ハリー・ポッターとアンブラの魔女   作:サーフ

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バレンタインですね。

まぁ私からすればまったく関係のない事柄ですが。


そんな事より、プラチナスターズさんから特別企画として、『♯ベヨネッタ愛』と言うのが始まりましたね。

3の発売が楽しみです。


不死鳥の騎士団
入団テスト


 エンツォからの依頼を片付けた後、私はジャンヌと共にショッピングを楽しんでいた。

 

 お目当ての靴を数足買えたので、私もジャンヌも大満足だった。

 もちろん、支払いに関してはエンツォ持だ。

 

「はぁ…お前ら何足靴を買うんだよ! タコじゃあるまいし」

 

「今はタコよりも、イカの方が流行ってるわよ」

 

「そりゃ結構な事で」

 

 両手に大量の荷物を持ったエンツォは呆れた様に頭を振りながら、バーの入り口を器用に開け中へと入った

 

「よぉ、エンツォじゃねぇか、また随分と買い込んだな」

 

「コイツ等の付き添いじゃ…はぁ…しゃーない…ロダンとりあえず一杯くれ」

 

「あいよ」

 

 ロダンは冷蔵庫から冷えたビールを取り出すとエンツォへと手渡した。

 

「ぷはぁ! キンキンに冷えてやがる!」

 

 栓を抜くと、グラスにも注がずラッパ飲みをしたエンツォは大声で感想を述べている。

 

「ホント下品ね」

 

「全くだ。こんな奴に美人な奥さんと子供がいるのが不思議で仕方ない」

 

 私達は互いに顔を見合わせ、呆れた様に首を振っている。

 

「お前さんたちの分だ」

 

 テーブルの上を滑る様にカクテルが移動し、私達の手前でピタリと止まった。

 

「気が利くじゃない」

 

「フッ…それからコイツは、ベヨネッタ…お前宛だ」

 

 私は片手でカクテルグラスを掴み、もう片方の手でロダンが差し出した手紙を受け取った。

 

 ご丁寧にも、手紙にはしっかりと蝋でシーリングされている。

 

 シーリングを剥がし、中から1枚の羊皮紙を取り出す。

 

「誰からだ?」

 

「ダンブルドアからね、不死鳥の騎士団のメンバーに私を紹介したいそうよ」

 

「不死鳥の騎士団…フッ…なんだそれは? 新手の新興宗教か?」

 

 ジャンヌは鼻で笑うと、大袈裟に両手を上げている。

 

「天使を狩る宗教なら私は大歓迎よ。簡単に言えばダンブルドアが作った抵抗組織ってところかしら?」

 

「それはさぞ過激な組織だろうな…それよりセレッサ、奴が復活して以来、どうも妙に思わないか」

 

「そうね。この店に新しく暖炉なんかが作られている事かしら」

 

「その事ではない」

 

「冗談よ」

 

「まぁ良い。ここ最近こちらの世界では上の連中があまり活発には動いていない。どちらかと言えば魔法界(そちら側)の方が活発だ」

 

「アイツが何か関係しているとでも?」

 

「その可能性はゼロではない…どちらにしろ、アイツの思い通りにさせる訳にはいかない」

 

「もちろんそのつもりよ」

 

 私は手に持ったカクテルグラスを口へと運び、唇を濡らす。

 

「それより、その呼び出しには行くのか?」

 

「そうね…どうしようかしら」

 

 手に持った羊皮紙を、人差し指と中指で挟み、軽く遊ばせる。

 

「まぁ暇潰しにはなるでしょうね」

 

「そうか、まぁ程々にしろよ。あまり教師を困らせるなよ」

 

「先生みたいなこと言うのね」

 

「これでも現役の高校教師だからな」

 

 ジャンヌは軽く微笑むと、グラスに口を付けている。

 

「さて…グリモールド・プレイス12番地ね…」

 

 私は杖を取り出すと、最寄り駅であるキングスクロス駅へと移動する事にした。

 

 

 キングスクロス駅は今日も相変わらず人々が行きかっている。

 

 私は駅から出ると、グリモールド・プレイスへと向け歩みを進めた。

 

 20分ほど歩くと、アパートの様な住宅街に出た。

 

 周囲の看板には、グリモールド・プレイス11番地の看板が立っており、その隣には13番地の看板が立っている。

 

「12番地が無いわね。どこかに隠されているって事かしら?」

 

 人通りのないアパートの間で私が呟いていると、背後から誰かが近寄って来た。

 

 振り返るとそこにはダンブルドアが立っていた。

 

「よく来てくれたの、セレッサ。早速じゃが中へ案内しよう」

 

 ダンブルドアはそう言って杖を取り出し、軽く振ると、11番地と13番地の間からせり出る様にして12番地が出現した。

 

「驚いたかね」

 

 ダンブルドアは自信に満ちた表情でそう言うものだから、私は呆れた様に首を左右に振った。

 

「アンタ達ってそういうのホント好きよね」

 

「趣味みたいなもんじゃよ。さて行こうかの」

 

