ノーモーション瞬獄殺怖い…
当時の私はどうやって攻略したんだろう…
会合当日。
私達は必要の部屋に集まっていた。
部屋の中はかなり広く、それなりに暴れても問題の無いほどだった。
前回集まったメンバーが全員揃った事を確認したハーマイオニーは必要の部屋の扉に鍵をかけている。
「みんな集まっているわね。とりあえず、この会の名前はダンブルドア軍団。略して『DA』にしようと思うわ」
なかなか特殊なネーミングセンスを発揮したハーマイオニーだが、メンバーの受けは良いようで、結局DAで決定したようだ。
「さて…名前も無事に終わったことだし、そうね…ベヨネッタ何か案は無いかしら?」
「そうね…」
私はゆっくりと立ち上がり、メンバーの前に立つ。
「なら簡単なのからにしましょう、私に1発でいいから何か魔法を当ててみなさい。話はそれからよ」
「え?」
私の発言に、その場に居た全員が疑問の声を上げた。
「魔法も銃弾も、当てなきゃ意味無いわ。逆に言えば当たらなければどうという事も無いのよ」
それを聞いた全員が、歓声を上げながら頷いている。これでは先が思いやられる…
「全員相手してあげるわ」
私は、部屋の中心に立つと、杖を取り出し、皆を挑発する。
「ちょ…ちょっと! 何考えているのよ!」
ハーマイオニーが怒ったような口調で食い掛かってくる。
「こういうのは実戦が一番なのよ、そもそもそれが目的の集まりじゃないのかしら?」
「確かに…そうだけど」
「安心しなさい、こっちから攻撃はしないわ」
それを聞いて、安心したのか、数名が杖を構え始め、最終的には私を中心に取り囲むようにして、全員が杖を構えている。
「ふぅん…さぁ、かかってらっしゃい」
「エクスペリアームス!」
誰かが、武装解除の魔法を放つと、それを皮切りに、皆が一斉に私目掛けて様々な呪文を放った。
私は迫り来る閃光に対して、両ひざを曲げる様に体を逸らせ、天を仰ぐ様にして避ける。
「グワァ!」
態勢を整え、周囲を見回すと、そこには、大半のメンバーが気を失っている状況が広がっていた。
私は、体勢を低くしただけで、飛び交う閃光は簡単に避ける事ができ、魔法を放ったメンバーは、味方が放った魔法が直撃しどんどんと倒れていったようだ。
「ふぅ…歯ごたえ無いわね。フレンドリーファイヤーでやられるなんて」
「ちょっと! 攻撃しないって言ったじゃない!」
「私は何もしてないわ。アンタ達が自滅しただけでしょ」
倒れ込み、私を睨んでいるハーマイオニーに手を差し伸べると、彼女はその手を取り、ゆっくりと立ち上がった。
「これでわかったでしょ、私は教えるなんて柄じゃ無いの」
「えぇ、本当に…そのようね」
ハーマイオニーは立ち上がると、服に付いた埃を払いながら、そう答えた。
「でもこれで方向性は決まったわ、相手に当てる練習と、避けるのをメインにやって行こうと思おうわ」
「それが良いわね」
方向性も決まったようで、ハーマイオニーの目は輝きを増していった。
その後、私とハリーとハーマイオニー、そしてセドリックを中心に、他のメンバーの指導に回った。
メンバーの中には、杖より銃の方が良いと言うのも居たが、足元に1発お見舞いすると、すぐに大人しくなった。
ある程度基本の事を教えている間に、時間がやって来たのか、ハーマイオニーが会合の終了を宣言している。そして、次の時間を皆に教えている様だ。
数回ほど会合を重ねていくうちに、メンバーの技量は少しずつではあるが上昇していっている。
中でも、ネビルの成長はかなり早い方だ。といっても避ける方ばかりで、未だに武装解除の呪文すら成功していないようだ。
ネビルを除くメンバーが武装解除の呪文をある程度使いこなせるようになると、守護霊の呪文や、気絶呪文と言った攻撃に応用できる呪文の習得に励んでいった。
しばらくすると、クィディッチの試合のシーズンとなった。
最初の試合はグリフィンドールVSスリザリンと言ったカードだ。
クィディッチの試合もある為か、会合の頻度は今までに比べてかなり減ってきている。まぁ私からすれば気が楽になるのでいいが。
本日は試合当日だが、朝食を取る為に大広間へ向かうと、そこには顔を真っ青にしたロンが、ハリーの隣に座っているのが目に入った。
