ハリー・ポッターとアンブラの魔女   作:サーフ

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ついに、みんなのアイドル(意味深)の登場です。




カエル

  汽車を下りた後、無事にホグワーツに付くと例年通り歓迎パーティーが執り行われた。

 

 組み分けも終わり、帽子が例年の様に歌い出すが、その歌は例年とは違っていた。何処か警告の意味を込めているのだろうか、団結せよと言った内容だった。

 やはり、ヴォルデモートの復活が関係あるのだろうか。

 

「ハーマイオニー…あれって…」

 

「多分そうね…ダンブルドアに何か策があるのよ…でも、団結せよねぇ…」

 

 ロンとハーマイオニーは互いに顔を見合わせ、何処か不安そうな表情をしている。

 

 その後はパーティーも順調に執り行われ、私達は豪華な食事を楽しんだ。

 

 デザートまで食べ終え、しばらくすると、ダンブルドアが教壇に上がり、例年通りの演説を始めた。

 

「さて、皆が食事を楽しんだところで、学年始めのお知らせじゃ。1年生には毎年言って居るが、校庭にある禁じられた森には立ち入ってはならぬぞ…と言ってもあの森の半分以上が焼けて無くなってしまったがな…次は校内での魔法の使用に関してじゃ、廊下などでむやみやたらに魔法を使ってはならぬぞ、その他詳細に関しては、事務所の壁に張り出して居る、後で確認するのじゃ」

 

 ダンブルドアがそう言い終えると、ハリーとロンは互いに鼻で笑った後、「誰が見に行くか」と続けた。

 

「それと、今年は2名の先生が替わった。魔法生物飼育学にはハグリッド先生の代わりに、プランク先生がお戻りになった。そして、闇の魔術に対する防衛術には新任教授のアンブリッジ先生が担当してくださる」

 

 ダンブルドアがそう紹介すると、大広間に居た生徒全員の動きが止まった。

 そこには、全身をピンクで統一された服を着たカエル顔の女がゆっくりと壇上へと上がって行く姿があった。

 

 いや…私の知るカエルの方が何十倍もマシだろう。

 

 ダンブルドアはそんな空気の中話を続けた。

 

「クィディッチの試合に付いてじゃが――」

 

「エッヘン、エヘン」

 

 するとカエル顔の女は、ワザとらしい咳払いをしダンブルドアの言葉を遮った。

 

 その声を聞き、多くの生徒が顔をしかめた。

 

「校長先生、歓迎のお言葉感謝いたします」

 

 甲高い声が響き渡る。

 

 私はその声に思わず苛立ってしまった。

 

「私、ホグワーツに戻ってこれて本当に嬉しいですわ。そして、皆さんの幸せそうな可愛らしいお顔が私を見ていてとても幸せです」

 

 アンブリッジは自信に酔いしれており、周囲が見えていないのか、トチ狂った発言をしている。

 

「皆さんと早くお友達になりたいですね。きっと素晴らしい関係になるでしょう…あぁ、楽しみですわ」

 

 アンブリッジはそう言いながら、私とハリーに対して警戒している様な目線を向けている。

 

 その後、アンブリッジの話が終わり、ダンブルドアは簡単に注意事項を話していった。

 

 

  今年からはふくろう試験なるものが行われるという話だ。

 学年末に実施されるテストでその結果によって将来の仕事に大きく影響するものらしい。

 

 まぁ、私にとってはあまり重要では無いだろう。

 

 シスターかポールダンサーにでもなるとでも言っておけばいいだろう。

 

 

  今年に入って初めての闇の魔術に対する防衛術の授業。すなわちアンブリッジの授業の時間がやって来た。

 

 私達が教室に入ると、そこには既にアンブリッジの姿があり、教壇に座っている。

 

「皆さん! こんにちは!」

 

 アンブリッジの甲高い声が響き渡る。

 