 ダンブルドアに案内されながら、私はグリモールド・プレイス12番地を進み、屋敷の中へと入って行った。

 

 ちなみにこの屋敷はシリウスの持ち家の様だ。

 

 屋敷の中は掃除が行き届いており、所々に蛇を象った装飾品が飾られている。

 

 廊下の先にある大部屋に入ると、中では複数人の見覚えのある顔ぶれが、こちらに視線を向けた。

 

 部屋の中には、マクゴナガル、スネイプ、ルーピン、シリウス、ムーディ、そしてなぜかロンの両親の姿もあった。その他にも数名程、初見の人物がいた。

 

「さて…今更紹介するのもあれじゃろうが一応形式的じゃ、ミス・セレッサじゃ。彼女には今後、不死鳥の騎士団に協力して貰う事となった」

 

 ダンブルドアが簡単な紹介をすると、ロンの母親が手を上げ異論を唱えた。

 

「ダンブルドア、私は反対ですよ。息子たちからいろいろ話は聞いていますが、彼女はまだ未成年ではないですか!」

 

 ロンの母親の言葉に賛同したのか、父親の方も声を上げた。

 

「私も反対です。子供には危険すぎる…いくら優秀だったとしても、危険だ」

 

 ダンブルドアは数回頷いた後。何処か落ち着いた口調で話し始めた。

 

「2人とも…子を持つ親の気持ちはよくわかる。じゃが彼女は優秀じゃ…悔しいがワシでは到底太刀打ち出来ん程に…恐らくこの場に居る全員が束になって掛かったとしても難しいじゃろう…」

 

 ダンブルドアがそう言うと、その場に居た全員が息を呑んだ。

 

 それもそうだろう。史上最高の魔法使いと囃し立てられた人間がそう言うのだ。それも、『ここに居る全員が相手でも』と余計な事まで言ってくれたおかげで、周囲の面々が私を睨み付ける様な視線で見ている。

 

「ダンブルドアよ…その言葉を証明する証拠はあるのか?」

 

 ムーディが席を立ち上がると、ダンブルドアに問い詰めた。

 

「証拠かの…それは無いのぉ」

 

「ならば話は早い、そこの小娘、ワシと勝負しろ」

 

「は?」

 

 ムーディがいきなり私に勝負を挑みかけて来た為、私は思わず間の抜けた声を上げてしまった。

 

「ワシ達より強いと言うなら、それを証明して見せろ! そうすれば貴様の入団を認めてやろう」

 

「認めるも何も、私はスカウトされたのよ。半ば強制的にね」

 

 ダンブルドアはその言葉を聞き、目線を逸らす様に何処かを眺めている。

 

「それに、アンタ1人を相手にした所で退屈凌ぎにもならないわ」

 

「なんだと!」

 

 少し挑発気味に言うと、ムーディが身の丈程ある杖の先端を地面に叩きつけ、その音が周囲に響き渡る。

 

 その時、マクゴナガルがおもむろに立ち上がった。

 

「わかりました。私も参加しましょう、1度貴女と手合せしてみたかったのですよ」

 

 周囲に居た全員がマクゴナガルを注視している。

 そんな中、もう一人が立ち上がった。

 

「ならば私も参戦しましょう」

 

 立ち上がったのはルーピンだった。

 

「彼女の強さは身を持って体験しているからな…よく知っている」

 

 ルーピンは何処か自虐的に笑いながら、私に微笑みかけた。

 

「あの時はすまなかったね。君に怪我を負わせて無くてよかったよ」

 

「お互い様ね、もう少しでアンタを殺す所だったわ」

 

「ハハ。そうみたいだね。スネイプから聞いているよ」

 

 ルーピンは笑いながら、そう言って居るが周りのメンバーは誰一人として笑ってはおらず、ピンク色の髪の女は私を鋭く睨みつけている。

 

「まぁ良いわ、他に居ないのかしら?」

 

 私はそう言うが、他に名乗りを上げる者は居ないようだった。

 

「よし、では庭に出るぞ!」

 

 ムーディが何処か楽しげに言いながら、庭へと出ていった。

 

 

  庭はそこそこな広さが有り、戦うにしては十分だろう。

 

「ルールを決めるぞ! 我々を戦闘不能にさせればお前の勝ち、出来なければお前の負けだ」

 

 ムーディは楽しげに話し、その後ろに控えているマクゴナガル達も頷いている。

 

「別になんだっていいわよ。何ならこの子達は使わないであげたって良いわ」

 

 両手の銃をワザとらしく見せびらかす。

 

「あ…あれは! マグルの武器じゃないか! あれは持ち込み禁止なはずだぞ!」

 

 後ろの方で見ていたロンの父親が大声を上げている。

 

「そんな事はどうでもいい! 本気でかかってこい! 我々も本気で行くぞ!」

 

 ムーディがそう言うと3人は杖を引き抜き臨戦態勢を取った。

 

「かかってきなさい」

 

 私は両手に銃を構え、挑発を行う。

 