「どうしたのよ、死にそうな顔ね」
「やぁ…ベヨネッタか…いっその事、死んだ方が良いかもね…」
「何を言って居るんだ! ロン、大丈夫だって。君は選抜で選ばれたキーパーじゃないか!」
「あぁ…だけど…きっと僕のせいでチームは負けるんだ」
「はぁ…」
ロンは何処か虚ろな表情で虚空を眺めていた。
私は重い空気の大広間から出ようとすると、胸に銀色のバッジを付けたドラコが声を掛けてきた。
「やぁ、セレッサじゃないか、今日はいいクィディッチ日和だ!」
「そうみたいね、ロンなんてさっきから顔を真っ青にさせて居たわ」
「そりゃ傑作だ。このバッジを作ったかいがあるってものさ」
ドラコは胸に貼ってある銀色のバッジを見せつけてきた。
そこには『ウィーズリーこそ我が王者」と書かれていた。
「王者ね…きっとロンも大喜びよ」
「そりゃそうだろうね、さて、それじゃあ僕は試合に行ってくるよ! 応援してくれると嬉しいね」
「考えておくわ」
ドラコは、手を振りながら、クィディッチ会場へと走って行った。
私がクィディッチ会場に到着すると、すでに大勢の観客が集まっていた。
そんな中、私の姿を見たハーマイオニーがこちらに手を振っている。どうやら席を確保していてくれたようだ。
私はハーマイオニーの横に腰かけ、会場全体を見回した。
「ロン…大丈夫かしら?」
しばらくすると、ハーマイオニーが心配そうに声を上げた。
「どうかしらね、あの様子だと厳しいかもよ」
「やっぱそうかしら…」
ハーマイオニーは何処か落ち込んだような表情で、会場を見ている。
しばらくすると、選手が入場を始めてきた。
渦中の人物であるロンはと言うと、真っ青な表情で、立っているのもやっとといった感じだった。
「やっぱダメそうね…」
ハーマイオニーは溜息交じりにそう呟いた。
試合が始まってしばらくは、ゴールポスト周辺に戦況が移動するという事は無く、ロンはどことなく落ち着きを取り戻し始めた様にも見えた。
その時、スリザリンの観客席から歌声が聞こえてきた。
『ウィーズリーは守れない、万に1つも守れない。だから歌うぞ、スリザリン、ウィーズリーこそ我が王者。ウィーズリーの生まれは豚小屋だ、いつでもクアッフルを見逃した。おかげで我らは大勝利、ウィーズリーこそ我が王者』
そんな歌を大合唱しながら、ウィーズリーは我が王者と書かれた横断幕まで振っている。
それを見たロンは、再び固まってしまったのか、先制点を許してしまった。
スリザリンらしい、狡猾な手だと感心する。
しかし、ハリーが動き出し事態は一変した。
ハリーの動きを追う様にドラコも動き出したが、結果的には
試合も終了し、ハーマイオニーは安堵の表情を浮かべている。
そんな時、試合が終わったにもかかわらず、ハリーとドラコは互いに睨みあって居たかと思うと、ハリーがいきなりドラコに殴りかかり、そのままマウントを取った。
それに加勢するかの様に、ウィーズリーの双子も、ドラコに襲い掛かっている。
私は瞬時にウィッチタイムを発動させ、時間の流れをほぼ完全に止める。
そんな中、腕に装備しているプーリーの守護蝶に魔力を送り、指を鳴らすと5匹の蝶が周辺に現れた。
私は、蝶に息を吹きかけ、5匹総ての蝶をドラコの元へと送った。
蝶が無事にドラコに付いたことを確認し、ウィッチタイムを解除する。
ハリー達は夢中でドラコに殴りかかっているが、そのダメージは恐らく通っていないだろう。
私は、その場から飛び上がり、ハリー達の後方に着地する。
「その辺にしたらどうかしら?」
「邪魔をしないでくれ!」
ハリーはそう叫ぶと、拳を振り上げる。
「いい加減にしなさい」
振り下ろされるより先に、その拳を押さえると、そのまま、ハリーを後方へと投げ捨てる。
それを見た双子は落ち着きを取り戻したのか、襲い掛かる手を止めた。
私は横たわるドラコを見据えるが、最初の1発で口を切っただけで目立った外傷はなく、ドラコの周辺には5匹の蝶が元気そうに飛び回っていた。
「大丈夫そうね、ドラコ、アンタも大概にしなさいよ」
私がそう言って手を差し出すと、ドラコは少し戸惑いながらも私の手を取った。
「あ…あぁ、助かったよセレッサ、この蝶は君のかい?」