 数名の生徒がちらほらとその挨拶に返事をしている。

 

「いけませんねぇ、全然元気が無いですね。いいですか、『アンブリッジ先生!こんにちは!』って言ってみましょう」

 

 私は馬鹿らしく思えて、アンブリッジを無視し、一番奥の席へと腰かけた。

 

 大半の生徒が、呆れた様に、アンブリッジに挨拶を返している。

 

「うん、よろしいです。さて、それでは授業を始めますよ。杖は仕舞ってくださいね。ペンだけあれば大丈夫ですよ」

 

 アンブリッジはそう言うと黒板の前に置かれている椅子に腰かけた。

 

「さて…皆さん、この科目の授業はかなりおかしな事になっています。毎年先生が替わってしまったせいでしょうかね。不幸な事に皆さんの学力ではふくろう試験を受けるレベルを大きく下回っています。でも安心してくださいね。今年は慎重に構築された理論中心の魔法省指導要領通りの授業にしていきます。さぁ、この本を書き写してください」

 

 

 アンブリッジが杖を振るうと、教壇に置かれていた分厚い本が私達の前に1冊配られた。

 

「皆さんに本は行き届きましたね。では始めますよ、5ページを開いてください」

 

 

 アンブリッジは開かれたページを書き写す様に指示を出した。

 

 その時、ハーマイオニーが真っ直ぐ手を上げた。

 

「どうかしました? 何か質問でも? でも今は読む時間ですよ、質問なら後で受けますよ」

 

「違います。この授業の目的についての質問です」

 

 ハーマイオニーの質問を聞き、アンブリッジは目を細めた。

 

「貴女、お名前は?」

 

「ハーマイオニー・グレンジャーです」

 

 アンブリッジは皮肉を込めたような笑い声を上げる。

 

「ミス・グレンジャー、授業の目的に付いてはこの本を読めばしっかりと理解できますよ」

 

「でも、この本には防衛呪文を使う事に関しては何も書かれていません」

 

「呪文を使うですって? まぁまぁまぁ…ミス・グレンジャー。貴女はこのクラスで防衛術を使うようなことが起きるとでも? そんなことありえませんよ」

 

「じゃあ、魔法は使わないの?」

 

 ロンがヤジを飛ばすと、アンブリッジは再び目を細めた。

 

「私の授業で発言したい時は手を上げる事。貴方は?」

 

「ウィーズリー」

 

 ロンはそう答えると、手を上げる。

 それを遮る様に、再びハーマイオニーが手を上げた。

 

「まだ何かあるのですか? ミス・グレンジャー」

 

「あります。闇の魔術に対する防衛術は防衛呪文を練習することに意味があるんじゃないですか?」

 

「ミス・グレンジャー…貴女は魔法省の人間ではないでしょう第一、これは魔法省で決められたことですよ。皆さんが呪文に付いて学ぶのは――」

 

「そんなの何の役に立つ!」

 

 アンブリッジの言葉を遮る様にしてハリーが声を上げた。

 

「もしも僕達が襲われるとしたら、そんな方法じゃ!」

 

「挙手をしなさい! ポッター! 第一誰が皆さんを襲うと言うのですか!」

 

 息を荒げたアンブリッジが、ハリーに問いだすと、私はゆっくりと口を開いた。

 

「そうね…ヴォルデモートとか言う、ブサイク辺りじゃないかしら?」

 

 私がそう言うと、その場に居た全員の視線がこちらを向いた。

 

「グリフィンドール10点減点です!貴女は確か…ミス・セレッサですね」

 

 アンブリッジが甲高い声を上げる。

 

「この際ですから、はっきりと言いましょう…皆さんはある闇の魔法使いが戻ったという話を聞かされていますが――」

 

「アイツは生きていたんだ! 蘇ったんだ!」

 

「黙りなさい! ポッター! 貴方の言う事は出まかせです!」

 

