校長室に空いた大穴から飛び出すと、空中に特殊な力場が発生しており、抉り取られたような地面が空中に浮遊している。
私達はその上に着地すると、正面にロプトが浮遊しながら不敵な笑みを浮かべている。
「アンタみたいなゲス野郎はとっとと片付けてあげるわ」
「同感だな、三下には早々に退場して貰うのが良いだろう」
「フッフッフッ………言うではありませんか。退場するのは貴女達ですよ」
ロプトが手を構えると、手の平から青白いレーザーが放たれる。
放たれたレーザーは、地面を割りながら、こちらに迫り来る。
「クッ!」
私達はレーザーを左右に飛び退く。
「そこですね」
ロプトは宙に浮くと、両手を左右に構え、私達に超高速の光弾を放つ。
「無駄な事だ!」
私達は迫り来る光弾をバックステップで回避すると、ウィケットウィーブを使い、マダムの拳を振り抜く。
「んなぁ!」
宙に浮くロプトは、左右から放たれる私達のウィケットウィーブの拳に挟まれる。
「まだだ!」
「行くわよ!」
そのままロプト目掛け、突きのラッシュを放つ。
私達の拳のラッシュに幾度となく挟まれロプトの体にダメージが蓄積される。
「フハァァァアアアア!!」
ロプトが絶叫を上げ、力を開放すると、私達の拳を弾き飛ばす。
「無駄な事です! 私は不滅なのです!!」
勝ち誇った表情のロプトが両腕を天に向ける。
すると、轟音を上げながら、空から巨大な隕石がこちらに向かってくる。
「フハハハハハ! 消し飛びなさい!」
腰に手をやり、こちらを見下しながら、ロプトは高笑いを上げている。
「こんな物を落として喜ぶか! この変態が!!」
ジャンヌは苛立ちながら怒声を上げる。
「ふざけた事をするわね!」
私達は力を開放し、背後にマダムの姿が現れる。
マダム達は背中を伸ばすと大きく体を逸らせる。
「ハァアアアアアア!」
「吹き飛べ!」
マダム達はそのまま勢いの良い頭突きを迫り来る隕石にぶつける。
「なんですと!!」
マダム達の頭突きを受けた隕石は方向を変え、ロプトの体を飲み込み爆発四散する。
「ンヴィイイ!!」
隕石の爆発によって発生した煙が晴れると、中央に肩で息をしているロプトが呻き声を上げている。
「おのれ! まだまだです!」
ロプトは両手を空に掲げると。怒りに任せてレーザーを放つ。
すると、空から黒煙を上げ、火花を散らしている人工衛星がこちらに向かって墜落してくる。
「フンッ!」
私は落下する人工衛星を受け止めると、体を軸に回転させ、ロプトに向かって投げつける。
「ハァッ!」
迫り来る人工衛星をロプトは片手でジャンヌの方へと弾き飛ばす。
「ドリャッ!」
ジャンヌは迫り来る人工衛星を受け止めると、私と同じように体を軸に回転させ、ロプトに投げ返す。
「フンッ!」
先程と同じようにロプトが私に向け、人工衛星を弾き返す。
「フンッ!」
私は速度の速くなった人工衛星を受け止め、ロプトに投げ返す。
「まだで……うごぉおぉ!」
ロプトは人工衛星をはじき返すのに失敗し、人工衛星が直撃し、大爆発が起こる。
「フゥ…フゥ…おのれ…おのれ! おのれ! おのれぇ!」
人工衛星の直撃を喰らったロプトは怒りに歪んだ表情で叫び声を上げている。
だが、その体に出来た傷はみるみるうちに回復していく。
「まったく…まだ回復するのか?」
「ホント、生命力はゴキブリ並みね」
「ゴキブリなど可愛いものだ、新聞紙一つで倒せるからな」
「私をゴキブリ扱いとは…酷い事をしますねぇ」
完全に回復したロプトは、背中を伸ばしストレッチをして、臨戦態勢を整えている。
このまま消耗戦になれば、圧倒的にこちらが不利だ。
何とか、短期決着で決めたいが…
しかし…どうすれば…
ロプトとベヨネッタ達が去った後、校長室に取り残されたハリー達は、3人の激闘を目にして困惑していた。
「どうなっているんだ…あれは…」
戦況はまさに一進一退だった。