 3人はほぼ同時に魔法を放ち、3本の赤い閃光が走った。

 

「甘いわね!」

 

 私はあえてその閃光に突っ込み。

 

 そして、閃光が当たる瞬間に自身の体を蝙蝠の群れに変化させウィッチタイムを発動させ、その閃光を避けると、彼等の背後に移動しその姿を元に戻した。

 

「どこへ消えた?」

 

 一瞬で目の前から私が消えたので、ルーピンが大声を上げており、2人は辺りを見回している。

 そんな中、ムーディだけが私を睨みつけている。

 

「そこか。奇妙な技を使いやがる…」

 

「ご名答。さぁ、鬼さんコチラよ」

 

 私は2回ほど手を叩きながらそう言うと、2人は驚愕しながら振り返った。

 

「何をしたんだ…見えなかったぞ…」

 

 ルーピンはそう呟きながら、杖を構える手に力を入れている。

 

 

「なめるなよ! 小娘!」

 

 ムーディがそう叫ぶと、水平に3発呪文を放つ。

 

 私はそれを避けると同時に、彼らに向かって両手の銃の引き金を引き銃弾を放った。

 

プロテゴ・マキシマ(最大の防御)

 

 マクゴナガルが呪文を唱えると、彼等の周囲に防御魔法が現れ、銃弾を打ち消していく。

 

「やるじゃない、これはどうかしら?」

 

 私は体を1回転させると、下段に体を動かし、両手両足4丁の照準を彼等に向け一斉に銃弾を放つ。

 

 4丁から濁流の様に放たれた弾丸の嵐は、彼等を守る防御魔法に激突すると、けたたましい音を立てどんどんとヒビが入って行く。

 

エクスパルソ(爆破)!」

 

 ルーピンが呪文を放つと、私の横を掠め、背後の壁を破壊した。

 

アビフォース(鳥に変われ) !」

 

 ルーピンが再び杖を振ると、先程砕け散った破片が、大小様々な鳥に変化した。

 

エイビス・オパグノ(鳥よ襲え)

 

 次の瞬間、周囲を羽ばたいていた鳥達が一斉に私の元へと襲い掛かって来た。

 

「惜しいわね」

 

 私は鳥の群れを横に飛び退き回避し、ポーチからチェルノボーグを取り出し、横に薙いだ。

 

 横に薙ぎ払ったことで、襲い掛かった半数の鳥は、刈り取られた。

 更に、ウィケットウィーブを発動させ、周囲に逃れた鳥を全て刈り取った。

 

「もう終わりかしら?」

 

「くっ!」

 

 ルーピンは舌打ち交じりに、魔法を数発放ち、様々な閃光が杖の先から迸る。

 

 私はその閃光をサイドステップで避ける。

 

「そこですね!」

 

 避けた先を読んでいたのか、マクゴナガルが放った魔法が私の眼前に迫り来る。

 

「無駄よ」

 

 マクゴナガルが放った魔法を腕に付けたマハーカーラの月で受け止め、弾き返す。

 

「くっ!」

 

 弾き返された魔法が、防御魔法に直撃し、ガラスが割れるような音を立て、粉々に砕け散った。

 

「おのれ!ボンバーダ・マキシマ(完全粉砕せよ)」

 

 ムーディが力強く杖を地面に叩きつけると、私の周囲で大小さまざまな爆発が起こる。

 

 私はその爆発を左右に避けながら、一気に距離を詰める。

 

「くそ!」

 

 ムーディが再び地面に杖を叩きつけようとするが、地面に付く寸前に杖を横から蹴り飛ばし、先端を手に取る。

 

「なんだと!」

 

 そのままムーディの杖を横に薙ぎ払い、顔面を横から殴り飛ばす。

 

「ぐぉお!」

 

 吹き飛んだムーディは、他の2人に直撃し、3人共地面に倒れ込む。

 

「チェックメイトね」

 

 私は3人に近付くと、右足1本で立ち、両手と左足の銃をそれぞれの顔面い突き付ける。

 

 その時、私の背後で、ダンブルドアが口を開いた。

 

「チェックメイトじゃよ」

 

 背中に杖を押し付けられる感覚がする。

 

「あら?3対1じゃなかったのかしら?」

 

「ワシが参戦しておらぬとは一言も言っておらぬぞ」

 

 ダンブルドアは悠然と笑っているが、私が銃を向けている3人の表情は恐怖に歪んでいる。

 

「でも残念ね。アンタの負けよ」

 

「なんじゃと…」

 

 ダンブルドアがゆっくりと振り向くと、その表情が恐怖へと包まれた。

 

 

 背後では、マダムが怒りの形相で、その拳をダンブルドアの眼前で止めている。

 

「満足してくれたかしら?」

 

 4人はただ茫然と、マダムの姿を見ながら首を縦に振った。

 

 私はそんな彼等を一瞥すると、部屋の中へと戻って行った。




ベヨネッタは無事テストに合格しました。

これで正式に、不死鳥の騎士団員ですね。
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