私には200点が与えられた。

 

圧倒的な点差に、グリフィンドールを除く寮は、深いため息を吐いていた。

もう少しうまくやれないのだろうか…

 

 

その後、私達にはホグワーツ特別功労賞が授与されることになった。

 

ちなみに、学年末テストは、今回の事件のおかげで中止となった。

多くの生徒が喜んでいる中、被害者の一人であるハーマイオニーは、絶望しきった表情をしていた。

そんなにテストを受けたかったのだろうか…

 

余談だが、ロックハートは今までやって来たことが暴露された上、ロンに掛けるはずだった魔法が逆流し、総ての記憶を失い、病院送りになったと言う。それを聞いてハーマイオニーが再び絶望しきったのは言うまでもない…

 

何はともあれこうして、1年が無事終わったのである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  

 

 

 

 

 

「どうなっているんじゃ…」

 

ワシは一人、自室で声を漏らしてしまった。

 

手元には、トム・リドルの日記と、グリフィンドールの剣がある。

いや…元グリフィンドールの剣で現在は柄のみだが…

 

 

フォークスの記憶を覗いてみたが、あの光景は信じられん物じゃった。ヴォルデモートが天使をけしかけてくる等、想像もしてなかった…もしあの場に、セレッサが居なければ、ハリー達がどうなっていたかは分からない…

 

それに加え、凄まじいのはセレッサの戦闘能力だった。

迫り来る天使達を、まるでダンスを楽しむかのように華麗に舞いながら、次々と両手の剣で切り伏せていった。

途中で、グリフィンドールの剣をポーチへと仕舞い込んだところを見ると、恐らくあの時点で相当なダメージが入っており、使い物にはならなかったのだろう。

 

グリフィンドールの剣をもってしても、天使たちに対抗するのは難しいのかもしれない。そうなると、奴らが本格的に攻めてきた際、どうやって対抗すれば良いのだろうか…

それに、セレッサが使っていたあの剣…あの形は、日本にある『カタナ』と呼ばれる剣の形によく似ていた。

どこであれほどの武器を入手しているのだろう…

それに、ハリーを守るために使っていた、あの腕輪…バシリスクの一撃を無傷で防ぐ程の力があるようだ。

彼女に対する謎は深まるばかりだ…

聞いたところで、はぐらかされるか、『アンブラの魔女』の一言で片付けられうのが落ちだろう…

 

いっその事、真実薬を使ってみるか…

 

いや、使ったとして、彼女に効果があるともわからん…

 

今はただ、彼女が…闇の力を持つ『アンブラの魔女』の末裔が…敵にならないことを祈るばかりだ…

 

 

「ふぅ…」

 

ワシは、日記を手に取り、そこに残る魔力を感じ、疑惑が確信に変わった。

 

「あぁ…やはり、分霊箱か…」

 

分霊箱、魂を分割し、その断片を移したものだ…まさかこれをヴォルデモートが作っていたとは…

 

「厄介なことになったのぉ…」

 

ワシは、破壊された分霊箱を片手に考えを巡らせた。

 

セレッサが分霊箱を破壊した際に使ったのはグリフィンドールの剣だ。

憶測だが、ハリーが事前にバシリスクの喉を突き刺しており、その際に剣が毒を吸収したのかもしれない。

そう考えれば、バシリスクの毒によって破壊できたのだろう。

 

分霊箱を破壊する方法はまだ不明だが、今回の一件で、バシリスクの毒によって破壊できることは確かだ…

だが、剣は折れ使い物にはならず、バシリスクも、セレッサのペットにより消滅してしまった…

こうなれば、他の方法を探すしかないか…

 

「厄介じゃ…本当に…」

 

ワシは、深いため息を吐いた後、手元にあった百味ビーンズを一粒、口へと放り込んだ。

 

「フッ」

 

今回もハズレの味を引いたようだ。

 

 

 




以上で秘密の部屋編は簡潔です。

現在、アズカバンの囚人編を製作中です。
大体、半分くらいでしょうか…

またしばらく、お時間をいただくと思いますが、これからもよろしくお願いします。

できる事なら、ベヨネッタ3の発売までには、完走したいですね…



それでは、また次回お会いしましょう。
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