ロプトの攻撃を回避したベヨネッタ達は、息の合ったコンビネーションで攻撃を展開している。
しかし、いくらダメージを与えた所で、ロプトの体は凄まじい回復力で決定打は与えられていない状況だ。
まさに、消耗戦といったところだ。
そんな時、扉の向こうから杖を構えたシリウスが焦った表情で入って来た。
「無事か! ハリー!」
「シリウス!!」
シリウスは、ハリーの無事を確認すると安堵の溜息を吐いた。
「良かった…ところで…あれはどういう状況なんだ?」
シリウスは校長室に空いた大穴から見える3人の激闘を目にして疑問の声を上げている。
現在は巨大な人工衛星を使ったラリーの真っ最中だ。
「あの男はヴォルデモートを吸収したのじゃよ」
「吸収だと!」
「そうじゃ…そして奴は人々の負の感情を吸収して不死身となったのじゃ…」
「不死身…嘘だろ…」
「悲しいが事実じゃよ」
「何か手は…奴を倒す手は無いのですか!」
「彼女達ですら対処できぬのじゃ…ワシ等に何が出来ると言うのじゃ…」
ダンブルドアは諦めた様に、首を横に振る。
「アーチだ…」
「え?」
シリウスの呟きにハリーが疑問の声を上げる。
「神秘部にあるアーチを使うんだ!」
「じゃが…アーチなど何に使うのじゃ…」
「一度私はアーチの向こう側へと吹き飛ばされ、死にかけた…その時何となくだが感じたんだ」
「何を?」
「あれは…死の世界というべきか…とにかくこちらとは違う…命あるものが行くべき場所ではないのは確かだ」
「つまり…あいつをアーチの向こう側へと押し込めれば…」
「倒せるはずだ!」
「じゃが、どうやってアーチをここまで持ってくるのじゃ?」
2人の案に水を差す様にダンブルドアが口を開く。
「呼び寄せ呪文を使いましょう」
疲れ切ったスネイプが、ゆっくりと口を開いた。
「じゃが…ワシの知る限りあれは巨大で、魔法省の最深部…神秘部に保管されておるぞ。それほどの物に呼び寄せ呪文を掛けるなど不可能じゃ」
「えぇ、一人では不可能かもしれません…ですが…」
スネイプは机から予備の杖を取り出すと、ダンブルドアに手渡すと、周囲を見回した。
「ホグワーツに居る全員の力を合わせれば、不可能を可能にできるかもしれませんぞ」
スネイプは何処か自嘲気味な笑みを浮かべている。
「じゃが…」
「それしか手は無いなら、それをやるしかないですよ!」
「ハリー…」
ダンブルドアは少し考えた後、口を開いた。
「わかった…皆を一度、クィディッチ会場に集めるのじゃ」
「わかりました」
「では、吾輩もまいります」
シリウスとスネイプは踵を返し、校長室を後にした。
シリウスとスネイプは階段を駆け下り、地下室にあるスリザリンの寮へと通ずる重厚な扉の前にやって来た。
「ここがスリザリンの寮か…来るのは初めてだな…」
「感想は後にしろ…開けるぞ」
スネイプが扉に手を掛け、ゆっくりと開く。
「エクスペリアームス!」
「ぐぉおお!」
突如として赤い閃光が迸り、直撃したスネイプが吹き飛ばされる。
「待て! 私だ!」
「シリウス…という事は今のは…」
「吾輩だ…まったく…相手を見てから行動せぬかッ! 馬鹿者が!」
ルーピンの魔法が直撃したスネイプは痛む体を押さえながら、転がり落ちた杖を拾い上げる。
「すまない、てっきり死喰い人がここまで来たのかと…」
「まぁ良い。全員クィディッチ会場に集まるのだ」
「クィディッチ会場? 死喰い人はどうなっている?」
「ここまで来るのに誰一人として見てはいない」
「そうか…分かった」
ルーピンはその場で振り返ると、背後の扉を開き、中に隠れていた生徒達に声を掛けた。
「皆、良いかい。これから大広間を抜けてクィディッチ会場へと向かうんだ」
すると、負傷した不死鳥の騎士団員と怯えた表情の生徒達が次々と現れ、階段を上り始めた。
ロプトを倒す為に、アーチを使います。
どんな感じでアーチを使うんでしょうね?
ベヨネッタをプレイした方なら予想が付くんじゃないですかね?