「出まかせなんかじゃない! 僕は見たんだ! 君も見ただろ! ベヨネッタ!」

 

 ハリーがそう叫ぶと、皆の視線が一斉に集まる。

 

 私は、眼鏡を整え、足を組みなおす。

 

「そうね、私も、あのブサイクが暴れまわっているところを見たわよ」

 

「なんてことを…彼方たち2人とも罰則です!」

 

 アンブリッジが叫び声を上げた後、肩で息をしている。

 

「はぁ…はぁ…良いですか! 明日の夕方、私の部屋へ来なさい! さて皆さん、教科書の5ページを開いて――」

 

「だからそんなのが何の役に立つっていうんだ!」

 

 ハリーは怒りに任せて椅子を蹴飛ばしている。

 

「落ち着きなさい! ポッター! 貴方は幻覚でも見たのでしょう、それにこの授業は理論を完璧に覚えられます!」

 

「理論だけでどうにかなる問題じゃないんだ!」

 

「なります!私の授業は――」

 

 やかましい声でアンブリッジがそう言いかけた瞬間、あまりの五月蠅さに、私はウィッチタイムを発動させ、一瞬でアンブリッジの背後へ移動し、後頭部に銃を押し付けた。

 

「ならこの状況はどうするのかしら?」

 

「なんの…つもりですか? ミス・セレッサ…それにこれは…」

 

 アンブリッジは口調は落ち着いているが、その声は怯えを孕んでいる。

 

「理論だけでいいわ。この状況からどうやって切り抜けるか、教えてくれないかしら?」

 

 ワザとらしく囁くと、背後からでも分かる程、アンブリッジはその肩を震わせている。

 

 その時、ちょうど終業を告げる鐘が鳴り響いた。

 

「タイムアップを待つのね。いい方法じゃない」

 

 私は、皮肉を込めながら、ゆっくりと銃を納めるとアンブリッジは大きな息を吐き出した。

 

 私はそんな、アンブリッジの真横を悠々と歩き、教室の扉に手を掛けた。

 

「ミス・セレッサ! 後ほどお話があります! 後で私の部屋に来なさい!」

 

「行く訳ないでしょ」

 

「来なさい! 来ないと減点50点ですよ!」

 

 喚き散らしているアンブリッジを尻目に、私はゆっくりと教室を後にした。

 

 

  数日後

 アンブリッジは私を見る度に声を荒げ、自分の部屋に来るように言って居るが、私はそれをすべて無視している。それどころか、アンブリッジの行う闇の魔術に対する防衛術の授業にすら出席していない。そのせいかどんどんとグリフィンドールの点が削られて行っている様だ。まぁ私からすればどうでもいい事だ。

 

 だが、他の生徒は気にしている様で、ハーマイオニーが、顔だけでも良いから出せ、と繰り返している。

 

 そんなある日、ハーマイオニーとロンが、ハリーを挟むようにして談話室で話をしていた。

 

 どうやら、アンブリッジから、罰則として体罰を受けている様だ。

 

 ハリーの手には痛々しい、傷文字で、『僕は嘘をついてはいけない』と書かれていた。

 

「これはあの女にやられた傷ね」

 

 私がそう言うと、ハリーは黙り込んでいるが、ハーマイオニーとロンが揃って首を縦に振った。

 

「そう…」

 

 私は杖を取り出し、軽く振ると、傷文字が嘘の様に消え去った。

 

「気を付けなさい、あのタイプはしつこいわよ」

 

「ずっと言ってたよ、どうして君が来ないんだって」

 

「行く方がどうかしているのよ。アンタも無視するようにした方が良いわよ」

 

「フッ…そうだね」

 

 ハリーは傷があった場所を摩りながら、笑顔で答えた。

 

 

 

 




最近、謎のプリンス編を書いているのですが…なんでしょう、結構省いて書いちゃってますね。

もしかしたら、かなりの短編になるかもしれませんね。
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