「そうよ、放っておいたらアンタ死んでいたわよ」
「確かにそうだね、ゾッとするよ」
ドラコはそう言いながら、ハリーの方を睨んでいる。
「何事ですか!」
しばらくすると、教員が到着し、事態の収拾に取り掛かった。
ハリー達は教員に連れられ、会場を後にし、ドラコは大事を取って医務室へと行くことになったようだ。
その日の夜、ハリー達は試合に勝ったにもかかわらず、談話室で頭を抱えていた。
どうやら、ドラコを殴りかかった事を理由にアンブリッジがハリーとウィーズリー家の双子に終身クィディッチ禁止命令を出したようだ。最も退学にならなかっただけましだと思えるが、チームの面々は3人の損失を痛く悲しんでいるようあった。
「僕のせいだ…僕があんな奴に殴りかからなければ…」
「ハリーのせいじゃないぜ、俺達を馬鹿にしたあいつが悪いんだ」
その時、談話室にマクゴナガルが姿を現した。
「セレッサ、お話があります、校長室へ来なさい」
「何の用かしら?」
「ここではお話できません、良いから来なさい」
恐らく、不死鳥の騎士団関連の事だろうか、私は落ち込んでいるハリー達を一瞬だけ見た後、マクゴナガルの後に続いた。
校長室に入ると、そこにはハグリッドの姿があった。
「おう、セレッサじゃねぇか、久しぶりだな」
「久しぶりね、元気そうで何よりね」
「あぁ、まぁあちこち傷だらけになっちまったがな」
ハグリッドは大笑いしながら、ダンブルドアに向き合うと、報告を始めた。
どうやら、ダンブルドアの命令で、巨人族と話し合いに言って居たようだ。
「結果としてはですが、あまりうまく行っちゃぁいねぇです。でもまぁ、何人かの巨人には話は聞いてもらえました」
「そうか…ご苦労じゃったの。しばし休むが良い。ところで、小耳に挟んだのじゃが、何人かの生徒が自主的に防衛術の自習をしておると聞いたが、本当かのぉ?」
ダンブルドアは分かり切っているのか、ニヤニヤと笑いながら私に聞いて来た。
「知っている様ね。ハリー達が自主的に始めたのよ」
「ほぉ…お主も入っておるのか?」
「人寄せ代わりにね。おかげで大勢集まったらしいわ」
「そうか…じゃがくれぐれも危険な事はさせぬようにな」
「当たり前じゃない。子供を危険な目に晒すような真似はしないわ」
「お主も子供じゃろうに」
「あら? そうだったわね」
ダンブルドアは多少微笑んだ後、再び口を開いた。
「ところで、お主がドラコ・マルフォイに掛けた防御魔法の様なもの、アレは何じゃ? 数年前、バシリスクからハリーを守る時にも使って居た様じゃったが?」
「アンタ、あの時見てたのね。相変わらず、覗きが趣味みたいね」
「あまり誤解を招くような事は言わんでもらいたいのぉ」
マクゴナガルとハグリッドはダンブルドアを少し驚いたような表情で見ていた。
「誤解せんで貰いたいが、覗いたのはフォークスの心じゃよ」
ダンブルドアの弁明を聞いた2人は何処か安心したような顔をしていた。
「さて…話を戻そうかの。君が行った防御魔法を見せては貰えんか?」
「今ここで?」
「そうじゃ」
私は、軽く息を吸った後、腕に魔力を集め、指を鳴らす。
すると、私の周囲に5匹の蝶が現れ、優雅に羽根を羽ばたかせている。
「これで満足かしら?」
「それは、他の者を守る事もできるのかのぉ?」
「出来るわよ」
周囲を舞っている蝶の内1匹を指先に留めると、軽く息を吹きかける。
すると、私の周囲に居た蝶を先導するかの様に、部屋を飛び交い、マクゴナガルとハグリッド、そしてダンブルドアの肩に1匹ずつ留まる。
「これで満足かしら?」
「美しいですね…これは一体…」
マクゴナガルは方に留まった蝶を見つめながら、不思議そうに呟いている。
ハグリッドは楽しそうに蝶を手に載せると、まじまじと観察している。
「コイツはすげぇ。とっても綺麗な羽根だ」
ハグリッドは嬉しそうに微笑んでいる。
「不思議じゃ…本当に…お主はどれ程の力を持っておると言うのじゃ…」
ダンブルドアの多少の敵意を孕んだ瞳を受けながら、私は軽く指を鳴らすと、周囲を飛び交っていた蝶がその姿を消した。
「満足したかしら?」
その言葉にダンブルドアはゆっくりと頷いた。
校長室で話し合っている面々の中では、ベヨネッタが一番年うry